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2007-07-30 大黒黒客日記
■[アニメ][芸術][サブカル][絶望先生]「さよなら絶望先生」OPにみる、少女解体とオブジェ観
いやあびっくらこいた。
各地で大いに話題になっている「さよなら絶望先生」のOP「人として軸がぶれている」。
今までもオーケンの歌詞の特殊っぷりとナッキーのハードな音作り+人間が一人も出てこないというムチャっぷりで驚いたものですが、4話になって突然強烈なアニメーションがついてまたしても驚いたの何の。「さよなら絶望先生」という和風テイストな作品を噛み砕いて消化吸収し、少女たちをオブジェに仕立て上げたことに感動を覚えました。少女性のひとつの方向を提示している気すらします。
なんせ緊縛の描き方が、エロいを超えてキレイすぎです。SMは詳しくないですが、単純にエロければいいやっていうのと違うオーラを感じてなりません。多分実際に縛り師の人って、そこに女性美を求めるんでしょうし。千里の肉付きの描き方にはなんだかそのフェティッシュの領域に踏み込んでいる様子が見受けられます。しかも顔が隠されているという背徳感+略奪感。ちなみに奈美の縛り方は合掌縛り(または背面合掌縛り)、千里のは「駿河問い」というそうです。カエレのは高手小手縛り、まといのは片脚吊り、だそうです。
ゆーきの縛り方教室(どう考えても18禁注意)
自分は緊縛とかあんまり好むほうじゃないんですが、単なる卑猥じゃなくてやたらキレイに見えて感動しました。本気で。こんなところで緊縛の女性美に気づかされるとは。
しかしどこまで狙ってやっているのか、単なる暴走なのかと最初は混乱していたのですが、このカット見て納得。
「血と薔薇」(怪奇と幻想のページ)て!確信犯にもほどがある。
●尾石達也ワールド●
どうも仕掛け人はこの人、尾石達也オープニングディレクターの様子。
絶望OPを見てかなり多くの人が「『ぱにぽにだっしゅ!』!?」と思ったんじゃないかと思います。自分も最初ボンと頭に浮かんだのは、「ぱにぽにだっしゅ!」三番目のOP、「少女Q」でした。
なんせ色使いと実写合成が独特すぎるので、自分は一回見たら二度と忘れられないほどの衝撃を受けたのを覚えています。こんなぱにぽにの調理法があるとは思わなんだ。
あと、「ネギま!?」の「1000%SPARKING」もこの尾石さんのようです。あの色使いもゾクゾクしますよね。
はて、これらのOPを見ていて、個人的に感動した部分や色々考えさせられた部分があるので、ちょっとつづってみます。
●少女解体図●
まず、絶望OPの最初の方に出てくる少女たち(登場人物ではない?)の描き方が少し特殊なんですよね。
制服という記号を利用した、ものすごくエロティックなイラストレーションです。
よく見ると、体の部位の名称がふられています。まるで東洋医学の人体図のよう。
これ、少女という生物の捉え方を、ものすごく客観的に見ている感じがします。エロティックな欲望が起きるからとか「萌え」とかを乗り越えて、ひとつの「作品」として少女像を見ている気がします。あるいは少女から記号的な部分を取り出して、組みなおそうとしているかもしれません。ある面は理性的に、ある面は欲望のままに。
ぱにぽにだっしゅ!の「少女Q」より。
こちらも出てくる主要人物をテクノな音にあわせて解体していきます。クラフトワークの「人間解体」やYMOの「∞増殖」あたりを意識しつつパロディにしているのかな。
人を無機的なものにしたり、動物として解剖的に見てみたり、というのはなかなかギョっとするテーマではあります。しかし、それを美しく描くことで限りなく完成された、女性ではない「少女性」というオブジェへと洗練していきます。
ひっくるめてしまえば、それは少女から人格を奪って記号だけを取り残していく「萌え」の一形態と最終地点的には同じなのかもしれません。ちょうどその交わるラインのツボを捉えたのがこれらの作品なのかな、と思いました。
●少女オブジェ●
ネギま!?「1000%SPARKING」より。
ネギまキャラといえば「萌え」のトップランナーだと思いますが、その萌えを否定せず一気に偶像まで押し上げたのがこのシーンだと思いました。いや、自分が脚フェチだからというのもあるかもしれないけれど、この脚の描き方は特殊すぎです。なんだか笑うだけではすまないパワーがパンパンに詰まっています。
少女の身体パーツを抜き出して美しく描くのは、ある意味いいとこどりです。フェティシズムも極めていけば美の追求に。少女からきれいなところだけを切り取り完成させれば、少女性を失うことなく余計なものがそがれたオブジェへ。
