栄村大震災

出典: へっぽこ実験ウィキ『八百科事典(アンサイクロペディア)』

栄村大震災(さかえむらだいしんさい)とは、2011年3月12日午前3時59分に発生した、長野県新潟県の県境を震源地とするマグニチュード6.7、震源の深さ8キロ、最大震度6強という大地震と、その地震による災害のことである。

目次

[編集] 概要

栄村とは、長野県北部下水内郡に属する人口2300人あまりの小さな村である。長野県と新潟県との県境に位置し、主な産業といえば農業林業しかなく、特筆すべき施設と言えばダムしかないような栄村に、2011年3月12日、震度6強の地震が発生する。この段階で、地方自治体としてはもはやどうしようもないレベルである。しかも、本震発生から1時間あまりのうちに、同じ震源域内で震度6弱の余震が2度繰り返される。これは、北信濃の鄙びた寒村に過ぎない栄村に、新潟中越地震以来の近年まれにみる大災害が訪れたことを意味した。

そして、短時間にわたって繰り返された激しい揺れは栄村のインフラ設備に大きな被害をもたらし、多数の建造物を破壊。未明の大災害に栄村は大混乱に陥った。夜が明け、被災した状況が確認されるようになると、そこら中で栄村単独では対応しきれない大被害が続出しており、その結果、村民約2300人のうち2000人に避難指示が呼びかけられ、1700人あまりが実際に避難を行うことになる。

今回の震災は、まさに栄村始まって以来、むしろ縄文時代以降、この地域に人が住み始めてから最も巨大な災害となった。あわせて、長野県の歴史においても、近年、激甚災害にまで指定されるような震災が一度も観測されたことがないことを鑑みれば、いかにこの地震が緊急かつ多大な支援が必要な事例であるかが分かる。

しかし世の中は…。本当に世の中ってものは…。

以下のホームページにおいて、今回の大震災の詳細と被害状況、そして義捐金の振込み先、最新の情報が確認できる。

[編集] 非道な気象庁

栄村において観測された震度6強の地震とは、近代日本において発生した多くの災害の中でも特筆すべき事象であることは間違いない。実際、2000年代に発生した震度6強を観測する地震(新潟県中越地震新潟県中越沖地震岩手・宮城内陸地震)などは、それぞれにおいて国が先頭に立って対応に当たらねばならないレベルの大災害であった。鳥取県西部地震は都合により例外とさせてもらう。しかも、今回の地震では、中越地震の際と同じように、震源域をほぼ同じとする震度6弱の余震が2回も発生。この段階で、どんなに災害に疎い人間でも、大変な事態であることは丸分かりである。にもかかわらず、気象庁ではこの事実をガン無視するかのごとく今回の長野県北部地域を中心にした大地震に名前さえ付けなかった。そのため、実際に被災した栄村役場が震災後すぐに命名した栄大地震、もしくは栄村震災栄村大震災という名前が、そのまま使われることになる。また、震源の位置が県境の微妙な場所にあったため、それこそ、新潟、長野両県、もしくは市町村単位で名称が異なるという、笑うに笑えない話が存在する。その全てで情報を共有しようとした際、一体どれぐらいひでえ話になるかは、想像にお任せする。

なお、栄村では震災直後からホームページ上で全国に向けての支援を要請。しかし。

…人口2300人程度の小さな村にできることなど、たかが知れている。

[編集] 不運

栄村にとってはまことに運が悪いことに、今回の地震の前日である3月11日に日本の歴史に残る大災害、東北地方太平洋沖地震が発生していた。そのため、気象庁では当時、全ての労力を東北地方へと向けていたため、いきなり300キロも離れた栄村での烈震×3に、関係者は度肝を抜かれることになる。もっとも、それは多くの国民においても同じであり、今回の地震においてもっとも緊急地震速報を詳細に報道したNHKにおいても、最初の速報の際、震源が東北ではなく遠く離れた北信越にあったことにアナウンサーが驚く様が全国に放送されている。

けれども、いかんせん世界史に残る大災害である東北地方太平洋沖地震の翌日に起こったことが、今回の栄村の行く末を決めることになる。栄村大震災の発生直後から、気象庁は即座にこの地震は東日本の大地震と関係あるものと勝手に疑い、北米プレートとだのなんだのという理屈をこねくりまわして、栄村大震災を東北地方で発生した一連の地震と同じメカニズムで発生した地震であるというふんいきを醸し出す。その話をテレビが全国にぶちまけたと同時に、メカニズムが違い、直接の関係はないとこっそり発表。誰も聞いていない。その結果、個別に見るべきとんでもない大災害であるにも関わらず、なぜだか国の支援まるでなし情報? 展望? 何それ、オイシイ?というロクでもない状況が形成されることになる。

なんで仙台から100キロ以上も離れた海底下での地震と、フォッサマグナの端に位置する栄村での地震が一緒の分類になるのやら。これはちょっとどころではなく、相当酷な話ではある。

[編集] 前科

もっとも、このような判断を気象庁がするに至ったのは、日本の地震学界の特性によるものが強い。学界には、2004年に発生した新潟県中越地震と2007年に発生した新潟県中越沖地震とは、震源が同じ中越地方に存在したにも関わらずに、その関連性を頑なに認めなかったという前科があったりする。あわせて今回の地震についても気象庁は、中越地震の際の震源とほぼ変わらない場所に震源が存在しているにも関わらず、前述の2つの地震との関連性はまるで無視。気象庁からデータを受け継ぐ地震調査委員会も、あくまで今回の地震はそれまでの中越地方を震源とする多くの地震とは関係がないとの立場を崩していない。

まぁ、気持ちは分からなくもない。

今回の地震について、地元住民の見解はただ一つ。

中越地震の余波

この大震災が発生するまで、この地域に住んでいる人間は、およそ6年にわたって中越地震の余震に苦しみ続けていたため、今回の地震がいきなり東北の大地震が関連している、もしくは他の地震とは関係がないなどといわれても、もはや体に染み付いた本能からして、すでにそんな話は信じられないのである。信じることができないのである。なお、今回の栄村大震災から3日後の3月15日、今度は静岡県東部を震源としたマグニチュード6.4の大地震が発生。静岡県富士宮市で震度6強を観測している。けれども、こちらもなぜだか東北の地震と同じカテゴリと認知されるが、直接の関連はないとひっそり発表。さらに、長年警戒されている東海地震との関連についても、気象庁は「まったくない」と断言。いや、まぁ、その、なんちゅうか、うん。

絶対おかしいやろ、それ

なお、当地域では3月15日に国の支援ではなく長野県の支援で被災者への救援活動が本格化している。国? 聞くな。悲しくなる。

[編集] ロクデナシのマスコミ

この大震災において、唯一運がよかったといえること。それは栄村を中心とした近隣市町村にただ一人も死者が出なかったことである。しかし、その結果として、東京ボケクソカスマスコミどもは、まったく絵にならない、視聴率が取れない、中越地震と中越沖地震で語ることすら飽きたなどなど、まったく今回の震災を取り上げようとしなかった。そのため、被災早々に政府から激甚災害に認定され、実際に1500人を越える住民が避難所で生活しているにも関わらずに、自前の中継車すらよこさないまま、東北地方沿岸部でどこのテレビ局でもまるで同じ内容の番組を制作する始末。どうやら彼らの頭の中には内陸部独自性などという言葉は存在しないようである。結局、全国レベルのテレビ局で栄村の被害を本格的に取り上げたのは発生から3週間後の4月1日、フジテレビがようやく重い腰を上げて栄村のことをとりあげる。

