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■ご注意■
平成19年6月20日より、改正建築基準法が施行されます。
このカテゴリにある建築基準法の解説は、改正以前のものです。
改訂作業は当方の業務繁多により目途が経っておりません。
ご迷惑をお掛けしますが、ご了承ください。







 第4節 組積造


ここでは、法規の組積造の規定について取り上げていきます。

【適用の範囲】
令第51条
 この節の規定は、れんが造、石造、コンクリートブロック造その他の組積造(補強コンクリートブロック造を除く。以下この項及び第4項において同じ。)の建築物又は組積造と木造その他の構造とを併用する建築物の組積造の構造部分に適用する。ただし、高さ13m以下であり、かつ、軒の高さが9m以下の建築物の部分で、鉄筋、鉄骨又は鉄筋コンクリートによって補強され、かつ、国土交通大臣が定める基準に従った構造計算によって構造耐力上安全であることが確かめられたものについては、適用しない。
 高さが4m以下で、かつ、延べ面積が20m2以内の建築物については、この節の規定中第55条第2項及び第56条の規定は、適用しない。
 構造耐力上主要な部分でない間仕切壁で高さが2m以下のものについては、この節の規定中第52条及び第55条第5項の規定に限り適用する。
 れんが造、石造、コンクリートブロック造その他の組積造の建築物(高さ13m又は軒の高さが9mを超えるものに限る。)又は組積造と木造その他の構造とを併用する建築物(高さ13m又は軒の高さが9mを超えるものに限る。)については、この節の規定中第59条の2に限り適用する。

第51条では、組積造の適用範囲について規定しています。1項ただし書きとして、
高さが13m以下かつ軒高9m以下で鉄筋などにより補強され、構造計算により確認した
場合においては適用除外としています。
2項 高さ4m以下かつ延べ面積20m2以内の場合(平屋の物置等)は、壁厚の一部の規定
(第55条2項)と臥梁の規定(第56条)は除外されます。
3項 間仕切壁で高さ2m以下のものは、施工方法の規定(第52条)と、壁厚の一部の規定
(第55条5項)のみ適用となります。
4項 高さ13m超、軒高9m超については、補強をすること(第59条の2)のみ適用となり
ます。一見、高さ・軒高の高い建築物が、規定緩和されているように思えますが、そうでは
ありません。詳しくは、適用を受ける第59条の2の方をご覧ください。

【組積造の施工】
令第52条
 組積造に使用するれんが、石、コンクリートブロックその他の組積材は、組積するに当たって充分に水洗いをしなければならない。
 組積材は、その目地塗面の全部にモルタルが行きわたるように組積しなければならない。
 前項のモルタルは、セメントモルタルでセメントと砂との容積比が1対3のもの若しくはこれと同等以上の強度を有するもの又は石灰入りセメントモルタルでセメントと石灰と砂との容積比が1対2対5のもの若しくはこれと同等以上の強度を有するものとしなければならない。
 組積材は、芋目地ができないように組積しなければならない。
令第53条  削除

第52条は、組積材を組積する場合の施工方法について規定しています。
1項では、付着している汚れなどが強度を低下させる恐れがあるので、充分な水洗いを行う
ことが定められています。
2項・3項では、接着材の役割をなすモルタルの塗り方と、モルタルの適切な品質・強度を
確保するため、セメント・石灰・砂などの容積比を定めています。
4項では、組積の仕方として、芋目地にすることを禁じています。芋目地とは、組積するとき
縦の目地が揃った積み方(下図)で、縦の鉄筋などで補強しない場合は、耐震上よくないと
されています。

芋目地 馬目地(破れ目地)

