麻の実の豊富な栄養

麻の実は必須脂肪酸、必須アミノ酸、ビタミン・ミネラルの宝庫です。
hemp life!!	麻の実を食べてヘルシーな〔自然派生活〕をエンジョイしよう！

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麻の実の豊富な必須脂肪酸・必須アミノ酸・ビタミン・ミネラル

　地球上で食べられる植物は３百万種とも言われていますが、栄養価の面では麻の実に匹敵するものはありません。完全なタンパク質と必須脂肪酸を含む麻の実の栄養比率は人間にとって正に理想的です。麻の実には、良質の必須アミノ酸、必須脂肪酸、ビタミン、ミネラル、食物繊維がバランスよく含まれているため、少量でも十分な栄養が摂れます。

　また麻の実には、人体に不可欠な９種類の必須アミノ酸が全て含まれており、他の植物性タンパク質で補いきれない場合にも、麻の実からそれらを十分にバランス良く補う事ができます。

　麻の実油は、油全体に含まれる飽和脂肪酸の値が約８％と、食用油の中では最も低い値を誇っています。また、亜麻仁油だけがリノレン酸含有率が５８％と麻の実油に勝っているものの、麻の実油は必須脂肪酸のトータル値が８０％と、最も高い値を誇っています。

　麻の実油に含まれる必須脂肪酸の曲がった形は互いに絡み合いそれぞれを分解から防ぎます。必須脂肪酸は滑りやすいので、食用油やショートニングに多く使われているトランス脂肪酸や真っ直ぐな形を持つ飽和脂肪酸のように動脈につまることは無いのです。コレステロールを減らす作用があるリノール酸やリノレン酸など多価不飽和脂肪酸などでも、精製する過程でトランス脂肪酸や飽和脂肪酸が作られてしまいます。

　先端生物化学や栄養学者たちのなかでは、今や心臓血管病は悪い油の病気と見られ、たとえ発がん性物質を抑える働きのある必須脂肪酸でも、それを加熱や精製によって変質させれば飽和脂肪酸と同等となり、それらを多量に含んだ精製食用油の過剰で継続的な摂取が心臓血管病に影響していると考えられています。

　米国の情報ではアメリカ人の２人に１人は心臓血管病により死亡し、アメリカ人の４人に１人がガンで死亡するだろうとみられています。研究者達によればがん細胞は免疫細胞の働きが弱ったときに発生するとされています。今やより多くのアメリカ人が免疫不全の病気にかつて無いほど苦しんでいます。これは、今や欧米化された食生活を送っている日本にも言えることです。

　これら麻の実油の、リノール及びリノレン酸は、皮膚、毛、目、また人間の思考プロセスにまでも働きかけるといわれます。それらは動脈を丈夫にしなやかにし、免疫組織にとっても重要な成分です。また、必須脂肪酸を使用しエイズ患者の免疫作用を強化しようという研究が進められています。

　オメガ３のアルツハイマー治療における可能性

オメガ３はアルツハイマーに関係するタンパク質の蓄積を防ぐ働きがあるという研究報告がThe Journal of Neuroscience「脳神経科学ジャーナル」２００５年７月号に発表されました。この研究では特にオメガ３の１つであるＤＨＡ酸に焦点を当てました。それらは麻の実に含まれるα-リノレン酸と同じn-3系の脂肪酸です。

麻の実に含まれるビタミン
	麻の実	大豆	玄米	蕎麦	所要量
脂溶性
ビタミンＡ (カロチン) (μg)	20	6	Tr	0	600
ビタミンＤ (μg)	0	0	0	0	2.5
ビタミンＥ (mg)	4.0	3.6	1.3	0.2	10.8
ビタミンＫ (μg)	50	18	0	0	65～55
水溶性
ビタミンＢ１ (mg)	0.35	0.83	0.41	0.42	1.1～0.8
ビタミンＢ２ (mg)	0.19	0.30	0.04	0.10	1.2～1.0
ナイアシン (mg)	2.3	2.2.	6.3	4.3	16～13
ビタミンＢ６ (mg)	0.39	0.53	0.45	0.35	1.6～1.2
ビタミンＢ１２ (μg)	0	0	0	0	2.4
葉酸 (μg)	81	230	27	23	200
パンテノン酸 (mg)	0.56	1.52	1.36	1.53	5
ビタミンＣ (mg)	Tr	Tr	0	0	100

第五訂食品成分表より

麻の実に含まれるミネラル (mg)
	麻の実	大豆	玄米	蕎麦	所要量
ナトリウム	2	1	1	1	3900
カリウム	340	1900	230	390	2000
カルシウム	130	240	9	12	600
マグネシウム	390	220	110	150	300
リン	1100	580	290	260	700
鉄	13.1	9.4	2.1	1.6	10
亜鉛	6.0	3.2.	1.8	1.4	12～10
銅	1.30	0.98	0.27	0.38	1.8～1.6

