佑　道産子も驚嘆の３７．０％　次は自分の投球する

　視聴率も“持っている”男だった。日本ハムの斎藤佑樹投手（２２）＝早大＝がプロ初先発初勝利した１７日のロッテ戦（札幌ドーム）の平均視聴率（ビデオリサーチ調べ、北海道地区）が２９・４％を記録した。中継した北海道放送（ＨＴＢ）のレギュラーシーズンの野球放送としては史上最高。瞬間視聴率は３７・０％をマークし、同局関係者は「日曜日のデーゲームでこの数字はスゴい」と驚嘆した。

　スーパースターのデビュー戦に北海道中がくぎ付けになった。瞬間最高視聴率を記録したのは６回裏、日本ハムの攻撃中だった午後３時１分。すでに斎藤は勝利投手の権利を得て降板していたが、視聴者は初勝利の行方をハラハラしながら見守っていたようだ。これまでの最高は、２００９年５月２０日の巨人戦の２５・４％。ちなみに、昨年大みそかに放送されたＮＨＫ紅白歌合戦の北海道地区での視聴率は第１部が３１・５％、第２部が３２・８％。斎藤の初陣の注目度は、国民的番組の紅白に匹敵した。

　感動の初勝利から一夜明けた斎藤は１８日、オリックス３連戦に向け、空路で神戸に移動した。ロッテ戦が驚異的な視聴率を記録したことについて「それだけ見ていてくれる人がいるのはうれしいですね」と話しながらも「２勝目が大事。きのうは４失点したし、自分自身はパッとしなかった。次は自分の投球をして勝ったと思われるようなピッチングをしたい」と次戦２４日の楽天戦（ほっともっと神戸）に照準を合わせた。（臼杵秀之）