この少女オブジェ感は、実写との融合でさらに加速していきます。
以前ヘッドフォン娘の話を書いたときにも出した、ベッキーのヘッドフォン。
ごついヘッドフォン+女の子というのは今では一大ジャンルとして成立していて、オンリーイベントが開催されるほどです。
無機物を身につけ、意識がここではないどこか別のところに行っている少女の姿は、見る人を第三者視点へといざなうのではないでしょうか。オブジェとして見ているこの距離感が心地よい。
●制服のエロティシズム●
そのようなパーツとして、セーラー服がエロティックな部分を担っているのはもう言うまでもないです。望む望まないは別として、うら若い女子が身に着ける記号としてもうすっかり定着してしまっているのだからどうにもこうにも。極端な話、セーラー服があるだけで一部の男性はエロティシズムを感じるようにできているんです。
セーラー服のエロティシズム、ということでゆすらさんが言っていてすごい納得したのが、佐伯俊夫。
あ、かなりエログロなので、もしそういうの苦手な人がいらっしゃいましたら注意。
初めてこの人の画集をパルコで見たときは、仰天したものです。こんなにエログロなのに、妙にサバサバしてる感覚があります。それでいて、とても後味がねちっこい。シンプルなラインだからこそさらに印象が強いんですよね。この春画的な手法は絶望OPと比較してみるのも面白いと思います。
あと自分が思い浮かんだのが、中村宏。
先ほども書いた「血と薔薇」にも描いていた人です。この人の絵は衝撃的すぎて、気づいたら画集買っていました。
というのも、クリーチャーのような女学生と機関車や飛行機ばっかりなんですよ。それが白黒二色でぬるぬると描かれているのですが、そんな化け物のような肉感的な何かがものすごくエロティックでびっくりします。セーラー服を着ているがゆえに。
制服がもつエロティックさ、あるいは少女という記号を抽出して焼き付ける。ある面先ほどのべた画家のパロディかもしれませんが、アニメ文化のサブカルチャーな部分の一部が、間違いなくそちらへ向かっているように思われます。
●そして少女は母として、神として。●
ちょうど久米田先生がマガジン本誌で「ヒロインが妊娠するのはタブー」という話を○風のタイミングとあわせてネタにした途端に、アニメで可符香が妊娠8ヶ月。どこらへんまで笑っていいのかわからないけれど、正直笑う前に驚きと感動が先に来ちゃったヨ。神々しい「母」なんだもの。
胎内回帰願望を超ストレートに打ち出したこのシーン。とはいっても、母親への感情というよりも、少女の神格化的に近い気がします。
先ほどの緊縛シーンも含めて。女性を尊重して…という割には、わりと「完成された物体」として人格をはぎとっているし、かといって男性の性欲にまかせたものともまったく異なって非常に崇敬の念を感じます。少女美はもう絶対に私たち男性には手が届きませんよー、という相槌のよう。
そう、「少女性をもった存在」は、男性はもちろん、大人になった女性にも手に入らない第三の性として、はるか高いところをどんどん上っていくんです。われわれができるのは、それを眺めてその姿を脳裏や絵に焼き付けることくらい。手に出来ないからこそ、どこまでも憧れます。
以前も書きましたが、絶望OPのオーケンへの女の子達の合いの手の入れ方が、筋肉少女帯の「ハッピーアイスクリーム」のように、どこかこの世界と別のところを漂う少女の笑い声のように聞こえるのもミソだと思います。それは天使の微笑なのか、あるいはこちらを見てせせら笑っているのか??ぶれながらゆらゆら近づいてくる彼女たちは、時折垣間見せる性をちらつかせながらこちらをどんな目で見ているのでしょうか。
少女イメージに緊縛されているのは、もしかしたら自分なのかもしれない。
絶望OP、ちょっとわれながら書いていて絶賛しすぎな気もしますが、心底興奮したんだからしょうがない。徹底一貫したスタンスで、とことん絶望先生という素材を自分なりに噛み砕いて血肉に変え、新しい形で魅せてくれたことに心から拍手。
あとエロすぎるまといと先生の関係に拍手。なんだかまといちゃん、超優遇されている気がします。まといちゃん大好きだ。
ベタですが、折角血と薔薇がでたので、やっぱり澁澤先生。
〜関連記事〜
絶望OPは、「百合」における少女のエロティックな部分をうまく蒸留したなあ、と思いました。よい百合脚でした。
〜関連リンク〜
文字とかの調査ぶりが徹底的なので、ぜひ。私堪リマセンワ、ヨヒ処ヘ当ルワ。
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