第五訂食品成分表より

豊富な必須アミノ酸（タンパク質）

　麻の実に含まれているタンパク質は大豆に匹敵すると言われています。しかも、そのタンパク質は大豆のそれより消化吸収に優れています。その中で特筆すべきものは、グロブリン・エデスティンと呼ばれる、免疫抗体を生産する上で無くてはならないタンパク質が６５％を占めているということです。これは調理（加熱）しなくても体内に吸収できます（大豆の場合調理するか発芽しなければ吸収されません）。（エデスティンの語源はキリシャ語の‘edestos’（食べられる）と言う意味です。

　麻の実の完全なタンパク質は人体を健康に保つために必要な全ての必須アミノ酸を含んでいます。また麻の実は人体が血清アルブミンや血清グロブリンという、免疫機能を高める抗体「γ-グロブリン抗体」に似た物質を作るための十分な量と種類のアミノ酸を兼ね備えています。

　人体の病気に対する抵抗力と治癒力はどれだけ継続的に大量の抗体を作り、病原の初期攻撃をかわすことができるかにかかっています。もしグロブリン・タンパク質の初期供給が少なければ抗体は病気の症状の拡大を防ぐには余りにも力量不足でしょう。

　人体がグロブリンを生成するための充分なアミノ酸を得る最良の方法はグロブリン・タンパク質を多く含む食物を摂取することです。麻の実に含まれるタンパク質のうち６５％がグロブリン・エデスティンと多くのアルブミン（全ての種子類から得られる）で、これらの消化されやすいタンパク質は血液中の血漿とほぼ似た、吸収されやすい状態になっています。

　麻の実はかつて、結核（栄養吸収を妨げ、人体を衰弱させる病）による栄養失調の治療のために用いられてきました。麻の実の蛋白質は結核や他の栄養障害を伴う疾患などにより衰弱した人体にも最高の滋養物を得るようにすることができます。

　生命のエネルギーが麻の実には入っています。麻の実食品により、健全な肉体と免疫機能を造り、健康と活力を維持するのに充分な必須アミノ酸や必須脂肪酸を摂ることができます。

麻の実に含まれる必須アミノ酸(mg/1g)
スレオニン (The)	3.7
バリン (Val)	3.0
メチオニン (Met)	2.6
イソロイシン (Ile)	1.5
ロイシン (Leu)	7.1
フェニルアラニン (Phe)	3.5
トリプトファン (Trp)	0.6
リジン (Lys)	4.3
* ヒスチジン (His)	2.5
* 子どもの場合

参考：　ニューエイジ・トレーディング / 麻の実ナッツ

麻の実の植物ステロール

　麻の実には高濃度の植物ステロール（β-シトステロール、スチグマステロール、カンぺステロール) が含まれています。含有量は食物の中でも最も高い割合です。この成分はコレステロールを減らす事が知られています。β-シトステロールはコレステロールと極めて構造が類似しています。これにより植物ステロールはコレステロールの代わりに胆汁酸と結びつき、コレステロールの吸収が阻害されます。吸収されなかったコレステロールは、便となって体外に排出されていきます。この様に植物ステロールには食物に含まれるコレステロールを体内に吸収されにくくする働きがあり、小腸でのコレステロール吸収を阻害し、血中の悪玉コレステロール、ＬＤＬ-コレステロール値を低下させる作用があります。

　β-シトステロールには、免疫機能を高める働きもあり、ナチュラルキラー細胞（ＮＫ細胞）に働きかけて細菌に感染した細胞を死滅させる働きを強めます。これにより、例えばガンに侵された細胞の進行を抑制するという効果も期待できるといわれています。事実、米国食品医薬品局（ＦＤＡ）は植物のステロール及びスタノールのエステルがコレステロールレベルを低下させ、心臓病の危険を減らすという報告を認めています。

　麻の実や麻の実油の深みのある緑色は高濃度のクロロフィル（葉緑素）によるものです（ヘンプは新世紀の緑黄色野菜です！）。自然界が育む奇跡の物質、クロロフィルは麦の若葉の主要な要素でもあり、抗癌作用があることでも知られ、アン・ウィグモア博士の研究により、今まで治療不可能と考えられている様々な疾患を治療するということが発見され発表されました。クロロフィルの治療効果は未知数と言えるでしょう。

チップス：麻の実食品に共通する緑色の色素は現代科学でも未だ未解明の治療物質、クロロフィル（葉緑素）です。