九州誠道会系組員、刺され死亡

　２１日午前０時３０分頃、佐賀県小城市三日月町堀江、指定暴力団九州誠道会（本部・福岡県大牟田市）系の南里祐次組員（２８）が帰宅したところ、近付いてきた若い男に刃物で胸と背中を刺された。

　南里組員は搬送された佐賀市内の病院で約１時間半後に死亡が確認された。男は近くに止めていた車に別の男と乗り込み、逃走した。佐賀県警は、九州誠道会と対立する指定暴力団道仁会（本部・同県久留米市）との抗争事件の可能性もあるとみて、殺人容疑で調べている。

　発表によると、南里組員は飲酒後、運転代行の車で帰宅。車から降りて一戸建ての自宅敷地内に入った際、少なくとも３か所を刺された。代行の男性運転手が目撃し、１１０番した。凶器は見つかっていないという。運転手の目撃証言では、南里組員を襲ったのは２〜３人グループとみられる。

　事件を受け、現場から北約２キロの小城市立三日月小は２１日午前、登校時間帯に教諭を通学路に立たせた。午後は集団下校させる。近所の女性は「車が猛スピードで走り去るような音がした。最近、暴力団の事件が多いが、こんな近くで起きるとは」と話していた。

　現場はＪＲ長崎線久保田駅から北東約１キロで住宅が点在する田園地帯。