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 ラーメンの計算

 ラーメンとは、柱と梁で構成された1つの枠組みで、建物を形成する
一番単純なパーツみたいなものです。ここでは例題を見ながら、様々
なラーメンの解法について考えていきたいと思います。


例1)単純なラーメンの計算
 図1のような、基本的なラーメンに集中荷重がかかった
場合を考えてみましょう。
 ラーメンの場合も単純梁と同様に、
(1) 荷重と反力の合計は0
(2) ピン位置のモーメントは0
となります。しかし、ラーメンの場合は鉛直荷重だけで
なく、水平荷重も作用線までの距離が発生して
回転力を生み出す
ので、モーメントの計算には注意
が必要です。
 では、計算をしてみましょう。まずは、荷重と反力の
関係ですが、鉛直荷重が3kN、水平荷重が6kNあるので
(1) Va+Vb=3
Ha=6
となります。水平方向の反力はHaだけですので6kN
で決定です。
次はピン位置でのモーメントですが、B点を中心に考え
ると、鉛直荷重の3kNは作用線までの距離が2mで反時
計回り(=マイナス)、水平荷重6kNは作用線までの距離
が1.8mで反時計回り(=マイナス)なので、式にすると、
(2) Va×4m−3kN×2m−6kN×1.8m=0

これにより、Va=4.2kN となります。
(1)式に代入すると、Vb=−1.2kN となり、反力方向が
仮定とは逆で下向きになります。

算定結果(図2)
 Va=4.2kN
 Vb=1.2kN
 Ha=6kN
 図1


 図2


例2)変形ラーメンの計算
 図1のように、柱の長さが違い、梁は持ち出し部分
があるラーメンを解いてみます。
ここで重要なのは、B点を中心に見たとき、反力
Ha作用線までの距離1.5mが発生している
こと
です。いままでの例題は、支点と水平力の作用線
との距離は0だったので、水平反力によるモーメント
は無視できたのですが、今回はピンのモーメントの方
程式を立てるときに、このHaを忘れてはいけません。
 等分布を集中荷重に置き換えると、4kNが左側より
1mの部分に置き換えられ、
(1) Va+Vb=7kN
Ha=3kN
となります。B点を中心に方程式を立てると、
(2) Va×4+Ha×1.5+3×1-4×3+3×1.5=0
となり、Haは3kNで決定なので代入すると、
Va=0
(1)式より Vb=7kN

算定結果
 Va=0
 Vb=7kN
 Ha=3kN
なお、このようなラーメンの場合は、水平方向の
反力があるA点を中心に考えた方が、簡単な方
程式となり式を立てやすいでしょう。ちなみにA点
を中心にした場合の式は、
(2) -Vb×4+3×5.5+4×1+3×2.5=0
となり、Vb=7kN と算出できます。
 図1


例3)3ヒンジラーメンの計算
 「ヒンジ」とは、ピンと同じ意味で使われます。
 3ヒンジラーメンとは、ラーメンの中にピンが3つある
(支点の2つのほかに部材内にピンの部分が1つある)
ことを意味します。ピンが部材の接合に使われている
かわりに、支点の1つはローラーだったのが2つともピン
(ローラーがなくなる)になり、水平方向の反力も2つ
仮定することになります。不明な変数が増えた分、
方程式が1つ増えることになります。
図1は、梁のまん中(C点)にピン接合がある3ヒンジ
ラーメンで、これについて考えてみましょう。

鉛直荷重がないかわりに、水平荷重が3.6kNあるので、
(1) Va+Vb=0
Ha+Hb=3.6kN
になります。いつもはこの時点で水平反力の答えが
出ていたのですが、これではわかりません。
次に、B点を中心にモーメント=0の式を立てます。
(2) Va×4−3.6×2.7+8=0
これにより、Va=0.43kN
(1)より Vb=-0.43kN(仮定とは逆向き)
 さらに、水平反力を算出するために、もう1つ方程式を
立てます。C点がピンなので、ここのモーメントも0である
という式を立てるのです。そのとき、C点の左側だけの
荷重・反力だけで式を立てます
(右側は考慮しません)
左側にある力は、モーメントが1つと反力が2つです。
実際に式にしてみると、
(3) Va×2−Ha×3.6+8=0
Va=0.43を代入すると、Ha=2.46kNとなります。
よってHbは、Hb=3.6-2.46=1.14kNとなり、
すべての反力が計算できました(図2)。

ちなみに、C点の方程式で、左側ではなく右側の力だけで
式を立ててみると、
(3') −Vb×2−Hb×3.6+3.6×0.9=0
Vb=−0.43を代入すると、Hb=1.14kNとなり、
左側で検討した結果と同じになります。
つまり、C点での式は、どちら側でもいいってことですね。
荷重の少ない方を選んで式を立てる方がいいでしょう。

算出結果
Va=0.43kN Vb=0.43kN
Ha=2.46kN Hb=1.14kN
 図1









 図2




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