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 D値法2

 ここでは、小さなフレームを例題にして、D値・反曲点高比を
計算してみましょう。以下のようなフレームを題材にします。

D値計算例題


 このように、計算するデータを表にして進めていきます。
各柱の右隣がその柱に関するデータで、柱・梁そばにあるカッコ内値がその部材
の剛比です。k(y)というのは、最下階のみ異なるy用のkを表しています。
表内にあるデータは全て前ページで解説しましたので、不明な点はそちらを
ご覧下さい。

この状態から表のデータを埋めていきましょう。ちなみに、yを求めるのに必要な
表は、このページの一番下にあります。


 ■平均剛比k・定数a・D値
 まずは、k・aを計算します。計算方法は前ページをご覧下さいここをクリック
最下階(柱脚)は、基礎梁の剛比がそれほど高いわけではないので、半固定
として一般階と同様の計算をします

 3Fの計算をしてみましょう。

 左端柱
  k=(3.0+3.3)/(2*5.0)=0.63
  a=0.63/(2+0.63)=0.2395→0.24
  D=5.0*0.24=1.20
 中央柱
  k=(3.0+2.8+3.3+3.2)/(2*3.6)=1.71
  a=1.71/(2+1.71)=0.46
  D=3.6*0.46=1.66
 右端柱
  k=(2.8+3.2)/(2*5.0)=0.60
  a=0.60/(2+0.60)=0.23
  D=5.0*0.23=1.15

 2・1階も同様に計算します。また、最下階の場合は、yを求めるためのk
計算式が違い、柱脚固定用のものを使うので、ここで計算しておきます。
 ここまでの計算結果は以下のようになります。

D値までの計算結果






 ■反曲点高比
 D値法という名称が付いている計算ですが、実際には、D値の計算は計算過程
の半分程度でしかありません。残りの半分がこの反曲点高比の計算です。
 反曲点高比計算の意義や計算方法は、前ページをご覧下さいここをクリック

 ・標準反曲点高比y0
 y0は、階数とkを元に、表より求めます(表はこのページの一番下
例1)3F左端柱
 層数=3(これは、今回の例題が3層なので層数が3であり、全ての柱で同じ)
 位置=3(3F柱のため)
 k=0.63
これで表を引くと、
 y00.35 (k=0.6でもk=0.7でもy0は0.35なので、補間する必要無し)

例2)1Fの中央柱
 層数=3
 位置=1
 k(y)=1.52
 表を引くと、k=1.0の時0.65,k=2.0の時0.60なので、直線補間し
 y0=0.65-(0.65-0.60)/(2.0-1.0)*(1.52-1.0)=0.624→0.62


 ・剛比変化のための修正値y1
 上下の梁で剛比の差が大きい場合、これで修正します。差があまり無い場合
は0が入ります。また、最下階ではこの修正を行いません。
例1)3F左端柱
 k=0.63
 α1=3.0/3.3=0.91
これで表を引くと、
 y10.00 (α1=0.9の時y1=0なので、剛比変化がそれより少ないのだからy1=0)

例2)2F中央柱
 k=2.10
 α1=(3.3+3.2)/(5.0+4.9)=0.656→0.66
 表より y10.05


 ・層高変化のための修正値y2・y3
 対象となる階と比べて、上階や下階の階高が大きく変化する場合は、これ
で修正します。上層との層高変化修正がy2、下層との層高変化修正がy3で、
最上階のy2と最下階のy3はありません。

例1)1F左端柱のy2
 k(y)=0.71
 α2=3.4/4.7=0.723
 表のα2kから読みとって補間し、y2=-0.01925→ -0.02

例2)2F右端柱のy3
 k=0.74
 α3=4.7/3.4=1.382
 表のα3kから読みとって補間し、y2=-0.0455→ -0.05


 ・伝達率DFと半固定補正y
 最下階で柱脚が固定と判断できない場合(半固定)は、伝達率を求めて
yの補正を行います。厳密には上階にも影響を与えますが、通常は最下階
の補正だけで十分です。

例1)1F左柱DF
 k'=11.0/7.0=1.57
 DF=1/(2+6*1.57)=0.088
 y(1-DF)=0.62



 このように計算して図表を作成すると、以下のような結果になります。

全計算結果




 このような計算を、各フレームごとに行っていきます。フレームにはX・Yの2方向
あるのが通常なので、1本の柱に対し、"X方向のD値" と "Y方向のD値" の2つ
のD値が存在します。


−別表− (正確なデータはRC規準等を参照してください)


 標準反曲点高比y0(逆三角形分布)(3階部分のみ)


0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0
3 3 0.25 0.25 0.25 0.30 0.30 0.35 0.35 0.35 0.40 0.40 0.45 0.45 0.45 0.50
2 0.60 0.50 0.50 0.50 0.50 0.45 0.45 0.45 0.45 0.45 0.50 0.50 0.50 0.50
1 1.15 0.90 0.80 0.75 0.75 0.70 0.70 0.65 0.65 0.65 0.60 0.55 0.55 0.55


 上下の梁の剛比変化のための修正値y1
k → 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0
↓α1
0.4 0.55 0.40 0.30 0.25 0.20 0.20 0.20 0.15 0.15 0.15 0.15 0.05 0.05 0.05
0.5 0.45 0.30 0.20 0.20 0.15 0.15 0.15 0.10 0.10 0.10 0.05 0.05 0.05 0.05
0.6 0.30 0.20 0.15 0.15 0.10 0.10 0.10 0.10 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.00
0.7 0.20 0.15 0.10 0.10 0.10 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.00 0.00
0.8 0.15 0.10 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.00 0.00 0.00 0.00
0.9 0.05 0.05 0.05 0.05 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00


 上下の層高変化による修正値y2・y3
k → 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0 2.0 3.0 4.0
α2
α3
2.0   0.25 0.15 0.15 0.10 0.10 0.10 0.10 0.10 0.05 0.05 0.05 0.05 0.00
1.8   0.20 0.15 0.10 0.10 0.10 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.00 0.00
1.6 0.4 0.15 0.10 0.10 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.00 0.00 0.00
1.4 0.6 0.10 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.05 0.00 0.00 0.00 0.00
1.2 0.8 0.05 0.05 0.05 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
1.0 1.0 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
0.8 1.2 -0.05 -0.05 -0.05 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00
0.6 1.4 -0.10 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 0.00 0.00 0.00 0.00
0.4 1.6 -0.15 -0.10 -0.10 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 0.00 0.00 0.00
  1.8 -0.20 -0.15 -0.10 -0.10 -0.10 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 0.00 0.00
  2.0 -0.25 -0.15 -0.15 -0.10 -0.10 -0.10 -0.10 -0.10 -0.05 -0.05 -0.05 -0.05 0.00



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