東日本大震災
■ 全国ニュース
原発派遣の自衛官を逮捕 窃盗容疑「事故怖くて逃げた」
記事ツール
陸上自衛隊の警務隊は19日までに、福島第1原発事故の災害派遣先からトラックを盗んで逃走したとして、窃盗容疑で第1特殊武器防護隊(東京都練馬区)の3等陸曹前床祥一郎容疑者(32)を逮捕した。陸自は同日付で懲戒免職処分とした。「原発事故に対する恐怖心から、パニックになって逃げた」と供述しているという。
前床容疑者は3月13日から陸自郡山駐屯地(福島県郡山市)に派遣され、除染作業をする各部隊の連絡役だった。
逮捕容疑は同14日午後10時ごろ、駐屯地のトラックを盗んだ疑い。前床容疑者はそのまま逃走、同19日夕、自分で防護隊に連絡し、JR池袋駅(東京都豊島区)近くで保護され、翌日に逮捕された。
その後、乗り換えるために民間の車も盗んだとして、今月10日に窃盗容疑で再逮捕された。
中川義章第1師団長は「多数の隊員が大震災に全力で立ち向かっている最中、職場を無断で離れ、窃盗を重ねた容疑で逮捕されたことはあってはならない事案で、誠に遺憾」とのコメントを出した。
(2011/04/19 19:28 更新)