どう考えても遅すぎ。

しかも、ものの見事に栄村の場所を間違って紹介

すいません、最後、栄村の位置を説明しているときに長野県北部についている印がありますけれど、そこはどう見ても長野市です。いろんな意味でありがとうございました。

[編集] 忘却

こういった話を積み重ねるまでもなく、3月12日以降、栄村は積み重なる東北からの情報の山の中、多くの国民から忘れ去られることになる。全域の停電、断水、国道の閉鎖、JRの不通、土石流の危険といった住民の生活を揺るがすような多大な被害を受けた栄村が、まるで何事もなかったかのように

まぁ、たしかに、時期が悪かった点については否めない。けれど、それにしたって、震度7を記録した宮城県内陸部の栗原市ですらガン無視されるってのは、頭がおかしい。絶対に頭がおかしい。しかし、実際には各局まるで競い合うように沿岸部一帯の映像、情報ばかりを一極集中。

国民の求める、これからの展望と将来の希望、ついでに言えば各テレビ局ごとの連携といったものはまったく無い中で、情報は常に一方向で同内容。その結果、無駄に露出しまくった報道関係者の質が丸分かり。ボロ出しまくり。多くのテレビ局が公共性を意識しないことが判明する。そして、ついには震災に関する情報すら、原子力発電所の情報に食われていくことになる。

もしかして、公共性って、死語?

[編集] 偏向

そんな矛盾あふれる東京のマスコミから置いてきぼりにされる中、長野県内陸部の栄村では、被災早々に住宅判定が行われ、村内800戸の住宅のうち、数件が全壊、2割強に危険判定が出され、3割が要注意と診断。さらに、多くの住宅で1階部の車庫が崩れて車を押しつぶし、避難場所への移動手段すら確保できない家庭も散見。このように、地震から数日の間は住民の生活を逼迫させるような話は事欠かず、何よりも村内にある水源16箇所のうち、14個所が枯れている可能性があるとの報告すらあった。

農村の危機である。

これは本当にシャレにならない。しかしながら、こんな話は、今そこにある悲劇に比べれば些細なことであると、マイクを持った人でなしどもは判断。そして、東北地方沿岸部以外の地域に散らばる悲劇をこれでもかこれでもかとガン無視。ついには、原子力発電所の前で、全てのテレビ局が一様に押し黙り続けるまで路線が固定。それをほとんどのテレビ局で一週間以上も続けることになる。

…その結果、ラジオ泣きたくなるほど素晴らしい媒体であるかが再認識される。

…各地の地方新聞がいかに生活に大切な情報を発信しているかも再認識される。

…被災地に向けて東京買占め騒動を報道する大手マスコミがいかにバカであるかも再認識される。

さらに、被災者たちへの情報も、大手スポンサーが介在する安否確認情報手段などの説明はこれでもかこれでもかと大きく報道したのに対し、被災者の生活に直結する情報である、各地の道路の寸断状況や復旧に関する見通し、実際に回復して通行可能になった箇所などはまるで取り上げず、さらには被災者にとっては命の綱とも言える「臨時災害放送局」に指定されたラジオ局の周波数(メガヘルツ)などは、スポンサーのスの字すらかからないためか、まったく取り上げようとさえしなかった。その結果、高速道路、幹線道路の情報は共有されることなく、日本経済の血の流れ、流通は大きく混乱。被災者への支援物資の配給に大きな支障をきたすことになる。

ついでに言えば、栄村近辺のラジオ局については、臨時災害放送局の指定すら行われていない。

そのため、栄村村内ですら情報の伝達不足から来る必要物資が不足。国道がギリギリセーフだったにも関わらず、震災直後から栄村でも村内のガソリンスタンドではレギュラーガソリンが逼迫し、近隣市町村ですら給油制限が行われることになる。栄村ですらこのような状況であるならば、各県の被災地域については推して知るべし。このように、明らかに情報が偏向されることによる弊害は、4月になってすら各地で散見されている。

放送の危機である。

[編集] 上に製作有れば、下に対策有り

その結果、大手マスコミの情報提供能力に業を煮やした政府が、ついに対策に動くことになる。4月6日、それまで政府が定期的に報告していた被災者向けの情報を、なんと、大手メディアを通さず、国から直接東北地方の主要地方紙17誌に被災者生活情報を掲載することが決定。住宅情報や被災者への支援に関する情報などが、主要新聞やテレビといった媒体を通すことなく、被災地へと発信されることになる。その内容は、被害の大きかった地域では避難所を対象とした壁新聞に、被害は軽くてもインターネットを使用できない地域では地方誌にといった形で、役割を明確にすることで、きめの細かい情報がようやく被災者の下へ届くようになる。

これは、被災してから1ヶ月近く経過して、ようやく国の支援の中でも最も重要な「情報が被災者に届けられる体制」が整ったことを意味した。

あわせて、既存の情報媒体の多くが、役立たずデマの温床となり、さらには必要な情報すらかき消す騒音を化して被災者に襲い掛かっていた中、ようやくまっとうな情報伝達ルートが成立したことも意味した。

ただし、栄村にはそういったものがない。確かに、東北各県と比べればかなりのスピードで復興を始めていることは確かである。けれども、だとしても、とは言っても…。とりあえず、長野県の職員の方々、および地方新聞、ローカルニュースの皆さんに心底お願いしますとしか言いようがない。国からの復興支援の情報は、あなたたちだけが頼りです。

もっとも、大手マスコミ全体のモラルはすでに地震よりも先に崩壊していたため、ある意味いたし方ない。ちなみに、震度7を観測した栗原市も死者はいなかった。しかし、地震の揺れでインフラや住宅がとてつもない被害を受けている。しかし、被災からわずか3週間を経過しただけなのに、4月現在、栗原市に目を向ける人は少ない。本当に少ない

[編集] 生き恥を晒す国会議員

栄村を有する長野県には、参議院議員4名、衆議院議員5名の民主党の国会議員がいる。中でも、現在最も影響力が強いと思われるのが、北沢俊美防衛大臣。ついで、総理大臣を経験した羽田孜参議院議員と、その息子で衆議院議員を務める羽田雄一郎氏が長野県出身の政治家として国政に大きな影響を与えていると思われる。実際、栄村大震災が発生した直後に発足した、民主党長野県連における災害対策本部では、北沢氏が統括責任者に就任。現在、病気療養中である羽田孜氏に代わり、雄一郎氏が本部長に就任し、震災に苦しむ栄村や、東北地方の各自治体に対して様々な行動をとる、と思われてた。

・・・そして、1ヶ月が経過

4月12日現在、防衛大臣を務める北沢氏は、地盤である北信地方の大災害に対して、なんらメッセージを発信していない。ついでに言えば、氏のホームページを見ると、心底爆笑に値するメッセージに満ち溢れている。