【壁の長さ】【壁の厚さ】
令第54条
 組積造の壁の長さは、10m以下としなければならない。
 前項の壁の長さは、その壁に相隣って接着する2つの壁(控壁でその基礎の部分における長さが、控壁の接着する壁の高さの1/3以上のものを含む。以下この節において「対隣壁」という。)がその壁に接着する部分間の中心距離をいう。
令第55条
 組積造の壁の厚さ(仕上材料の厚さを含まないものとする。以下この節において同じ。)は、その建築物の階数及びその壁の長さ(前条第2項の壁の長さをいう。以下この節において同じ。)に応じて、それぞれ次の表の数値以上としなければならない。
壁の長さ
建築物の階数
5m以下の場合
(単位 cm)
5mをこえる場合
(単位 cm)
階数が2以上の建築物 30 40
階数が1の建築物 20 30
 組積造の各階の壁の厚さは、その階の壁の高さの1/15以上としなければならない。
 組積造の間仕切壁の壁の厚さは、前2項の規定による壁の厚さより10cm以下を減らすことができる。ただし、20cm以下としてはならない。
 組積造の壁を二重壁とする場合においては、前3項の規定は、そのいずれか一方の壁について適用する。
 組積造の各階の壁の厚さは、その上にある壁の厚さより薄くしてはならない。
 鉄骨造、鉄筋コンクリート造又は鉄骨鉄筋コンクリート造の建築物における組積造の帳壁は、この条の規定の適用については、間仕切壁とみなす。

第54条は、壁の長さについて規定しています。1項では、壁の長さを10mと定め、2項
は、その長さの取り方について定めています。ここでいう壁の長さとは、直角方向の壁又は、
壁高さの1/3以上の長さがある控壁の間の中心距離(下図のL)を指します。


第55条は、壁の厚さについて規定しています。1項の表より、壁厚は、階数は2階を境に、
壁長さは5mを境にして分けられています。
2項では、壁高さから決まる壁厚について定めています。壁の高さの1/15以上としています。
3項では、間仕切壁の壁厚について規定しています。間仕切壁は、20cmを下回らない範囲
で、通常の壁より10cm薄くすることができます。
4項では、二重壁についての規定です。1項から3項の規定は、二重壁の場合、どちらか一方
の適用でよいとしています。
5項では、上階にある壁より薄くしてはならないことが定められています。
6項では、鉄骨造などで設ける、組積造の帳壁は、この条を適用する場合は間仕切壁とみな
すとしています。

【臥梁(がりょう)】
令第56条
 組積造の壁には、その各階の壁頂(切妻壁がある場合においては、その切妻壁の壁頂)に鉄骨造又は鉄筋コンクリート造の臥梁を設けなければならない。ただし、その壁頂に鉄筋コンクリート造の屋根版、床版等が接着する場合又は階数が1の建築物で壁の厚さが壁の高さの1/10以上の場合若しくは壁の長さが5m以下の場合においては、この限りでない。

第56条は、臥梁を設けることを定めています。臥梁とは、組積造・コンクリートブロック造など
で設けられる梁のことです。通常はRCで造ります。これにより、基礎又は臥梁で、組積した
壁の上下をRCで押さえることになり、地震時などの水平力に対しても、力が全体に流れて
強度を確保することができます。ただし、以下の場合は臥梁を設けなくてもよいとしています。
(1)RCの屋根・スラブがある場合
(2)平屋で、壁厚が壁高の1/10以上
(3)平屋で、壁の長さが5m以下

【開口部】
令第57条
 組積造の壁における窓、出入口その他の開口部は、次の各号に定めるところによらなければならない。
   各階の対隣壁によって区画されたおのおのの壁における開口部の幅の総和は、その壁の長さの1/2以下とすること。
   各階における開口部の幅の総和は、その階における壁の長さの総和の1/3以下とすること。
   1の開口部とその直上にある開口部との垂直距離は、60cm以上とすること。
 組積造の壁の各階における開口部相互間又は開口部と対隣壁の中心との水平距離は、その壁の厚さの2倍以上としなければならない。ただし、開口部周囲を鉄骨又は鉄筋コンクリートで補強した場合においては、この限りでない。
 幅が1mをこえる開口部の上部には、鉄筋コンクリート造のまぐさを設けなければならない。
 組積造のはね出し窓又ははね出し縁は、鉄骨又は鉄筋コンクリートで補強しなければならない。
 壁付暖炉の組積造の炉胸は、暖炉及び煙突を充分に支持するに足りる基礎の上に造り、かつ、上部を積出しとしない構造とし、木造の建築物に設ける場合においては、更に鋼材で補強しなければならない。

