今回の震災で二元論の危険性が浮き彫りになっている。
例えば、最近、全国の原子力発電所の即時停止を求めるデモが東京で起きた。 デモに参加した人たちは、原子力の危険性を考えて行動を起こしたのだろうが、全国の原子力発電所を止めた場合にどのようなことが起きるのか慎重に分析し、行動したようには思えない。 風力や太陽光で今すぐエネルギーを賄えるわけではないことくらい、すぐに分かるのに、である。
またいろいろな場面で指摘される、菅首相の能力不足と首相交代論であるが、これもやや感情的だと思う。 私は菅首相が有能だとは思っていない。 しかし、首相を交代して事態が急に好転するようには思えない。 むしろ目立つのは、菅首相と、小沢一郎グループとの権力闘争、あるいは自民党など野党が民主党の足を引っ張るといった構図であって、批判している人たちも、自分たちがもし首相など権力の座に就いた場合に、日本を運営するビジョンがあるとはとても思えない。 実際、管おろしをしている人たちから、明確なビジョンは聞こえてこない。 菅首相が駄目なら代えればよいという単純な思考ではなく、どうしたいのか先にビジョンを示して欲しい。 単なる権力闘争なら時間の無駄だから止めてもらいたい。
宮沢喜一元首相は、「首相というのは電車の運転手みたいなもの」と言っておられたが、大統領制でない日本の首相など、どれほどの権力があるのか、よく考えるべきだ。 代えてどうなるものだろうか。
未だに繰り返されているポピュリズムは目を覆いたくなる。 復興には巨額の費用が掛かり、それは天から降ってくるわけではないことは明らかなのに、日銀に国債を直接引き受けて復興費用を捻出しろ、といった声が絶えない。
日銀が国債を直接引き受けることは、財政法第5条で明確に禁止されている。 但しこれには付記がされていて、国会が決議する範囲では引き受けることができることにはなっているし日銀の保有する国債の借換債の引き受けは行われている。 この法律が制定された法の精神を考えれば、要は政府が通貨量を恣意的にコントロールする財政ファイナンスを禁止したものであって、日銀が保有する国債の借換債の引き受けでは、通貨の遣り取りは生じないから、勿論、財政法第5条の精神に抵触するものではない。 この操作で日銀の保有する満期を迎える国債が、新規の借換債に替わるだけだから、インフレが起きるはずがない。 それにも関わらず、高橋洋一、嘉悦大学教授などは「日銀の国債直接引き受けは常態化しており、23兆円の国債を引き受けてもインフレにはならなかった」などという文章を新聞に寄稿している。 本人は財務省の役人だった人だから、借換債の引き受けの仕組みくらいは、知っているはずなのに、である。 ひどいディスインフォメーションである。 一般受けする調子の良い話を書く方が仕事が増えるのだろうが、経済評論家は良心をもって仕事をして欲しい。
厳しい財政事情から、民主党執行部は、復興のために、消費税を2-3%程度、3年程度上げることを検討しているようだ。 これは当然のことだが、このような動きに対して、民主党内部からも、また野党からも批判が強い。 これも、ポピュリズムである。 「消費税増税に反対した方が国民受けがよい」という単純な構図としか思えない。 自民党も公明党も自分たちならこうするというビジョンをまず提示して欲しい。 ここでも単なる権力闘争を繰り広げるなら、国民は愛想を尽かすだろう。
将棋の格言で、三手先を読めというのがある。 ここで大事なことは、もう少し先まで予測をすることである。 今、増税すれば景気が悪くなるから、増税を止めよう、という二元論ではなく、増税をしなかった場合、どういう財源があり、その結果どういうことが起きるのか、というところまできちんと推測して事に当たるべきなのだ。
「(政治指導者が無知な大衆の要求に屈するとき)「民の声」は悪魔の声となる。」- ウォルター・バジョット
という言葉を噛みしめるときである。
1 ■teleius225さんの半年にわたる実績
>teleius225さん
事実を指摘したらこっそり消して隠蔽されたので再掲
「消してない」とか言い出しそうなので
*前回の魚拓
http://megalodon.jp/2011-0422-0650-22/ameblo.jp/teleius225/entry-10868540362.html
teleius225さんの半年にわたる実績
・しょっちゅう主張が二転三転
・過去の発言と正反対の事も平然と言う、時には同一日のコメでもそうなる
・根拠を述べないソースもない
・ソース引用が超適当(まともに確認すらしないでソース出す)。
「骨太の方針」の時のソースのように、増税を主張していたはずなのに積極財政に「期待したいものです」と支離滅裂ぶりを晒し恥をかく。
しかし、ひとりだけあいもかわらず壊れたスピーカー
・突っ込まれたらそのままはぐらかす、そして翌日ひとりだけあいもかわらず壊れたスピーカー
そりゃ顰蹙買って当たり前