茨城、栃木、群馬3県を結ぶ北関東自動車道が19日、を迎えた。東日本大震災の影響が懸念されるなかで、新規開通区間の交通量は当初見込みを3割前後上回った。北関東の東西を貫く初の高速交通網として、企業が積極的に利用しているようだ。今後は震災被害が大きかった茨城や東北の経済復興に向けて、北関東道をいかに有効活用するかが課題となる。
東日本高速道路(NEXCO東日本)によると3月19日に新規開通した区間のうち、太田桐生インターチェンジ(IC)~足利ICの1日あたりの平均交通量(3月20日~4月17日)は約1万9300台と開通前の予測を35%上回った。足利IC~佐野田沼ICも約2万200台と予測よりも29%多かった。
全線開通に伴い、既設区間の交通量も増えている。群馬県内の太田藪塚IC~太田桐生ICの交通量は約2万6100台となり、前年同期に比べて32%増加した。
NEXCO東日本は好調の理由について「利用者が一般道からシフトしたためではないか」(関東支社)と分析する。開通前は群馬県太田市から栃木県佐野市まで約40分かかったのが、現在は4分の1に短縮。時短効果を期待する企業の利用が広がっている。
食品スーパーのフレッセイ(前橋市)は栃木の店舗に商品を搬送するため、北関東道の利用を開始。本社物流センターから佐野店(佐野市)への所要時間は40分と一般道に比べて半分に短縮し「輸送の効率が良くなった」(植木威行社長)と効果を実感する。関東西濃運輸(群馬県安中市)も「関東一円に急ぎの荷物を運ぶのに便利」と話す。
足利ICに近い自動車部品メーカーの深井製作所(栃木県足利市)は社員の出張などに北関東道を活用。東京までの所要時間は30~40分早い1時間20分となった。深井孟社長は「ものすごく便利になった」と喜ぶ。
震災被害が大きかった茨城県にとって活性化の起爆剤として北関東道に寄せる期待は大きい。復旧作業を終え、19日に全面開園した国営ひたち海浜公園(ひたちなか市)はゴールデンウイークに向けて栃木、群馬両県で観光案内のチラシを配布する。28日に営業を全面再開する那珂湊おさかな市場(同)もホームページなどで情報を発信し、幅広い地域からの集客を目指す。
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