まず、タイトルからして秀逸「豊かな経験ふるさとのために!県民そして国民の生活が第一」。そのくせ、被災直後の3月17日に長野県知事が栄村の復興に関する支援を北沢氏に要請している。にも関わらず、4月7日になってから栄村村長がわざわざ上京して総務大臣に要請して、初めて復興に関して東北地方と同じ支援という言質をとらねばならぬという素晴らしさ。何より、最終更新日が2010年7月。参議院選挙に当選した段階で止まっている。

日本の防衛を司る大臣のホームページがまったく更新されていない。日本の未来は明るい。多分、チェレンコフ光だ。

もちろん、防衛大臣という職務にある以上、身を粉にして東北の復興に当たっている可能性もある。

それでは、災害対策本部の本部長である羽田雄一郎氏が何をしたかというと、4月2日に、同じく長野県出身の国会議員矢崎公二氏とともに栄村を視察。村長から支援を訴えられている。にも関わらず、結局、4月7日に村長が総務省に行かなければうんぬんかんぬん。しかも、視察の詳細については、自身ではまったく語らず、ホームページにもアップしていない。そもそも、最近の活動が2010年10月で止まっている。

民主党は国会議員のホームページを更新する担当者すら確保できない政党であることが判明。何がひどいって、長野県だけでページの更新が停滞している議員が山ほどいたりもする。そのため、大変にどの議員が国民に向けて随時メッセージを発信しているか分かりやすい仕組みになっている。

[編集] しのはら様は神様だ

ついでに言えば、栄村を地盤にする民主党の衆院議員で農水副大臣でもある篠原孝氏は震災直後に栄村に急行。早急に支援をお願いする文章をブログに掲載したところ、出すぎた真似をするなと怒られている。

その後、4月16日までに丸々1ヶ月まったく更新がなくなったのは、きっと震災復興にかかりっきりになったために違いない。そして、更新したら更新したで、「ひょっとしたら菅内閣を支えているのは副大臣政務官かもしれない」と書き込むのだから、ある意味すごい話である。確かに、大臣が支えていないことは明白であるけれど、それを農林副大臣である彼が明らかにすべきだったかどうかは定かではない。ただし、丸々1ヶ月、被災地へ向けて食料の支援を途切れることなく続けたのは農水省の大きな成果であり、あわせて、高速道路を緊急車両限定にしたおかげで、ガソリンを運ぶタンクローリーが被災地へ行けなくなり、ものの見事に東北各県における緊急的でかつ持続的な救援活動を停滞させまくったのは、国土交通大臣の明らかな失態である。

まったくもって、彼の言うとおりである。

4月17日のブログには、彼が管総理に随行して岩手県石巻市に視察に行った話が掲載。近隣の市町村長らとの意見交換会や市場関係者からの緊急の要望について、総理大臣が確認、農水副大臣である彼が取りまとめ、視察後、夕刻に全閣僚と幹部が大勉強会する内容が記載される。なお、この光景は民主党にとって、大変によくある光景であるとのこと。

以前からささやかれていた、民主党はこの巨大災害をたった一つの頭で処理しようとしているという笑い話が現実のものであると確認される。

そらあ、栄村は忘れられるわ。むしろ、栄村ですら全閣僚との大勉強会で処理しようというんなら、確実に狂気の沙汰。そんなことはない。そんなことはないよと思いたいけれど、長野県に丸投げした形跡はまったくない。ある意味、素晴らしき対応能力の表れと言える。

地獄に落ちろと言いたくなるほどの。

なお、同じことをやろうとしてものの見事にこけた例として、ベトナム戦争の時代、ベトナムラオスカンボジアでの作戦をサイゴンとワシントンの2つ、国内問題込みで考えれば実質サイゴンのみで処理しようとして、ものの見事に破綻した事例や、イラク戦争でフセイン政権が崩壊した際にイラク全土の統治をどのようにするかまったく決めてなかったため、ものの見事に大混乱を巻き起こしたブッシュ政権といった事例が存在する。素晴らしき知能が処理すべき情報の量休息の無さでボロッボロになっていくのは、人間コンピューターと呼ばれたロバート・マクナマラや冷徹なコストカッターとして知られたドナルド・ラムズフェルドがたどった道と同じである。

世界一の大国であるアメリカですら、莫大な量の仕事を一箇所で処理しようとして破綻しているってのに、50人にも満たない民主党のトップが東北の大災害をいちどきに処理しようたってあーた。そらもう笑うしかない話やがな。

[編集] 政府による栄村大震災の対応

そんなこんなで、目の前が暗くなる栄村大震災に対する民主党の姿勢を時系列で並べると、まず被災直後に支援を要請した地元の議員である篠原氏が、その後、東北への食料輸送にかかりっきりになっていたことは仕方ないとして、3月17日、同じく地元である北沢防衛大臣に支援を要請してもなぜか空回り。その後、各党から続々と議員が訪れ、栄村に救援物資を運び続けるも、国からのメッセージはまったくなし。

最終的に4月7日に村長が上京し、総務相に支援を要望をしにいった際に総理大臣が村長に直接電話をかけてくる段階で、どう考えても政府の意思決定機関の配線がぶち切れている。もしくは、途中で手話初心者によるやり取りが挟まっている。もしくは、単に国民からの要望を上に上げたくないかのいずれかである。ついでに言えば、管総理から村長に向けてどんなメッセージをもらったかについて、まったく漏れてこない段階で、異常すぎる話である。

まぁ、正常だと思ったこともないけれど。

とりあえず、もう一度書く。3月12日に発生した防衛大臣の地元の大震災に関して、17日に地元の大臣に支援を要請、4月2日に元総理の息子が視察、村長からの要望を聞いた後、4月7日に村長自らなぜか総務大臣から支援に関する約束を取り付けた後、同日に総理大臣から電話があった。震災があった当日の朝、官邸から電話一本栄村に入れれば済む話を1ヶ月かけて執行するという大変にスピーディーな対応に、心の底から泣きたくなる

なお、その後、栄村では仮設住宅の建設について、6月1日の完成を目処に2億2000万円あまりの予算を計上。半分を国が負担。もう半分を県の災害救助基金を取り崩して対応。つまり、結局のところ、基金を取り崩さないと建設することができなかった=長野県に金がないから国になんとかしてもらいたかった=それができなかった、つっぱねられたから、基金を取り崩すことになった、である。

分かりやすすぎて泣きたくなる。そして、今後の東北の仮設住宅建設のことを思うと、心底絶望したくなる。防衛大臣のお膝元であるにも関わらず、基金を取り崩さないと仮設住宅を建設する予算を獲得できない。

・・・長野県職員の皆さん、がんばってください。東北各県の職員の皆さん、御覚悟ください。何より、国に期待しないでください。

[編集] ついに国会で栄村大震災が取り上げられる

4月13日に行われた参議院災害対策特別委員会で、長野県選出の国会議員である加藤学氏(民主)と若林健太氏(自民)が質疑に立ち、「栄村の住民が見放されている気持ちになっている」と、なんら支援の姿勢を示さない国の姿勢について問いただしたところ、ついに、ようやく、やっとのことで国会の場で東北の地震と同じ支援を約束するという話になり、従来決まっている撤去費用の国庫負担分をかさ上げし、なおかつ地方負担分も、国からの地方交付税を手当てすることで、国が全額を負担することに決まる。

