中田　完璧１号　第２の故郷で　アイム　ハッピー！

　高校時代を過ごしたナニワで怪物が復活だ。中田が豪快な今季１号。２回、フィガロの１ボールからの２球目、真ん中高めの１５０キロ直球をドンピシャのタイミングでたたいた。打球は弾丸ライナーで左翼席へ。昨年８月２０日の西武戦（札幌ドーム）以来２２４日ぶりの一発は貴重な先制ソロとなった。

　「打った瞬間、完璧だったので、すぐ、いったと思った」。出迎えたホフパワーに「どんな気持ちかい？」と聞かれると、思わず「アイム　ハッピー！」。満面の笑みだった。

　開幕からの５試合は無安打。昨年までなら「結果を出さなければ」と力みまくっていたところ。しかし、今季は打席での心構えがこれまでとは変わっていた。「自分のスイングができれば、結果がついてくると思うようになりました」。気持ちを楽にすることで、無心でいることができる。梨田監督も「今はしっかり、どっしりしたように見える」と目を細めっぱなしだ。

　９回も中前打を放ち２試合連続のマルチ安打。中田の活躍でチームも４連勝し、ソフトバンクと並ぶ首位に浮上した。「勝利というのが一番うれしい」。不振のトンネルは脱した。あとは上昇気流に乗るだけだ。　（川越亮太）