中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大リーグ > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大リーグ】

松井、後輩岡島を血祭りにした!! 2点二塁打でチームも初の貯金1

2011年4月21日 紙面から

レッドソックスに勝利し、ファンとタッチを交わす松井=オークランドコロシアムで(共同)

写真

 【オークランド=穐村賢】勝負強い男の本領発揮だ!! アスレチックスの松井秀喜外野手(36)は19日(日本時間20日)、本拠地のレッドソックス戦に「5番・指名打者」で先発出場。レッドソックス・岡島秀樹投手(35)から8回、勝利を決定づける右翼フェンス直撃の2点二塁打をカッ飛ばした。巨人の後輩から快音を響かせ、ア軍も3連勝で待望の貯金「1」。緑のゴジラがさらにチームを上昇気流に乗せていく。

 代走を送られベンチに戻る背番号55に、ナインが歓迎のハイタッチで出迎えた。勝利を決定づける価値ある一撃。松井の勝負強さが発揮されたのは、巨人時代の先輩VS後輩の場面だった。

 2点リードで迎えた8回2死一、二塁の第4打席。マウンドには今季初登板した岡島がいた。過去の“ヒデキ対決”は、松井の9打数2安打で07年以来、3年間ヒットはなし。試合前には律義な岡島が松井にあいさつに出向き旧交を温めたが、18・44メートルで対峙(たいじ)した瞬間に私情は一切はさまない。

 「打席に立てば(先輩後輩は)関係ない。打つか打ち取られるか、それだけ」(松井)。その言葉通り全神経を集中させると、フルカウントからカーブにバット一閃(いっせん)。打球は右翼手キャメロンの頭上を襲い、フェンスを直撃する2点二塁打だ。

 「いい当たりだった。最後はカーブが甘く入ってきてラッキーな面はあったけど…」。後輩から放った4年ぶりのヒットに、さすがの松井も安堵(あんど)感を漂わせた。この日の2打点でチームトップの11打点。勝負強さを買われて入団した男の面目躍如だ。

 この日は試合前の集合時間が当初は40分早めだったが、直前に通常通りに再変更。それを知らずに集合したナインは早めに打撃練習を開始したが、松井は1人どっかりとロッカールームのソファに腰を下ろし、通常の打撃練習開始時間までくつろいだ。平気で遅刻も辞さない(?)超マイペース男が、最も嫌うのが自らのリズムが狂うこと。突然の時間変更もいつもと変わらぬ姿勢が、好結果を呼び込んだのかもしれない。

 ゲレン監督は「ヒデキの2点二塁打が非常に大きかった」と主砲の一振りを絶賛。これでチームも3連勝を飾り今季初の貯金1とした。「増やしていくしかないね」。松井がそう語気を強めた。20日のレッドソックス戦を終えると、21日からはイチローのマリナーズと4連戦、25日から高橋のエンゼルスと3連戦。日本人対決が続く同地区との激突へ、松井が存在感を見せ続けていく。

◆今季初登板岡島「全然ダメ」

 先輩に貫禄(かんろく)を見せつけられた。前日にメジャー昇格した岡島がアスレチックス戦で今季初登板。0−1の8回無死二塁からマウンドに上がりクリスプは中飛に仕留めたが、バートンに適時打を浴び、さらに2死から松井に2点二塁打を許した。試合後の岡島は「全然ダメ。無駄な球を投げ過ぎた」と首を振った。メジャー5年目で初めて開幕メンバーを外れ、マイナーで好投を続けてのメジャー昇格。「マイナーでやってきたことができなかった。次は頑張ります」と声を絞り出すように話した。

 

この記事を印刷する

PR情報

Ads by Yahoo!リスティング広告



おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