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【社会】

近鉄踏切事故「発作予見は無理」 津地裁初公判で被告側

2011年4月20日 12時54分

 三重県四日市市羽津町の近鉄名古屋線の踏切で、ワゴン車を運転中に自転車の男性3人に追突し、電車と衝突させて死傷させたとして、自動車運転過失致死傷の罪に問われている歯科医師池田哲被告(46)の初公判が20日、津地裁四日市支部であった。池田被告の弁護人は「事故を予見できなかったので過失はないと考えている」と無罪を主張した。

 冒頭陳述で、検察側は池田被告が9〜10歳にてんかんと診断され、発作が起きていた事実を指摘した。一度は治まったが、2007年夏に発作を起こして四日市市内の病院に通院。事故を起こすまでに計20回の発作があり、主治医から運転を差し控えるように言われていたことを明らかにした。

 池田被告は起訴内容について「事故を起こした客観的事実は認めるが、過失があったかは分からない」と語った。会見した伊藤方一弁護士は「運転中に発作が起こるとは、被告は99・9%思っていなかった。被告本人は『刑事責任が問われるかどうかについては分からない』との認識を持っている」と説明。発作による危険の予見の可能性について争う姿勢を示した。

 起訴状によると、池田被告は突然意識を失うなどの発作が起きる持病があり、自動車の運転を控えるべきだったが、昨年12月30日、四日市市羽津中の自宅から経営する近くの歯科医院にワゴン車で向かった。途中、突然発作が起きて意識を失い、踏切で電車の通過待ちをしていた男性3人に追突、同市別名、四日市社会保険病院の研修医中本勝昭さん=当時(40)=と同市白須賀、中国人実習生王定祥さん=当時(23)=を電車と衝突させて死亡させたなどとされる。

(中日新聞)

 

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