【新華社北京3月17日】中国が自力で開発した第4世代の技術を導入した原子力発電所の建設が今月末あるいは来月上旬に山東省の栄成で始まる。研究開発費を加えた投資総額は50億元、工期は約4年。中国核工業建設集団の穆占英社長が明らかにした。
栄成石島湾原子力発電所は、中国で初めての高温ガス冷却実証原発で、華能集団、中核建中核燃料元件有限公司、清華大学が47・5%、32・5%、20%の割合で出資して共同建設し、運営するもの。長期的な総発電設備容量は400万キロワット(kW)になる。
アモイ大学エネルギー研究院の李寧・院長は次のように説明した。第4世代原発は、高温保護技術を導入しており、第2、第3世代原発のように、放射能漏れ事故が発生しても、冷却する必要がない。第4世代原発は数千度の高温のもとでも運転が可能で、転換率を高めることもできる。安全性をみると、第4世代は、第2、第3世代より優れている。冷却剤としてヘリウムガスを使い、高温のもとでも、自然対流を利用して原子炉をコントロールできるからだ。セ氏1600度の高温で、数百時間加熱されたとしても、核燃料の安全を確保することができる。