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■ご注意■
平成19年6月20日より、改正建築基準法が施行されます。
このカテゴリにある建築基準法の解説は、改正以前のものです。
改訂作業は当方の業務繁多により目途が経っておりません。
ご迷惑をお掛けしますが、ご了承ください。







 第6節 鉄筋コンクリート造


ここでは、法規の鉄筋コンクリート造の規定について取り上げていきます。

【適用の範囲】
令第71条
 この節の規定は、鉄筋コンクリート造の建築物又は鉄筋コンクリート造と鉄骨造その他の構造とを併用する建築物の鉄筋コンクリート造の構造部分に適用する。
 高さが4m以下で、かつ、延べ面積が30m2以内の建築物又は高さが3m以下のへいについては、この節の規定中第72条、第75条及び第79条の規定に限り適用する。

第71条では、鉄筋コンクリート造の適用範囲について規定しています。2項では、軽微な
建築物について、一部を除いて適用を除外できることを定めています。

【コンクリートの材料】
令第72条
 鉄筋コンクリート造に使用するコンクリートの材料は、次の各号に定めるところによらなければならない。
   骨材、水及び混和材料は、鉄筋をさびさせ、又はコンクリートの凝結及び硬化を妨げるような酸、塩、有機物又は泥土を含まないこと。
   骨材は、鉄筋相互間及び鉄筋とせき板との間を容易に通る大きさであること。
   骨材は、適切な粒度及び粒形のもので、かつ、当該コンクリートに必要な強度、耐久性及び耐火性が得られるものであること。 

第72条は、コンクリート材料についての規定です。
一号では、酸や塩化物について書かれています。これらは、コンクリートの耐久性を低下さ
せ、中の鉄筋を腐食させるという悪影響を与えることがあります。
二号では、骨材の大きさについての規定です。砂利などの粗骨材が、中の配筋の間隔より
大きいものであれば、当然ながらコンクリートが型枠全体に行きわたらなくなります。「容易
に通る大きさ」とは、これとは別にJASS5で、鉄筋相互のあきの4/5以下及びかぶり厚さ以
下と定められています。
三号では、骨材の粒度・粒形についての規定です。粗骨材の粒形は丸味のものがよく、
あまりに形の悪いのは強度に悪影響を与える場合があります。

【鉄筋の継手及び定着】
令第73条
 鉄筋の末端は、かぎ状に折り曲げて、コンクリートから抜け出ないように定着しなければならない。ただし、次の各号に掲げる部分以外の部分に使用する異形鉄筋にあっては、その末端を折り曲げないことができる。
   柱及びはり(基礎ばりを除く。)の出すみ部分
   煙突
 主筋又は耐力壁の鉄筋(以下この項において「主筋等」という。)の継手の重ね長さは、継手を構造部材における引張力の最も小さい部分に設ける場合にあっては、主筋等の径(径の異なる主筋等をつなぐ場合にあっては、細い主筋等の径。以下この条において同じ。)の25倍以上とし、継手を引張り力の最も小さい部分以外の部分に設ける場合にあっては、主筋等の径の40倍以上としなければならない。ただし、国土交通大臣が定めた構造方法を用いる継手にあっては、この限りでない。
 柱に取り付けるはりの引張り鉄筋は、柱の主筋に溶接する場合を除き、柱に定着される部分の長さをその径の40倍以上としなければならない。
 軽量骨材を使用する鉄筋コンクリート造について前2項の規定を適用する場合には、これらの項中「25倍」とあるのは「30倍」と、「40倍」とあるのは「50倍」とする。
 前各項の規定は、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって安全であることが確かめられた場合においては、適用しない。

第73条は、鉄筋の継手・定着の規定です。1項ただし書きでは、異形鉄筋であっても定着
を設けなければならない部分が定められています。柱・梁は、以下の部分がフックを必要と
する部分となります。これは、出すみの部分はコンクリートの2面が外側になり、その他の
鉄筋よりもひび割れによる付着力の低下が大きいためです。柱が円形(丸柱)の場合は、
主筋すべてをフック付きとします。また煙突の場合も、常時高温の煙にさらされることによ
る影響を考慮して、すべてフック付きとします。

2項は、重ね継手の規定です。ここでは、最低限必要な継手長さを定めていて、4項の軽量
骨材使用時の規定と合わせると、以下のようになります。お互いの鉄筋径が異なる場合、細
い方の径で計算します(太い方の径で計算した場合でも安全側になるので問題ありません)。
後半の「国土交通大臣が定めた構造方法を用いる継手」には、圧接・溶接などがあります。

  普通骨材 軽量骨材使用
(軽量コンクリート)
引張り力の最も
小さい部分
25d 30d
その他の部分 40d 50d

3項は、梁の主筋の規定です。柱に40d(軽量コンクリートの場合は50d)定着をとります。
4項は、軽量骨材使用のコンクリート(軽量コンクリート)の場合の、2項・3項の規定の読み
替えです。
5項は、構造計算によって確認した場合は規定除外できることを定めています。