質疑に立った両氏に拍手を送りたい。

そして栄村の被災者に対してこの1ヶ月の間、一っ言たりとも支援という言葉を使わなかった内閣関係者に手のひらを裏側に向けて、一本だけ立たせた中指を送りたい。

もちろん、両手で。

なお、これはあくまでもガレキについての話である。他にも、今回の震災に際して栄村単独で復旧できるわけがないものとして、田畑林道国道村道住宅などへの保障、線路などの公共施設の損壊、土砂崩れへの対応などがある。長野県庁の災害担当者がくらくらしそうなラインナップである。

ちなみに、ついにというかなんというか、4月14日に東北地方の第三セクターで運営する私鉄各社20社が共同で国土交通省を訪問。20社全体でおよそ100億円の被害が見込まれ、独自の復興は難しく国からの支援をお願いしたいとの要望が行われる。これは、民間ながら、初めて東北地方の地震による被害で具体的な被害金額の算出が行われ、それに基づき国からの支援を要請するという、ごくごく当たり前な話がついに始まったことを意味した。

そして、何がひどいかというと、上記の例に見て取れるように、4月の段階で支援を要請しても予算がほとんどない総理大臣官房長官も原発にかかりきりで、他の大臣についても全然、というよりもまったくすべからくとにもかくにも、各省庁の予算の壁をこじ開ける術を持たない。ついでに言えば、予算も最初からない。まったくない。そのため、今回の私鉄各社の第一歩が、これから始まる東北地方全体の阿鼻叫喚の第一歩である可能性が高い。

そのため、東北地方の私鉄各社の関係者は「人口2300人の小さな村が1ヶ月かけて伝手に頼りまくってお願いしてようやくガレキ撤去費用を獲得した」ことを重々承知していただきたい。

むしろ、阿鼻叫喚で済めばマシ。

昭和20年の4月も、きっとこんな状況であったと思われる。

[編集] 血も涙もないウィキペディア

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ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディアの専門家気取りたちが「栄村」の項目を執筆しています。
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ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディアの専門家気取りたちが「東北地方太平洋沖地震」の項目を執筆しています。
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ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディアの専門家気取りたちが「長野県北部地震」の項目を執筆しています。
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ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディアの専門家気取りたちが「静岡県東部地震」の項目を執筆しています。
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ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディアの専門家気取りたちが「Wikipedia:削除依頼/静岡地震 (2011年)」の項目を執筆しています。
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ユーモア欠落症患者のために、ウィキペディアの専門家気取りたちが「静岡東部地震」の項目を執筆しています。

震度6強のゆれを観測したにも関わらず、激甚災害に指定されたにも関わらず、そして東北地方太平洋沖地震とは分けて考えたほうがいいレベルであるにも関わらず、日本語の誇る知の結晶ウィキペディアでは、この悲劇をガン無視。3月15日現在、ウィキニュースに掲載された事象であるにも関わらず記事作成は行われていない。ちなみに、東北地方太平洋沖地震の記事が作成されたのは、発生から7分後である。そして、栄村の記事においても、地震発生直後に人命に関わる事件・事故に関するテンプレートが栄村の記事に貼られるも、その後、まったく音沙汰が無くなる。ちなみに、実際に栄村で大地震が発生したことについては、東北地方太平洋沖地震の記事において確認はできる。しかし、震源が遠く離れた栄村の大震災が、なぜか東北の地震と関連した余震の一部として取り扱われていた。

そのくせ、栄村の被害について、一っ言足りとも言及しないのがさすがのウィキペディアクオリティ

さすがすぎて涙が出てくる

アンサイクロペディアでは、そんな彼らの怠慢をここに告発すると同時に、今後栄村の記事に加筆するか、もしくは地震の年表に加筆するかは知らんが右往左往するのが手に取るように分かるため、心優しいアンサイクロペディアンとしては両記事の年表を見守るものである。

なんて優しいアンサイクロペディア。アンサイクロペディア優しい。

[編集] ちぇっ。

なお、大変残念なようなそうでもないような、3月16日に無事ウィキペディアにおいて「長野県北部の地震」(のち「長野県北部地震」に改名)などという実もフタもないネーミングで記事が作成され地震の年表にも記載される。けれど、肝心の栄村の記事になんら手が加えられていないことについては、やはりさすがウィキペディアというところである。そして、長野県北部の地震の記事において、東北地方太平洋沖地震とは直接関係はないなどと気象庁の発表を書いている一方、東北の地震の記事内に今回の栄村大震災を余震の一部として記載し続けるのもまた、ウィキペディアクオリティである。

そして、3月18日に至極当然のように、長野県の北部の地震に対して削除依頼が出されてしてしまうのもウィキペディアクオリティ。削除議論が紛糾して右往左往するのもウィキペディアクオリティ。そして、いつのまにか東北の地震の記事の一部をわずかに改変し「誘発された可能性」などと称していつまでも栄村の地震を余震の項目に掲載し続けるのもウィキペディアクオリティ。ちなみに、削除依頼が出された理由が実に素晴らしく、気象庁が名前をつけていない、他の大地震に比べて被害が軽微、よってこの記事はウィキペディアにふさわしくないというのが大まかな理由である。

貴様ら、それでも人間か…って、そういえば、ウィキペディアンでしたね。ごめんなさい

ついでに言えば、別に気象庁が名前をつけたわけでもない静岡県富士宮市の震度6強の地震に、ウィキペディアが勝手に「静岡地震 (2011年)」(のち「静岡県東部地震」に改名)と名づけた。これはつまり、ウィキペディアンたちの判断は、気象庁を凌駕することの証左である。そして、なんの臆面もなくまったく同内容静岡東部地震すら作成。ちなみに、「栄村大震災」という名称は、公的機関である村役場のホームページで使用されている公式名称であるにも関わらず、3月末になるまでリダイレクトが作成されることはなかった。

本当に、さすがすぎて涙が出てくる

そして、ついにというかなんというか、「長野県北部の地震」に遅れること1分。「静岡地震 (2011年)」にも削除依頼出される。理由もやっぱり、気象庁うんぬん、被害が軽微うんぬん。加えて、静岡東部地震も同内容の記事があるからという理由でうんぬんかんぬんどーたらこーたらと削除依頼。とりあえず、長野と静岡の両地域ともに被災者がおり、インフラにダメージがあり、震度6×3という記憶にも記録にも残すべき特別な事象であるにも関わらず、単に「自分たちのルールに則ってないから削除」。

狂ってるっかって? いいえ、ウィキペディアンの日常風景です。

[編集] 我々は常識を持つウィキペディアンを強く支持する

最終的に、3月22日にようやく栄村の記事に今回の震災の記述が書かれることになる。3月26日には、「長野県北部の地震」から「長野県北部地震」への改名も行われ、あわせて、長野県、静岡県の地震の削除依頼についても提案者以外、満場一致で記事の存続が決定。

皆さん、騙されてはいけません。ウィキペディアンにも常識を持った人は大勢いるのです。

それ以外? 聞くな。悲しくなる。

[編集] 楽しいウィキペディア

3月26日、ウィキペディアにおいて新たな伝説が生まれる。なんと、ウィキペディアにおける長野県北部地震の記事に、なんとアンサイクロペディアの当該記事へのリンクが貼り付けられていたという、まさに前代未聞驚天動地、早めにやってきたエイプリルフール並みの衝撃的な事実が発覚。

