中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > 大相撲 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【大相撲】

角界どうかしてるぜ 尾上親方 酒気帯び運転容疑

2011年4月20日 紙面から

報道陣の前で苦悩に満ちた表情を見せる尾上親方=東京都大田区の尾上部屋で(武藤健一撮影)

写真

 角界で、またも不祥事−。尾上親方(41)=元小結浜ノ嶋=が東京都港区の路上で、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで警視庁高輪署に摘発されていたことが19日分かった。同署は書類送検する方針だが、日本相撲協会は、20日に東京・両国国技館で臨時理事会を開き、処分を協議する。19日は、両国国技館で公益法人制度改革対策委員会が開かれ、公益財団法人移行に向けての議論が再開したばかり。一方で、講談社が、詐欺容疑で北の湖元理事長らへの告訴状を警視庁に提出。協会は大きなショックに見舞われた。

 「師匠として恥ずかしい」「人間的にもっと修行していきたい」−。尾上親方は19日午後7時から、東京都大田区の尾上部屋の前で、目に涙を浮かべながら反省の言葉を繰り返した。

 降りしきる雨の中、会見の冒頭で、尾上親方は数十秒ほど深く頭を下げた。尾上親方によれば、酒気帯び運転の容疑があった18日は相撲協会の巡業部での仕事を終え、部屋の力士ではなく後援者と会っていたという。「お酒を飲むつもりはありませんでした」と説明したが、実際は夕方ごろに飲酒し、その後に運転。「十分休憩して(お酒が)残ってないと思っていた。今までそういうことをしたことはありません。社会人として軽率だったと思います」

 尾上親方は、酒気帯び運転の容疑が発覚した19日、午前中に相撲協会を訪れ、二所ノ関生活指導部長(元関脇金剛)に事情を説明。放駒理事長に謝罪した。尾上親方は、八百長問題で弟子の白乃波、山本山、境沢の3人が関与を認定された監督責任を問われて、今月1日に、委員から無役の年寄に2階級降格処分を受けたばかり。「相撲協会一丸となってやらなければいけない時期に軽率だと、きつくおしかりを受けました」と大きな体を縮めた。

 放駒理事長は、この不祥事について「申し訳ないとしかいいようがない。飲酒(運転)なんてとんでもない。自覚が足りない」と激怒。一般企業なら懲戒解雇もありうる不祥事。20日に、処分を決める臨時理事会が開かれることになったが、解雇を含む厳しい処分が下される可能性が高い。ある理事は「解雇という声も出るんじゃないか。尾上部屋は八百長の件もある。解雇になれば部屋はなくなるので、部屋の力士は引退する者、一門のほかの部屋に転籍する者も出るだろう」と話した。

 くしくも、この日、相撲協会は、公益財団法人移行に向けた議論を再開した。その日に発覚した新たな不祥事。尾上親方は「処分どうのこうのじゃない。反省の気持ちしかない」と、進退伺なども提出せずいかなる処分も甘んじて受け入れる意向を示したが、協会が受けたショックはあまりにも大きい。

 

この記事を印刷する

PR情報

Ads by Yahoo!リスティング広告



おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