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工作員にならなかった男の44年 「逮捕、ほっとした」(2/2ページ)

2011年4月23日10時14分

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 東京で働き始めた。職を転々とし、73年、日本人の女性と結婚。その後、在留資格がないことは知られたが、スパイ教育を受けたとは言えなかった。

 「自分が強制送還されたら妻や子はどうやって生きていくのか、と悩んだ。だが、私以上に妻が苦しんでいたと思う」

 在留特別許可の手続きをしようと思っていた矢先の逮捕だった。

 日本人拉致事件を知ったときは衝撃を受けた。

 「家族を引き裂くことは絶対にやってはいけない。自分も経験したから」

    ◇

 県警は、男は国内での工作活動に携わっていないとみている。名古屋地裁で22日開かれた初公判で、検察は男に懲役3年を求刑。男は「日本国籍を取得したい。希望と夢を与えて下さい」と訴えた。(磯部征紀)

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