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税制特例法案:被災者の痛みになる 小沢系議員が造反

 民主党の小沢一郎元代表に近い議員らが22日の衆院本会議で、ガソリン価格高騰時に課税額を一時的に引き下げるトリガー制度凍結が盛り込まれた税制特例法案に反発し造反した。本会議を欠席したり採決前に退席した議員が出たほか、本会議場で菅直人首相に抗議文を手渡す議員が出るなど、菅政権への批判が民主党内でも強まっていることを改めて印象づけた。

 2月に民主党会派離脱を表明した16人は、本会議前に国会内で対応を協議。メンバーのうち、菊池長右エ門氏が退席し、渡辺浩一郎、三輪信昭の両氏も本会議を欠席した。岩手県出身の菊池氏は記者団に「これ以上被災者に痛みを与えるものに賛成できない」と語った。

 本会議場では、採決前に小沢元代表系の新人議員、石井章、黒田雄の両氏が閣僚席に上って首相に抗議文を手渡した。採決時には川内博史氏が「異議あり」と叫んだ。

 安住淳国対委員長は、石井氏らの行動について「常識のない行動だ」と怒りを見せた。だが執行部は事を荒立てない方針。岡田克也幹事長は記者団に「(処分は)現時点では考えていない」と語った。

 本会議に先立ち同法案を採決した総務委員会では、造反を回避するため委員が事前に差し替えられた。【葛西大博】

毎日新聞 2011年4月22日 20時58分

 

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