出崎統監督を忍んで・・
今日、出崎統監督の通夜に行ってきました。
１７日 午前０時３５分に肺がんのため亡くなられた監督のご冥福をお祈りいたします。
肺がんでこれから抗癌剤の治療をはじめる監督を囲んで、頑張ってくださいと応援のための飲み会の写真です。
この後私はお会いできなくて、でもつい最近まで手塚プロダクションの「ブラック・ジャック」の監修の仕事をしていたと聞き、ほんとに良かった・・。
一時は肺がんも良くなり、仕事を始めたということで・・でも監修した作品のフィルムを見ることなく逝ってしまったとのこと。
仕事に携わった人達はどんなに落胆しただろうか・・・
初めて監督と仕事をさせて頂いたのは、宮沢賢治の「オツベルトと象」という短編で、好きに美術をやらせて頂いて、ほんとに楽しい仕事でした。次は「ゴルゴ１３ QUEEN BEE」この作品はとても辛かったけれど、でもほんとにいろいろ勉強させていただいて・・
監督の演出と話で短編を自由に後１本は描いてみたかったと・・ず〜と思っていたけれど、きっと生きていらしてもかなわない事だったと思いますが・・
あしたのジョーの映画ができた時、ライムスターの宇多丸さんの番組で、出崎監督の「あしたのジョー」演出のすばらしさを褒めたたえていて、丁度闘病中だった監督に聞かせたいと！
通夜で、出崎監督が始めに目指していた漫画家当時の作品が展示してあって、一度「僕は漫画家になりたかったんだけどね〜〜フフ」と照れくさそうに話していたことを思い出して・・
厳しい人だけど、やさしい笑い顔が忘れられません。お腹いっぱいだと良い作品が生まれないと．．．私が病気になった時、「そんな時に不謹慎だけど、死を意識すると、人間はすごいものが生まれると思うんだ。」と言われて驚いたことがあった・・
監督は何を思っていたんだろう・・・今は何も聞けないことがほんとに寂しい・・
ご冥福をお祈りします・・・