もちろん、即座に荒らし認定。リンクも解除。

ところがぎっちょん、大変残念なことに、ウィキペディアよりもアンサイクロペディアのほうがよっぽど内容がまともだったことで、話がややこしくなっていく。

そんな面白い話が巻き起こっているとは露知らず、アンサイクロペディアでは震災の被害を逐一書き込み、二次災害に関する注意も喚起し、復興支援に関する情報もふんだんに盛り込み、国やマスコミの動きを即座にネタにし、隣県やら過去の事例などもちまちまと取りまとめ続けていく。その結果、なぜかマスコミ各社がウィキペディアよりもアンサイクロペディアの方が正しいと判断。多くの記事でアンサイクロペディアから文章を引用することになる。

これはひどい。こんなひどいウィキペディアに対する嫌がらせは見たことがない。マスコミ各社はいったい何を考えてるんだ、と思っていたら、4月8日現在、ウィキペディアの当該記事は約6,500バイト。対するアンサイクロペディアは約70,000バイト。

・・・えー、うん、その、なんだ、マスコミの皆さん。すいませんでした(棒読み)。

そんな話が次々ともたらされたにも関わらず、4月に入ってもリンクを削除した勢力と情報の拡散のためになんとかしたい勢力との争いは激化の一途をたどる。そして、いつもどおりの、長文すぎて読んでられない争いが展開されることになる。なお、双方のプライバシーに配慮して、アンサイクロペディアではこの記事内においては該当ページへのリンクを差し控える。

なんて優しいアンサイクロペディア。アンサイクロペディア優しい。

もちろん、いずれネタにするのは明白なのだけれども。

[編集] 素晴らしすぎる東京電力

なお、震度6強を観測した栄村を中心とした地域は、いわゆる信濃川長野県では千曲川)を中心とした水力発電所のメッカとなっており、今回の地震でそれらの発電施設に大きなダメージがあったことは確実である。

しかしながら、それらの施設を管轄する東京電力はその事実を華麗にスルー

ちなみに、今回の震災の3ヶ月前にあたる2010年12月には、栄村に東京電力としては実に48年ぶりとなる水力発電所「栃川発電所」が新たに完成。新規に運用を開始していたりもする。この施設は小さな沢に付随する小水力発電所ということなので、さほど被害等について言及する必要はないのだけれど、同村内に流れる中津川水系には、東京電力が管轄する渋沢ダムが存在していた。そして同水系には穴藤ダム(津南町)や野反ダム(群馬県中之条町)といったダム群が存在し、それぞれの地域でけっこう大きめな震度を観測している。

それ以外にも、東京電力が管理する施設として、栄村に隣接する飯山市野沢温泉村にまたがる西大滝ダム津南町にある鹿渡発電所などが存在し、地域内で立て続けに発生した震度5~6の地震に関して、何か一言でも発してもかまわない、むしろやらないとまずいだろソレというレベルなのだけれど、東京電力は3月16日現在、栄村大震災についての声明は発表していない。

まぁ、福島の件がひどすぎるという話でもある。

さらに言えば、東京電力自体、千曲川周辺の地域内における悪名の高さが既に知れ渡っているため、多くの住民は「まぁ、そんなもんか」という感じでもある。

[編集] 素晴らしき隠蔽能力

で、どんな悪さをしでかしたかと言うと、第一に渋沢ダムにおいてダムのデータを改鋳し、1998年にダムが凍って開かなくなったせいで、多量の雪解け水が水門を通らずにダムの上から溢れ出したなどという実に楽しい話をしっかりと隠蔽。8年後の2006年何事も無かったかのように報告。第二に、2007年に発生した中越沖地震の際にモロバレした、原子力発電所が立地されてはいけない条件である断層の真上であったにも関わらずに柏崎刈羽原子力発電所を建設し、稼動、運営。そしてものの見事な大騒ぎした件。第三に、2009年には原発が震度6強の揺れの直撃を受けたにも関わらずに、数多くの故障についてを新潟県に対して未報告。それ以前にも様々な問題が発生していたことも、やっぱり未報告。それがものの見事に露呈した件は、ぶちきれた泉田裕彦新潟県知事が、即座に東電が申請していた原発の運転再開申請を延期するまでに事態が悪化。その結果、1997年に発電量世界一を記録した柏崎刈羽原子力発電所は、中越沖地震に被災して3年を経ても7つあるの原子炉をの全てを稼動できず、ようやく2011年2月に4つ目の原子炉の稼動にこぎつくという自業自得としか言えない状況に陥った。そして、運命の3月11日を迎え、東京電力の命運は尽きる。なおかつ、東京を中心にした関東地方一帯で計画停電を行わざるを得なくなるという、まさに電力会社にあるまじき体たらくを国民、および全世界に見せ付けることになる。まさに体たらく

信じられるかい? これ、たった一つの民間企業たった3年間の話なんだぜ?

[編集] 素晴らしきスルー能力

このように、まさに素晴らしすぎる東京電力のあれやこれやについて、住民、関係者ともども怒りを通しこしてもはや苦笑するほかない。こういった企業体質の積み重ねが福島原発の大事故につながるわけだけれども、そこらへんについての東京電力のやらかし具合は、上述した内容を吟味して、各自で精査してください。

手に負えませんので

あわせて、今回の大震災において、栄村を中心とした各種水力発電の施設の存在、および柏崎刈羽原子力発電所の送電線が、ものの見事に栄村の隣にある新潟県津南町十日町市を通過していることを鑑みると、どうも、東京電力に対する天罰に周辺市町村が巻き込まれた気がしてならない。

ちなみに、群馬県中之条町にある野反ダムにも東京電力の不祥事が存在したけれど、いいかげん、書く方が嫌気が差したため、とりあえずあったことだけ報告するのみとしたい。

そして、4月6日現在、やっぱりというかなんというか、栄村にある渋沢ダムに関する情報が東京電力からもたらされた形跡はない。一応、西大滝ダムでは安全に問題が無いとの発表がすでにあり、発電のために大量に千曲川から取水している以上、鹿渡発電所にも大きな問題は無いと思われる。しかし、まったく渋沢ダムの情報はない。一応、地震の揺れ自体、ダムのある秋山郷ではかなり小さく、人家に大きな被害は無かったという話であるにも関わらず、まったく渋沢ダムの情報はない。

ない

[編集] 素晴らしき新潟県の災害対応能力

4月13日、そんな素晴らしき情報隠蔽能力スルー能力を持つ東京電力の清水正孝社長が会見を行い、柏崎刈羽原子力発電所の停止している2号機、3号機、4号機のうち3号機の再開を目指すことを公表。耐震補強工事を行っており、2011年内の稼動を目指したいというメッセージを新潟県に送る。これは、本番までになんとしてでも電力不足を解消しなければならない電力会社としては当然の話である。

ただし、東京電力でなければ。

このような、ある意味面の皮の厚さを賞賛したくなるような話について、新潟県は事前に察知。すでに先手をうっている。なお、今回、3号機を再開するにあたりさし当たって必要なものは、柏崎市新潟県の許可である。