第57条は、開口部についての規定です。1項各号と2項では、以下のように定めています。

右図より、
一号 L≧2×(L1+L2+L3)とすること
二号 開口部の幅の合計は、壁全体の長さの1/3以下とすること
三号 直上にある開口部との距離Lbは、60cm以上とすること。
2項 開口部相互間の距離Laは、その壁厚の2倍以上とすること。

3項では、幅が1mを超える大きな開口部には、RCのまぐさによって補強することが定められています。
4項では、はね出し窓・はね出し縁には、補強することを定めています。

5項では、組積造で暖炉の炉胸を造る場合の規定です。炉胸(ろきょう)とは、暖炉内部の周囲の壁のことで、この部分は、れんがなど組積造で造ることがあります。それに対する規定です。

【壁のみぞ】
令第58条
 組積造の壁に、その階の壁の高さの3/4以上連続した縦壁みぞを設ける場合においては、その深さは壁の厚さの1/3以下とし、横壁みぞを設ける場合においては、その深さは壁の厚さの1/3以下で、かつ、長さを3m以下としなければならない。

第58条では、壁にみぞを設ける場合の規定です。壁にみぞを設けることは、耐力的に大変
な不利になるので、深さや長さを制限しています。

縦壁みぞ 横壁みぞ
L≧3/4hのとき、
ta≦1/3・t
L≦3m
ta≦1/3・t

【鉄骨組積造である壁】【補強を要する組積造】
令第59条
 鉄骨組積造である壁の組積造の部分は、鉄骨の軸組にボルト、かすがいその他の金物で緊結しなければならない。
令第59条の2
 高さ13m又は軒の高さが9mを超える建築物にあっては、国土交通大臣が定める構造方法により、鉄筋、鉄骨又は鉄筋コンクリートによって補強しなければならない。

第59条は、鉄骨組積造(鉄骨で軸組を造り、そこに組積造で壁を造る構造のもの)のとき、
鉄骨と組積造の壁とを緊結することを規定しています。
第59条の2は、高さ13m超又は軒高9m超の場合、補強することを規定しています。
補強方法は告示で細かく決められていて、補強コンクリートとほぼ同等の補強を行うような
規定内容になっています。そのため第51条4項で、高さのある建築物の適用を第59条の2
だけにしているのです。なお、法20条で、これとは別に構造計算することが定められています。

【手すり又は手すり壁】【組積造のへい】
令第60条
 手すり又は手すり壁は、組積造としてはならない。ただし、これらの頂部に鉄筋コンクリート造の臥梁を設けた場合においては、この限りでない。
令第61条
 組積造のへいは、次の各号に定めるところによらなければならない。
   高さは、1.2m以下とすること。
   各部分の壁の厚さは、その部分から壁頂までの垂直距離の1/10以上とすること。
   長さ4m以下ごとに、壁面からその部分における壁の厚さの1.5倍以上突出した控壁(木造のものを除く。)を設けること。ただし、その部分における壁の厚さが前号の規定による壁の厚さの1.5倍以上ある場合においては、この限りでない。
   基礎の根入れの深さは、20cm以上とすること。

第60条では、原則的に組積造で手すりを造ることを禁止しています。臥梁を設けた場合は
この限りではありません。
第61条は、組積造で塀を造る場合の規定です。

上図より、
一号 高さ(h)は、1.2m以下とすること。
二号 厚さ(t)は、hの1/10以上とすること。
三号 控壁(L1がtの1.5倍以上・木造ではダメ)を4m以内に設けること(L≦4m)。
四号 根入れ深さ(E)は、20cm以上とすること。

【構造耐力上主要な部分等のささえ】
令第62条
 組積造である構造耐力上主要な部分又は構造耐力上主要な部分でない組積造の壁で高さが2mをこえるものは、木造の構造部分でささえてはならない。

第62条では、構造耐力上主要な部分のものや、高さ2m超の壁は、木造の構造で支持して
はならないことが規定されています。





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20040414改正確認済