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「地元への眼差し」「重い十字架」言葉踊る東電社長

産経新聞 4月22日(金)17時42分配信

 東京電力の清水正孝社長が22日、佐藤雄平知事や県議会の佐藤憲保議長を訪ね、事故後初めて謝罪した。「改めて深く心からおわびします」と述べたものの、東電として福島県と今後、どう向き合うかは明確に示さなかった。

 「6千人の子供たちが福島県を離れた。県の人口流出を食い止めようと必死でやってきたのに…。子供たちが1日も早く帰れるようにしてほしい」

 佐藤知事は会談で約10分間、ときに目に涙を浮かべながら、事故が県民に及ぼした被害や影響を静かに語った。清水社長は「補償にしっかりと取り組む」と述べるだけだった。

 知事はこれまで、清水社長の面会を受け入れなかったが、会談の冒頭に「前回(11日)は朝に電話をしてきて、知事室に名刺だけ置いて帰られた。こんな非礼はない」と事故後の東電側の対応を避難。「県民に対して心のこもった陳謝があっていいのでは」と不快感を示した。

 地元では、東電にとっては知事への謝罪は「福島第2原発などの再稼働に向けた“工程表”の1つ」(電力関係者)との見方もあった。だが、知事は会談で、思惑を見透かしたかのように「現段階で再稼働はありえない」と断言した。

 一方、佐藤議長も謝罪に訪れた清水社長に、「東電は“原子力村”などといっても本当の技術、事故対策はなかったんじゃないか。議会はあくまで人災として追及していく」と声を荒らげた。しかし、清水社長は「原因は徹底的に検証されるべきだ」と公式見解を繰り返した。

 議長は「家に帰りたい」という避難者の訴えを涙を浮かべて紹介した。だが、清水社長は表情を変えることはなかった。「地元へのまなざしを大事にする」「重い十字架を背負ってやっていく」など、言葉だけが踊っていた。

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最終更新:4月22日(金)17時46分

産経新聞

 

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