この東電からの発表の1週間前、4月6日の段階で柏崎市はすでに「福島原発が終息して、国から原発の安全対策に関する抜本的な見直しの指針がなければムリ」というごく当たり前の話を表明している。そして新潟県の泉田知事も4月11日に原子力災害に関する新潟県としての防災計画の見直しに着手。福島原発の状況を判断しつつ、策定に当たることを表明。その翌日に、福島原発は国際評価基準で言うところのチェルノブイリ並を示すレベル7であることが国から発表され、その翌日に東京電力から原発の再開の申し出が出た。

何このタイミング。どうやら、異常なる新潟県の災害対応能力は人災についても事前に察知。即座に対応することが可能のようである。

ついでに言えば、すでに稼動している1号機と7号機については、今年度に定期点検が行われることになっており、8月になれば両方とも止まる。というわけで、今回の3号機の運転再開に関するお願いについては、8月を見越しての東京電力からの観測気球の可能性が高いけれど、別に新潟県もではないし、柏崎市にしても東京電力から大きな利益を受けているため、もしかしたら、再開が許可され、定期点検も延期されるかもしれない。

もっとも、2009年5月11日に行われた柏崎刈羽原発7号機の再運転に際し反対派の市民をガン無視して「多くの市民は1日も早い運転再開を望んでいる」などと発言し、なおかつ「取り組みについての信頼は評価が向上している」などとも発言。その直後に、再開当日にも関わらず、冷却系のシステムに障害が発生したり、なおかつ漏電警報が鳴っていたことについては、その3日後に明らかになっていたりもする。そんな諸問題が続発する中で東京電力は堂々と新聞紙上において安全を最優先にしていると今の社長自らが宣言していたことを、多くの柏崎市民は覚えている。新潟県知事も覚えている。

天網恢恢疎にして漏らさず」なんていう言葉が思い浮かんだけれど、どうしてだろう

自縄自縛」という言葉も思いついたけど、きっと偶然さ。ははは。

[編集] ある意味恐るべき被害

今回の震災は、幸いにもというかなんというかかんというか、中越地震&中越沖地震の際に繰り返された、人間があんまり住んでいない地域での大災害in雪国だった。そのため、震度6強という数字の割りに、まったくテレビ映えしない被害しかなく、さらに住民達もまたそれまでの震災に鍛えられていたせいか、普通だったら、全国どこでも目頭を押さえたくなる情報「住宅が崩れてきた土砂に押し流され、住民3人が行方不明」などという話でさえ、NHKで一報を流したわずか1時間あまりで地元住民により「全員救出」(十日町市松之山)。

さらに、国道が雪崩に埋まったという話があった!まずい、車が巻き込まれているかもしれない!と、思ったら崩れた場所がすでに雪崩の多発地帯だったので、国道のほとんどがトンネル状の構造物(スノーシェッド)で覆い済みで、結局1台も巻き込まれてなかった(津南町…動画)。

そして、数トンもの岩が道をふさいで集落が孤立…ただし、平成18年豪雪のとき、すでに孤立自体に慣れていることが全国にばれている秋山郷だったけど(栄村と津南町)&土砂崩れが発生して上にあった建物が川に崩れ落ちた…人が住んでない神社だったけど、一応住民は避難(松之山)と、まさに打たれ強いにもほどがあるとしか思えない話が満載である。結局、一番大きな人的被害としては新潟県上越市で95歳のお婆ちゃんが転んで足の骨を折る大怪我をした案件が、今回の大震災直後におけるもっとも悲しい出来事である。

これらは全て、考えうる全ての最悪を想定、予測し、準備し続けて、即座に対応した住民たちのおかげである。実際、住宅が土砂に押し流された十日町市松之山の集落では、中越地震の後に土砂災害を想定して、集落で投光機ロープを用意しており、それが見事に役立っている。

東京電力? 聞くな。悲しくなる。

[編集] んなこと

今回の地震直後の段階で、全国に放送された栄村の光景は、唯一の鉄道網であるJR飯山線の路肩が3箇所にわたって崩落。線路が宙吊りになっている程度の映像しかなかった。後は被災者のインタビュー、しかも壁が壊れた、風呂が壊れたレベルの話だけでお茶を濁されてしまった。そして何よりもこの大災害の影を薄くしたのが、震度6を食らった地域において死者どころか、重傷者なし。本震で栄村で震度6強1回、津南町と十日町市震度6弱を観測し、その後2回の余震で、栄村で震度6弱×2を観測したにも関わらず、重傷者なし

これはすなわち、視聴率上げたいから、助けをよこしてもらいたかったら生け贄を差し出せという、ドグサレマスコミどもの無言の要求を拒絶したことになり、拒絶した以上、東京を中心とするメディアからガン無視されても仕方がないのかもしれない。

んなことはない。んなことが許されてたまるか。

もっとも、禍福はあざなえる縄の如しという格言のとおり、一応地震で被災したということなので、その後、新潟側にある津南町十日町市は東日本の電力不足を解消するために各地で行われることになった計画停電対象地域からは除外されることになる。そのため、多くの住民がこのクソ寒い中で暖房が使えない悪夢を回避することができたと喜んだのもつかの間、一度も停電が行われなかったのことについては、気にしてはいけない

そして、ちょうどその頃、村内の主要道路も軒並みやられた栄村は、ガソリン不足に苦しんでいた。でも、まぁ、なんちゅうか、うん、まだなんとかなる。というのも、こんな仕打ちは平成18年豪雪の際、全国からテレビ局が殺到しニュースでもワイドショーでも冒頭に取り上げられて、あぁ、これで全国から多くの支援を受けられると思って住民一同ほっとしていたら、その直後に起こったライブドアショックに全部持っていかれ、その後、何事もなかったかのようにガン無視されたときに比べたらなんともない。

[編集] 豪雪地帯というものは

ついでに言えば、2011年1月の豪雪の際にマスコミが大騒ぎした新潟県福島県の県境、新潟県魚沼市入広瀬地区の話についても、雪国では1月末から2月にかけて4mの積雪は当たり前であり、今年はちょっと多いかな、はははぐらいの話でしかない。実際、なんでマスコミが悲惨な風景ヅラして住民にインタビューしているのか、少なくとも、豪雪地帯と呼ばれる地域に住む多くの国民にはよく分からないレベルだった。あわせて、平成18年豪雪の際のマスコミ被害者たちからは彼らがこっちに来なくてよかったと言われていたりもする。来たら、スキーや温泉を中心とした観光業に影響が出るためである。幹線道路が止まらなければ、スキーも温泉も普通に楽しめる以上、単に雪が多いだけで騒ぐのは正直、ワケガワカラナイ。ついでに言えば、積雪量で言うなら、スキー場でにぎわう湯沢町だって同じようなものである。

しかしながら、マスコミの特性「他に何かがあると、すぐに忘れてどっかに行く」ことをすでに熟知していた地域に、震度6強が襲い掛かってくるのが、実に皮肉というか、悲愴な話である。

