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原発損傷“地震の揺れでない”

4月20日 23時8分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて、初めて現地を視察した国の原子力安全委員の一人が作業員などからの聞き取りの結果、福島第一原発は「地震の揺れによって根本的な損傷を受けたわけではない」という見方を示しました。

福島第一原発を視察したのは、国の原子力安全委員会の小山田修委員で、20日夜、福島市で記者会見し、東京電力の福島第一原発の所長や現場の作業員などから聞き取った地震直後の様子や原発内の作業環境などについて話しました。この中で、小山田委員は、「現場にいた作業員の話から、原子炉の緊急停止は問題なく行われたと考えられ、地震直後には原子炉や建物に根本的な損傷はなかったと考えられる」と述べ、地震のあとの津波によって電源がすべて失われるなどの深刻な事態に陥ったという見方を示しました。ただし、それを証明できる計器の数値などは入手できない状態だということも明らかにしました。また、事故の発生から1か月以上がたって、初めて委員による福島第一原発の視察が行われたことについては、「事故発生当時の状況は刻々と変化していて、現場に入ることは考えなかった」と述べました。今回の視察の結果は、原子力安全委員会で報告されるということです。