関門通信

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論説

芽吹きを刈り取る北橋市政 CCA北九州に不興

北九州市の北橋健治市長がCCA北九州への助成金削減を指示し、将来の支援打ち切りを臭わせていると、読売新聞が2007年8月4日付の記事で伝えた。

CCA北九州は1987年の第1回国際鉄鋼彫刻シンポジウムが契機となり、1997年に国内初の現代美術専門の公的学習・研究機関として誕生した。国内外の芸術家の卵が受講生として集まり、その独創的な活動は世界の注目を集める。北九州から世界に向けて情報発信ができる唯一の文化機関だ。

CCA北九州

選択と集中よりもばら撒き

世界の超一流が容易に入手できる現代では、地元贔屓で三流を押し付けても市民が白ける。芽の出ない分野はばっさり切り捨て、突出できる分野でより過激であれ。それがCCA北九州を優遇してきた理由だろう。

北橋市長は民社党出身の社会民主主義者であり、「選択と集中」という競争原理が理解できないようだ。「特定分野に補助が偏るべきではない」と不興をあらわにし、平等という名の助成金ばら撒きを復活させるつもりだ。

北九州市が札幌市のような広域で唯一の中核都市であれば、すべての市民の要望に等しく応える努力が求められよう。しかし北九州市の隣には福岡市がある。より競争原理が求められる反面、福北連携を口実にすれば選択と集中を行いやすい環境にある。

ザルツブルグが音楽それもモーツァルトに特化して世界的文化都市の認知を受けているように、北九州が東京やニューヨークのような巨大都市に対抗するには選択と集中によって育成する分野を絞り込むしかない。ばら撒きの弊害は合併都市である北九州市が身をもって知ったのではないか。

北橋市長の社会民主主義は生活保護の見直しなどの社会保障分野にはよいが、これが文化や経済などの生き馬の目を抜く競争にさらされている分野に及べば、北九州市の競争力が大きく殺がれる。市長には労働組合長ではなく、経営者としての素養が必要だ。

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