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菅首相:「復興実施本部設置を」 野党に参加呼びかけ

記者会見で質問に答える菅直人首相=首相官邸で2011年4月22日午後6時6分(代表撮影)
記者会見で質問に答える菅直人首相=首相官邸で2011年4月22日午後6時6分(代表撮影)

 菅直人首相は22日、首相官邸で記者会見し、東日本大震災の対応について「復興そのものを実施していく態勢、復興実施本部(の設置)を検討しなければならない」と表明、「自民党や公明党など各党の協力が不可欠だ」と野党に参加を呼びかけた。自民党の谷垣禎一総裁は首相に退陣を求めているが、首相は「持てるすべての力を全身全霊振り絞って(復興の)実現に向けて頑張りたい」と政権維持に意欲を示した。

 政府がまとめた「復興基本法案」の概要には、全閣僚で構成する「復興対策本部」の設置が盛り込まれているが、国民新党の亀井静香代表は与野党の代表者が参加する「復興実施本部」の設置を呼びかけている。自公両党は慎重姿勢を崩していないが、首相は「そういう形が取れるならありがたいと申し上げ、亀井代表にご努力いただいている」と述べ、政府案と亀井氏の動きの両にらみで準備を進める考えを示した。

 首相はまた、経済が低迷する中で発生した大震災を「危機の中の危機」と位置づけ、復興にめどがついた時点で退陣する可能性を問われても「二つの危機を乗り越えていく道筋が見えてくれば、政治家としてはまさに本望だと考えている」と述べ、退陣要求に応じない考えを強調した。

 緊急災害対策本部など20以上の組織が乱立している状況については「もう少し整理ができないかということで、枝野幸男官房長官のところで調整している」と説明。「まだ一部には(イベントなどの)自粛ムードが続いている」と指摘し、5月の大型連休には東北観光に出かけたり、被災地域の産品を購入するよう呼びかけた。【平田崇浩】

毎日新聞 2011年4月22日 20時54分(最終更新 4月22日 21時20分)

 

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