事件【放射能漏れ】原発作業員襲う4重のストレス…過酷な環境、鬱などリスク+(2/2ページ)(2011.4.22 14:18

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【放射能漏れ】
原発作業員襲う4重のストレス…過酷な環境、鬱などリスク

2011.4.22 14:18 (2/2ページ)
福島第2原発の体育館で寝泊まりする東電社員や作業員(谷川武医師提供)

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福島第2原発の体育館で寝泊まりする東電社員や作業員(谷川武医師提供)

 約30人を問診したところ、危険な作業の重圧に加えて、「家族に『行かないで』と言われながら仕事に行っている」「家を失い、休日は避難所で生活しているが、住民から厳しい視線にさらされている」-など強いストレスがうかがわれたという。

 谷川医師は「現場社員の8割以上が原発20キロ圏内に住まいがあり、中には家族を失った人もいる。一方で『加害会社に勤めている』との負い目を抱え、声を上げられていない」としている。

 

長期戦へ休憩所開設

 東電は、原子炉の冷却や汚染水の処理などのため第1原発敷地内で働く作業員の休憩所を新設し、21日から使用を始めた。収束まで少なくとも数カ月と長期戦になる見通しで、作業員の体調管理に必要と判断した。

 東電によると、休憩所は、5号機と6号機の間にあるサービス建屋の一部を除染し、放射性物質を除去できる換気装置を取り付けるなどして設置、広さ約120平方メートルで最大40人が使える。余震などの際の避難場所としても利用できる。通常は、被曝(ひばく)の恐れがある区域として隔離する「放射線管理区域」に入る際、着替えなどの準備をする場所を活用した。

 大量被曝と隣り合わせの過酷な環境下で、防護服や防護マスクを着用しての作業のため疲労が早く、梅雨や夏場を控えて熱中症対策など健康管理は大きな課題。現場などから休憩所の確保を求める声が上がっていた。

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SANKEI_EXPRESS__2011(平成23)年4月22日付EX(7面)

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