【コンクリートの強度】
令第74条
 鉄筋コンクリート造に使用するコンクリートの強度は、次に定めるものでなければならない。
   4週圧縮強度は、12N/mm2(軽量骨材を使用する場合においては、9N)以上であること。
   設計基準強度(設計に際し採用する圧縮強度をいう。以下同じ。)との関係において国土交通大臣が安全上必要であると認めて定める基準に適合するものであること。
 前項に規定するコンクリートの強度を求める場合においては、国土交通大臣が指定する強度試験によらなければならない。
 コンクリートは、打上りが均質で密実になり、かつ、必要な強度が得られるようにその調合を定めなければならない。

第74条は、コンクリートの強度に関する規定です。
1項1号では、コンクリート打設後4週間後の必要な強度を定めています。コンクリートは、
4週間後の強度が設計基準強度以上であることが基本です。ここでは、この値を12N/mm2
以上にすることを規定しているのです。現実には、RC規準の設定などから、設計基準強度を
18N/mm2より下にすることはありません。
2号では、国土交通大臣が定める基準に適合することとしています。国土交通大臣が定める
基準とは、先に述べた、4週圧縮強度が設計基準強度以上であることなどです。これらは、
告示によって定められています。
2項・3項は、条文の通りです。2項の強度試験とは、一般的には、直径10cm・高さ20cm
の円柱形の試験体を作成し、標準養生又は現場水中養生(工事現場で行う水中での養生)
で養生したものを用意して行います。

【コンクリートの養生】【型わく及び支柱の除去】
令第75条
 コンクリート打込み中及び打込み後5日間は、コンクリートの温度が2度を下らないようにし、かつ、乾燥、震動等によってコンクリートの凝結及び硬化が妨げられないように養生しなければならない。ただし、コンクリートの凝結及び硬化を促進するための特別の措置を講ずる場合においては、この限りでない。
令第76条
 構造耐力上主要な部分に係る型わく及び支柱は、コンクリートが自重及び工事の施工中の荷重によって著しい変形又はひび割れその他の損傷を受けない強度になるまでは、取りはずしてはならない。
 前項の型わく及び支柱の取りはずしに関し必要な技術的基準は、国土交通大臣が定める。

第75条は、コンクリートの養生についての規定です。コンクリートの初期養生は、設計通り
の強度を発現させるのに大変重要で、コンクリート温度が2度未満になると、強度の発現が
遅くなり、また乾燥させると、コンクリートのひび割れが発生しやすくなります。
第76条は、コンクリート型枠と支柱の取り外しの規定です。設計強度が出ていない初期の
コンクリートは、荷重を受けることができずに、ひび割れが発生する恐れがあります。
2項にあるように、それぞれの部位の型枠・支柱の存置期間の詳しい日数は、告示で定め
られています。特に、梁の支柱は、4週間待つか、または設計基準強度を完全に満たすまで
は取り外すことができないことになっています。

【柱の構造】
令第77条
 構造耐力上主要な部分である柱は、次に定める構造としなければならない。ただし、第二号から第五号までの規定は、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、適用しない。
 主筋は、4本以上とし、帯筋と緊結すること。
 主筋は、帯筋と緊結すること。
 帯筋の径は、6mm以上とし、その間隔は、15cm(柱に接着する壁、はりその他の横架材から上方又は下方に柱の小径の2倍以内の距離にある部分においては、10cm)以下で、かつ、最も細い主筋の径の15倍以下とすること。
 帯筋比(柱の軸を含むコンクリートの断面の面積に対する帯筋の断面積の和の割合として国土交通大臣が定める方法により算出した数値をいう。)は、0.2%以上とすること。
 柱の小径は、その構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以上とすること。
 主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の0.8%以上とすること。

第77条は、柱の構造に関する規定です。

法規では以上のように決められていますが、RC規準などでは、帯筋はφ9(D10)
以上など別の規定があり、そちらに従うのが通常です。

三号の帯筋比の求め方は、
 Aw=Pw・b・x
   Aw: 1組のフープ断面積
   Pw: 帯筋比
   b:  柱幅
   x:  フープ間隔

例) 600x600の柱に帯筋(フープ)を□D10-100@としたときの帯筋比を求める。
 D10の断面積=0.71cm2 1組の断面積 0.71×2=1.42cm2
 Pw=Aw/(b・x)=1.42/(60x10)=0.00236 → 0.236%>0.2%以上でOK

