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平成23年4月20日
つくば市長 市原健一
今般の福島県からの避難者に対する放射線被害の安全確認検査(スクリーニング)について,住民登録の際の窓口センターでの取扱いに不備があり,申請者及び被災された福島県民の皆様に配慮を欠く結果となり,不快な思いをされたことと,深くお詫び申し上げます。
茨城県は,震災後,福島原発事故の避難所2か所をつくば市内に開設し,福島県からの避難者の受け入れを行いました。その後,つくば市が同2か所の避難所の運営を行うこととなりました。その際,茨城県が既に保健所で実施していたスクリーニングを継続して実施することといたしました。しかし,対象者が多く,土浦保健所での対応が困難であることから,つくば市消防本部のほか,産業技術総合研究所,高エネルギー加速器研究機構,筑波大学の協力を得て,避難所でのスクリーニングを実施いたしました。
この当時は,福島原発事故後まもなく,放射線や放射性物質に関する公式な情報が少ない中で,放射能に対し誰もが不安を感じていました。このような状況で,避難所への避難者だけでなく,福島県からの一般転入者に対してもスクリーニングを受けていただくようお願いすることにいたしました。
市民課窓口及び各窓口センターにおいても,3月17日に転入者に対し,スクリーニングをお願いすることといたしました。その後,各地の放射線量に関する公式な情報が公表されるようになり,市民課窓口では,3月24日に,福島原発20キロメートル圏内の方についてのみスクリーニングをお願いすることといたしました。
しかし,この取扱いの変更が各窓口センターに周知されず,加えて,本件報道の宮城県からの転入者の方については,窓口センター職員の錯誤により,転入案内の対応の際に,配慮を欠いたものとなってしまいました。
しかしながら,スクリーニングを実施されなかった方に関しても,つくば市が転入届を受理しなかったというような事実はございません。つくば市としては,もとより被曝は伝染するなどという認識は持っておりませんし,まして福島県の方々を差別する意図がなかったことを御理解いただきたく存じます。
なお,福島県から避難され,避難所でスクリーニングを受けた皆さまからは,安全が確認できて安心した,また,市内の知人宅に避難されていた方々からも,つくばで検査できないかという問い合わせがあり,消防本部でスクリーニングを実施した事例があったことを申し添えたいと思います。
今後も,福島原発避難者の受入れを積極的に取り組むとともに,スクリーニングを希望する方には,実施機関の案内をしてまいりたいと存じますが,また,このような事態が生じないよう,さらに注意してまいります。
結びに,本件について不快な思いをされた多くの皆様方に心よりお詫び申し上げます。
3月11日 | 東日本大震災。原子力緊急事態宣言の発令。 避難所の開設。 |
3月14日 |
福島県から避難者7名をつくば市役所避難所に受け入れ。 つくば市消防本部でのスクリーニングの実施。 |
3月15日 |
茨城県が洞峰公園に福島県からの避難者受入れを開始。 避難者へのスクリーニングを茨城県土浦保健所にて実施。 |
3月16日 |
つくば市で福島原発避難者受入本部を設置。 |
3月17日 |
国際会議場で避難者の受入れを開始。 洞峰公園,国際会議場でスクリーニングを実施。 市民課から各窓口センターに転入手続についての通知。 |
3月18日 |
県からの依頼により,洞峰公園及び国際会議場の避難所の運営をつくば市が引き継ぐ。 |
3月21日 | 洞峰公園及び国際会議場の避難者554人 |
3月24日 | 市民課で転入者への取扱いを変更(20km圏内の方に限定) |
3月31日 | 国際会議場避難所を閉鎖 避難者が洞峰公園,市内ホテル,龍ケ崎市等に移動 |
4月16日 |
市内国家公務員宿舎での長期避難者受入れに関し,県との協議を開始 |
4月17日 |
洞峰公園避難所を閉鎖 |
問い合わせ先 つくば市災害対策本部 Tel:029-883-1111 内線*232 |
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