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【滋賀】

誤報道で苦情殺到 「学校給食で福島産野菜」

2011年4月21日

 県内の学校給食で福島県産のトマトやキュウリを使うと19日夕に毎日放送(大阪市)が誤って報道したため県庁と県教育委員会に20日、保護者らからの問い合わせや苦情が相次いだ。県の担当者は「福島県産の野菜にこんなに過剰反応があるなんて。まさに風評被害の一端」と戸惑っている。

 発端は嘉田由紀子知事が19日の定例会見で4月下旬から県庁職員食堂で、福島県産のトマトやキュウリを使うと示した方針。

 厚生労働省によると、福島第1原発の事故に伴い、国が出荷制限をしているのはホウレンソウやコマツナ、キャベツなどの葉菜類やブロッコリーやカリフラワーなど。知事が挙げたトマトやキュウリは出荷停止の対象外となっている。

 ところが、誤った報道で「福島県産の野菜を給食に出すのはやめてほしい」「子どもに食を選ぶ選択権はないのに、食べさせようとしている」「PTAは怒っている」などの苦情30件余りが寄せられた。

 福島県内を17日に訪れた嘉田知事は現地の農家から「農業を続けられるかの瀬戸際」と悲鳴が上がっていることを踏まえ、県庁食堂での使用方針を明らかにした。知事は会見で「風評被害をどう防ぐのか、力を合わせようと福島県の佐藤雄平知事と約束した。情報を正しく伝えて、恐れるところは恐れるが、過剰に恐れてはいけない」と話していた。

 

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