松井、４番で大ハシャギ　走塁で転倒も２安打　４番相性◎

　【オークランド＝穐村賢】４番に座ってはしゃぎすぎた！？　松井はレッドソックス戦に今季３度目の「４番・指名打者」で出場。チームは敗れて連勝は止まったがマルチ安打で好調ぶりを見せ、さらに走塁中に芝で滑って転倒するおまけまで付いた。

　何とも珍しい光景だ。９回に２本目のヒットを放った松井は、エリスの四球で二進。続くパウエルの中前打で三塁を勢いよく回った直後だ。雨でぬれた芝に足を滑らせ豪快なスッテンコロリン。すぐさま起き上がり生還して事なきを得たが、クリスプら同僚は大笑いしながら背番号５５をベンチへ迎え入れた。「思いっきり滑ったねえ」。さすがの松井も、この時ばかりはバツの悪そうな顔を浮かべた。

　もちろん珍プレーだけを見せたわけじゃない。ア・リーグを代表する速球派のバード、パペルボンを相手にきっちり２安打。「しっかり振り切れた」と力負けしない打撃を見せ、４番としての面目を保った。

　これで４番として出場した３試合では、打率５割３分８厘と手のつけられない状態。「偶然だと思うよ」。松井は素っ気なく答えたが、４番の居心地が悪いわけがない。２１日からはイチローとの今季２度目の直接対決となるマリナーズとの４連戦。「毎日一緒、勝つためにやるだけ」。松井が意気揚々とシアトルへと乗り込んでいった。