【床版の構造】
令第77条の2
 構造耐力上主要な部分である床版は、次に定める構造としなければならない。ただし、第82条第四号に掲げる構造計算によって振動又は変形による使用上の支障が起こらないことが確かめられた場合においては、この限りでない。
   厚さは、8cm以上とし、かつ、短辺方向における有効張り間長さの1/40以上とすること。
   最大曲げモーメントを受ける部分における引張鉄筋の間隔は、短辺方向において20cm以下、長辺方向において30cm以下で、かつ、床版の厚さの3倍以下とすること。
 前項の床版のうちプレキャスト鉄筋コンクリートで造られた床版は、同項の規定によるほか、次に定める構造としなければならない。ただし、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。
   周囲のはり等との接合部は、その部分の存在応力を伝えることができるものとすること。
   2以上の部材を組み合わせるものにあっては、これらの部材相互を緊結すること。

第77条の2は、スラブ(床版)の構造規定です。1項の規定を図に示します。

2項のプレキャスト鉄筋コンクリートとは、あらかじめ工場で製造したもので、現場で後から
取り付けるタイプの床版です。このような工法の場合は、接合部に注意する必要があります。

【はりの構造】
令第78条
 構造耐力上主要な部分であるはりは、複筋ばりとし、これにあばら筋をはりの丈の3/4(臥梁にあっては、30cm)以下の間隔で配置しなければならない。ただし、プレキャスト鉄筋コンクリートで造られたはりで2以上の部材を組み合わせるものの接合部については、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合においては、この限りでない。

第78条は、梁の規定です。プレキャストコンクリートの梁で2つ以上組み合わせる場合、
構造計算で確認することによって適用除外とすることができます。



ただし、RC規準では、あばら筋はφ9(D10)以上、間隔を1/2D以下かつ250mm以下、
あばら筋比は0.2%以上という規定があり、通常はこちらに従います。

【耐力壁】
令第78条の2
 耐力壁は、次に定める構造としなければならない。
   厚さは、12cm以上とすること。
   開口部周囲に径12mm以上の補強筋を配置すること。
   国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられた場合を除き、径9mm以上の鉄筋を縦横に30cm(複配筋として配置する場合においては、45cm)以下の間隔で配置すること。ただし、平屋建ての建築物にあっては、その間隔を35cm(複配筋として配置する場合においては、50cm)以下とすることができる。
   周囲の柱及びはりとの接合部は、その部分の存在応力を伝えることができるものとすること。
 壁式構造の耐力壁は、前項の規定によるほか、次の各号に定める構造としなければならない。
   長さは、45cm以上とすること。
   その端部及び隅角部に径12mm以上の鉄筋を縦に配置すること。
   各階の耐力壁は、その頂部及び脚部を当該耐力壁の厚さ以上の幅の壁ばり(最下階の耐力壁の脚部にあっては、布基礎又は基礎ばり)に緊結し、耐力壁の存在応力を相互に伝えることができるようにすること。

第78条の2は、耐力壁に関する規定です。1項の規定を図(複配筋)で示します。なお、
平屋建ての場合は、縦・横筋のピッチを350(複配筋の場合500)とすることができます。

2項は、壁式構造での耐力壁の規定です。壁式構造とは、柱を無くし、耐力壁と梁で
構成する構造のことで、この時の耐力壁は、柱と同じ役割を持ちます。

【鉄筋のかぶり厚さ】
令第79条
 鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床にあっては2cm以上、耐力壁、柱又ははりにあっては3cm以上、直接土に接する壁、柱、床若しくははり又は布基礎の立上り部分にあっては4cm以上、基礎(布基礎の立上り部分を除く。)にあっては捨コンクリートの部分を除いて6cm以上としなければならない。
 前項の規定は、プレキャスト鉄筋コンクリートで造られた部材であって、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものについては、適用しない。

第79条は、かぶり厚さの規定です。かぶり厚さは、コンクリートの耐久性・耐火性を左右する
大変重要な規定で、しかも現場の精度によって、最も問題が生じやすい部分でもあります。

部  位 かぶり厚さ
耐力壁を除く壁・床 2cm
耐力壁・柱・梁 3cm
直接土に接する壁・柱・床・梁
布基礎の立上り部分
4cm
立上り部分を除く基礎 6cm
(捨コン除く)

ただし、上記のかぶり厚さは、施行令で定められた最低限の数値であり、JASS5で定め
ている設計かぶり厚さの標準値(仕上げなし)は、以下のようになっています。ほとんど
の場合、施行令の数値+1cmとなっています。実際には、こちらの数値を採用します。

部  位 かぶり厚さ
土に接し
ない部分
屋根・床スラブ
耐力壁以外の壁
屋内 3cm
屋外 4cm
柱・梁・耐力壁 屋内 4cm
屋外 5cm
擁 壁 5cm
土に接す
る部分
柱・梁・床スラブ・耐力壁 5cm
基礎・擁壁 7cm

2項では、プレキャストコンクリートの場合は、定められた構造方法によれば適用しないと
しています。





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20040414改正確認済