結局、栄村ではマスコミが大好きな人命に関わる被害はなくとも、国道、送電網、水道といったインフラ設備、住宅へのダメージは計り知れないものがあり、地域にあるおよそ2割の住宅で、大きな余震が発生すれば崩壊の恐れがあるとの報告も出ている。そして、何よりも栄村の基幹産業である農業、特に田畑へのダメージは雪解けを待たなければ把握できない上、気温の上昇とともに地下水の増加に伴う土砂崩れが発生するの危険や、確実に通行不能となっている林道の整備、何よりも今回の震災がもたらす風評被害など、今後も村民の生活を脅かす話に事欠くようなことはない。確実にない

たまらない

ただし、よく考えてみると1時間のうちに震度6を3回食らってなお、このレベルで済んでいるという話でもある。それは認める。けれど、多くの住民が自宅の倒壊や今後の生活を不安視していることも確かであり、3月21日に避難指示が解かれた後になっても自主的に避難所へと来る住民は存在している。

[編集] 死ぬよりも忘れられるほうが悲しい

中でも特に危険性が高いのが、村内を流れる中条川の上流で発生した大規模な土砂崩れで、3月末の段階で一つの沢を土砂と雪が埋めて天然の池ができている状況になっており、雪解けとともに大規模な土石流の発生が懸念されている。この案件については、確実に村レベル、県レベルの対応は難しい。

4月6日現在、中条川の土石流対策として長野県は土石流センサーやサイレンの設置をし、巨大な土嚢を配置。24時間の警戒態勢に入っている。こういった話はこれからも続々と出てくるものと思われる。そのため、なんとしてでも、全国の方々からのご支援をお願いしなければならない。あわせて、このような話をするとき、地方新聞やローカルニュース、さらには個人ブログといった情報源及び関係者の方々へは、感謝をしてもしきれない。

大手マスコミ? 聞くな、悲しくなる。

その昔、どこぞの女流詩人で芸術家のマリー・ローランサンが言ったように「死んだ女よりも悲しいのは、忘れられた女」ではないけれど、はっきり言ってこのレベルの災害が、些事としてまともに取り扱われないなんて話になってしまうと、色んな意味で目も当てられない

[編集] ぜひともがんばって欲しい支援

この大災害に関して、各地で支援の輪が広がっている。

栄村の姉妹都市である東京都武蔵村山市では、ホームページ内に栄村への支援を呼びかけるページが存在し、東日本太平洋沖地震の被災者への義捐金の受付と同時に、栄村にも支援を呼びかけている。また、長野県庁のホームページ、長野県の木曽町役場、須坂市の商工会などで栄村大震災への義捐金を呼びかけ、県内に10ヶ所ある合同庁舎内(県の地方事務所)にも募金箱を設置している。さらに、長野県松本市を本拠地とするサッカーチーム「松本山雅FC」(JFL所属)からも、被災直後に長野県を通じて義捐金を送付するとのメッセージを発表。早速、4月3日に松本市においてFC東京とのチャリティマッチを開催している。

…FC東京のスポンサーについては、気にしてはいけない。後、絶対に調べてはいけない。

そして4月9日には、負けじとばかりに、松本山雅FCの不倶戴天の敵、永遠のライバルであり、同じJFLに所属、さらに同じ県内である長野市を本拠地とするAC長野パルセイロが栄村の小学生30人を同じくJFLに所属するアルテ高崎とのチャリティマッチに招待。この件について、心の底からなっかっよっく、けんかしなという言葉を思いついた人間がいたとしても、それを攻めることは誰もできない。あわせて、両チームによる被災者への暖かい支援に対して心から拍手を送りたい。

他にも、以前から栄村で活動していたNPO法人「栄村ネットワーク」でも、3月17日からホームページ上で義捐金のお願いとボランティア支援のお願いを呼びかけており、実際に多くのボランティアが栄村で活動を行っている(詳細はホームページ上で確認ください。あわせて、フジテレビの映像もこちらで確認できます)。

また、インターネットにおいても、栄村のスキー場温泉、秋山郷のファンの方々の多くがその窮状をネットで紹介。栄村にあるJA宛の口座の名義とその番号を記載。義捐金の振込みをお願いしている。

…ただし、15日の初版投稿直後から検索を開始し、その後も栄村の地震について情報を求め続けても、震災から5日を経過した3月17日の時点で、もはや笑うしかないレベルGoogleの検索結果に引っかからなかったことは秘密だ。長野県の他市町村が栄村の件についての公式発表をしていなかったことも秘密だ。安曇野市にいたっては、検索ワード「栄村 義援金」に引っかかっても、作成されたページが削除されていたことについては、絶対に秘密だ。

…その後、確認したところ3月22日に安曇野市のホームページ内にちゃんと栄村に対する義捐金の受付ページが出来ていました。関係者の皆さん、ネタにしてスイマセンでした。あわせて、同じ長野県内の麻績村役場、阿智村役場、横浜市栄区役所、信州プロレスリング会場などで、栄村大震災の募金を執り行っています(ちなみに、麻績村は「おみむら」と読みます)。

その後、関係者間の努力により、ようやく大口振込み先である日本郵政4社(郵便局日本郵便ゆうちょ銀行かんぽ生命保険)のホームページにて「東北地方太平洋沖地震、長野県北部を震源とする地震により被災された皆さま、ご家族、関係の皆さまに心からお見舞い申し上げます。(後略)」と記述されることになる。ようやく、多くの人々に周知されたと思いたいところではあるが、まったくテレビが放送しない件については、もはや諦めたほうがいい。なお、上記の後略の部分には、日本郵政における今後の対応が綴られており、それだけでも十分にありがたい話である。なぜなら、けっして、栄村は忘れられた存在にならないことを如実に示してくれているためである。

ただ、うん、その、静岡についても…ね。

結局のところ、3月26日の段階でGoogleで「栄村 義援金」で検索して出てくるページの中で、北信州みゆき農協の口座(実際の栄村大震災の義捐金口座)に引っかかったページを除外し、それ以外の募金箱を設置した市町村、団体の数を見るにつけ、いかにこの大震災が国民の目から遠ざかっていたか、隠されていたかがよく分かる。しょうがない話だけれど、全て、東北の地震とかぶったことが悪い。いや、東北と比べればめちゃくちゃ運がいい。けれど、やっぱりよく考えてみると運が悪い気がしなくもない。

[編集] 義捐金は怖い

そんな話をしていたのが3月末。しかし、いつの間にか、栄村大震災がGoogleで検索すると50万件を越える化け物コンテンツに成長。忘れられていた村が、いつの間にか忘れてはいけない村になっていた。

その件については、このページを確認ください。

これは、奇跡とも言う。その結果、栄村に全国から多くの暖かい支援が送られるようになる。4月13日の段階で、なんと4700件、総額で2億3千万円もの義捐金が集まる。震災の3日前に、2011年の一般会計の予算案として23億円を計上していた栄村にとって、年度予算の10%、まさに破格の義捐金と言える。

逆に言えば、23億円しかない予算の村に、震度6×3回なんて災害が起こったという時点で、すでに最悪すぎて泣きたくなる話であるけれど。

そして、今回の義捐金は、4月初めに3000万円を被災者に配布、残りについても村で被災状況に応じて配布する旨を村長自ら発信している。これは、東北地方全体で1千億円の義捐金が集まったけれど、各県ごとにどう割り振ればいいかが議論になり配分が先に進まないなんて話がある中、栄村ではピンポイントかつスピーディーに義捐金の使い道を考えることができる。これは、人口が少なくて変な利権が絡まないからこそできるという話でもある。

