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最終更新:2011年4月21日(木) 20時48分

福島訪問の首相、避難住民から厳しい声

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 菅総理は21日、福島を訪問し、福島第一原発の避難住民と初めて面会しました。分刻みで行動する総理の足を止めたのは、被災者の切実な声でした。

 「本当に我慢しているんです!もっともっとですね頑張って頂いて原発の収束をお願いします。本当によろしくお願いします!」(福島県田村市 避難住民の男性)

 21日に初めて福島第一原発事故による避難住民との面会に臨んだ菅総理。訪れたのは、原発から半径20キロ圏内にある大熊町などの住民が暮らす体育館です。今もおよそ60人が避難所生活を強いられています。

 当初予定されていたこの避難所での視察時間はわずか30分。先の見えない避難所生活を送る住民をあとに、次の視察先に向かおうとする菅総理。

 「無視して行かれる気持ちって分かりますか!」(避難住民の女性)

 「何でまっすぐ行かれるんですか、俺らはどうするんですか。ここにいるの」(避難住民の男性)

 幼い子どもを連れた女性らが呼び止めました。

 「ここ通りすぎられて行ったら 、どんな気持ちだか分かりますか」(避難住民の女性)

 「いや本当にごめんなさい。そんなつもりであの、通りすぎるつもりじゃなかったんです。すみません」(菅首相)

 「信用できるものも、なかなか信用できないですよね」(避難住民の女性)

 「 いや本当にそこは・・・」(菅首相)

 この避難所では当初、あらかじめ決められた住民からのみ話を聞く予定だったということです。しかし、今後の生活の見通しが全く立たない避難住民からは不満が爆発。菅総理はひたすら謝るしかありませんでした。

 「やってますやってますって言うけど本当に先が見えない不安をみんなここにいる人は抱えてやっているわけですよね。内閣でああだのこうだの言っているんなら、その人たちみんなここへ連れて来て、ここで生活してみてください」(避難住民の女性)
 「あの・・・ 」(菅首相)
 「原発をなんとかおさえてください」(避難住民の女性)

 「俺たちも安心安全だっていう、その言葉を信じて今まで来たんですけれども、ここに来てあれだけの裏切りされたんじゃ、もうこれから先どうしたらいいか分かんない状態なんですよね」(避難住民の男性)
(21日18:27)

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