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福島の飯舘牛を南アルプスで育てようプロジェクト

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今回の福島原発の被害を受けている地域に 福島県飯舘村があります

 こちらは 飯舘牛という福島一の和牛のブランド産地であり、村では多くの方が
 畜産にかかわっています。
理事長の私は、こちらの飯舘村で、和牛の子牛を育成し、肥育農家に供給して
いる 畜産農家の青年 菅野さんと、NPOえがおつなげての 「えがお大学院」
社会起業家育成のインキュベーション事業の支援者の一人として つながりを
持っています。

 今回の震災にはじまる原子力発電所の問題でも、飯舘の状況を非常に憂慮
しており、 私たちのNPOに出来ることを考えてみました。

たまたま2年前より、緊急雇用対策の一環として、南アルプス市内の遊休農地
を解消しながら、その農地を活用していく事業をすすめており、去年の冬から、
地元の方の協力を得ながら、遊休農地の草を、牛に食べてもらいながら農地
に復元する取り組みを始めていました。

これなら、私たちにもできるかもしれません。

すぐに飯舘村の菅野さんに連絡を取り、私の想いを伝えました。

 「山梨の小野です。 大変な状況に、がんばっていることと思います。
 こちらでは想像もつかない状況でしょうが、先のみえない今 今後の
1ヶ月の動きを考える中で、ご相談です。
菅野さんの子牛については、今どのような状況でしょうか。
 今私たちのNPOでは、遊休農地の解消に、牛を使って草を食べて
もらうという 事業を行っています。
放射能の問題で飯館村がTVで注目されている今、管野さんの飼育
している子牛の ことが心配でなりません。 たとえ、放射線のレベル
が人体にまったく影響ないと報道されたとしても、 現在の状況では、
飯館村の牧草を食べ続けた子牛を好意的に購入してくれる 方は
日に日に少なくなってくることは十分考えられます。 もし、菅野さん
の子牛を避難させる必要があるのなら、とりあえず山梨まで運んで
みるという選択は今の管野さんにあるでしょうか、
可能なら山梨の畜産関係部署に連絡し、とりあえずの受入れ場所
を確保するとと もに、何頭かは、うちのNPOで購入して、飯館の牛
の現状について、ここから情 報発信を続けることが可能かと思い
ます。 なにぶんわれわれも畜産は素人ですし、管野さんからみれ
ばただの思い付きかも しれません。しかし、ほおって置けば、東京
電力は、菅野さんの牛についても、 (適切な額かはわかりませんが)
補償という名の提案でもって、殺処分を求めて くるのではないでしょ
うか。 今牛を移動することで、その後の牛の生活が保障されるわけ
ではありませんが、 少なくとも、今牛を脱出させることで、牛の産地
としての飯館の名は、牛が生き 続ける限り原発の被害を受けた地
としてメッセージを発し続けることができるの ではないかと考えます。
 牛の移動に必要な経費や、問題点等ありましたら、お聞かせ願え
ると助かります。 移動に必要な燃料の問題等は山梨から燃料持参
で伺います。 私の提案以外に、何かアイデアがありましたら遠慮な
くお知らせください。」

この申し出に、菅野さんは、
 風評被害については同意見なことや、電力会社の方々に提案して
買い支えていただくことを村に提案していくアイデア。東海村の時は
そのような動きがあったことを返事してくれた。
さらに

 「牛については一時的に移動しても風評被害はまのがれない気が
します。また高値で販売するには委託先に子牛を大きく育てる技術
が必要です。小野さんのNPOに買い上げていただくことは可能だと
思います。よろしければそこで風評被害の窮状や原子力をどう考え
ていくか?ということを発信していただけるならとてもありがたいです。」
 という心強い返事をもらった。

菅野さんのメッセージを受け、私は動くことにした。

 飯舘の牛を南アルプスで育てよう

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