・・・まぁ、そんなに上手くはいかないけれどもさ。

というのも、今後確実に確実に確実に出てくる住民、もしくは集落の要望である田畑の修理や農道の復旧、水路の修繕といったものに対して、村がどう動くか。そもそも、農地の補修に義捐金を使えるのか。そして、集落ごとの配分はどうなるのか。こういった要望に関する話は、中越地震でも中越沖地震でもそのほかの災害でもよーーく見られた光景である。

もめるものはどうしたってもめる

どうしようもない話である。とりあえず、惑わされてはいけない。と、言うしかない。事前に言っておかないといけないこととして、過去の大災害において、「義捐金が農地の復旧に使われたような話はない」。集落への配布として配分された事例があるぐらいである。しかし、4月末までに積雪がまず溶けない栄村で、山の上の上まで存在する農地の雪解け後に被害を確認して被害金額を産出、それに対する支援を国や県に要望して、最終的に復旧のための支援をもらうなんて作業を待っていたら、とてもじゃないけれども、田植えに間に合わない。そのため、さっさと直せる部分を村民の手で直したいという話が出てくる。そして、そういった話に関しては、ものすっごく、義捐金という存在がありがたいように見える

見える。もちろん、使い道については、栄村役場がしっかりと判断する。担当者にとって相当胃が痛くなる話である。

けれども、実際問題として、国がすでに災害の復興のための財源たりませーん&だから国からの支援はどうなるか分かりませーん、とかいう実話よりも、義捐金の話のほうがよっぽど希望が持てるというのが、素晴らしくも、悲しい話である。なお、冗談抜きで、農地に関する話については、農民を賭ける。長野県の職員の方々と、村役場の方々の柔軟な対応を祈るものである。

いや、マジで。

ついでに、なぜかそういった話に大変に詳しい長野県選出の国会議員がいるので、その方のホームページのリンクを整備する。

なお、今回の義捐金に関しまして、なんら縁もゆかりもないアンサイクロペディアからですが、寄付された皆様に深く感謝の言葉を申し上げたいと思います。

↑大手マスコミとウィキペディアが絶対に使わない言葉

[編集] 心底アホだと思わざるをえない選挙戦

そんなこんなで、ようやく栄村にも復興の目処が見え始め、3月21日には避難指示が解除され、ようやく一つの山を越えたと思った直後の24日、なんと、心底アホでバカでクソでノータリンでマヌケで害悪で何も考えていないことで有名な民主党連立政府が、4月に行われる統一地方選の第二次延期自治体を発表する。3月11日の地震と津波で大きなダメージを受けた自治体は早くから選挙の延期を申し出ており、実際、茨城県鹿嶋市や千葉県浦安市といった知名度の高い自治体は被災直後から総務省に選挙の延期を働きかけていた。このような非常事態においては、多くの国民も選挙なんてできるわけがないと理解しており、地震や津波で大きなダメージを負った太平洋沿岸の自治体は選挙の延期は確実だと誰もが思っていた。

そんなことはなかった。

まったく、なかった

[編集] アホ

なんと、民主党政府は何をどう判断したのか、統一地方選挙において選挙の延期を行う自治体を福島、宮城、岩手の三県に限定。もちろん、栄村の名前なんてかけら一つにおいても存在しなかった。その結果、栄村が存在する下水内郡と飯山市において第17回統一地方選挙の長野県議選(2011年4月1日告示、4月10日投票)が実施されることが決定。確定。あわせて、第二次延期発表において、津波で被災した北海道青森茨城千葉県の太平洋に面した自治体、及び栄村と同じく震度6強を観測する地震に見舞われた静岡県富士宮市でも、選挙が行われることが確定。

よっしゃ、それはすなわち、栄村において、自らも大震災の被災者であるにも関わらず、必死になって復興に取り組む村役場の職員に住民に対する選挙の周知と選挙の準備を行わせ、震度6の地震を3回も食らって未だに自分の家に戻ることもできずにいる村民に自分たちが所属する組織への応援を行わせ、そして、今回の震災で選挙の際に投票所となる公民館が全壊や半壊して使用不能になっているにも関わらず、1ヶ月も経たないうちになんとかしろ、全て放り出して参加しろ、ついでに投票所が避難場所に認定されてる場合は、選挙を優先させて避難住民はいつ壊れるか分からない自宅に追い返せてえことですか。そうですか。

アホ。

バカだろ。なぁ、バカだろ。おい。

ちなみに、そんな民主党のスローガン曰く「国民の生活が第一

ドアホ。

なお、統一地方選が行われる直前の4月7日、そんな楽しい実に楽しい本当に楽しい総務省に栄村村長が訪れて、国に対してじきじきに支援を要請している。それに対し、総務省も東北の地震と同じ対応を取ると語っている。もちろん、東北の地震に関して、総務省が何の権限を持っているかは、誰も知らないけれど、とりあえず、関係省庁と連携を取ると語っている。

関係者が直接赴いてようやく言質をとる段階で、確実に忘れていた気がしてならないけれど、そんなことはない。きっとない。

ついでに言えば、激甚災害法が適用された段階で、一言、総理大臣が付け加えれば済む話でもある。

栄村の復興に関して、本当に力強い支援を得られた気がしてならない。ほんっとうに

[編集] 楽しい選挙戦

そんなこんなで、どうも、政府や大手マスコミにとっては、栄村や東北地方内陸部を含めた数多くの被災地域は日本国には存在していない場所なのかもしれない可能性が高くなったことが判明したことで、津波や液状化現象で大きな被害を受けた北海道青森県茨城県千葉県などの多くの自治体関係者は悪夢のような選挙戦を行わなければならなくなった。そのため、彼らが一体どこの政党の候補者に入れるのかは、正直判断が難しい。本当に難しい。ほんとーにむずかしーなァあああああああ

このように、無常にも復興に対する足かせとしか思えない猶予期間もない選挙戦を押し付けられることに各県がそうであるように、今回の選挙戦において、各地の民主党候補を一撃で飛散消滅させる「津波に液状化の被害を食らったのに国政から無視されて、おまけに無理やりに選挙までやらされる自治体」というでかい爆弾がすでに出来上がっている。

…もはや、全国レベルどころか、今後数年間の選挙戦において民主党候補を攻撃できる題材な気もするけれど、アンサイクロペディアでは、民主党は無能ではなくドMであるわずかな可能性を信じて、黙ってみていることにする。

ハハ、そうさ、きっと自分たちの党員に極上のスリルを味わわせるために、こんなどうやっても勝てる見込みがない選挙を演じてるのさ、だから、告示日の前日の26日に、「党員の皆さん安心してください、ちゃんと選挙を延期しますよ」ってネタバレするに決まってるさ、即座に全国の被災地域に選挙延期の報告を行うに決まってるさ、はははは

はははは

そして3月27日、粛々と政令都市に対する告示が決行。粛々と、4月1日に行われる長野県議会議員選挙の告示についても、立候補者の事前審査が始まる。もはや誰もこの選挙戦を押しとどめることなど出来ない。そのくせ、延期した自治体に関しては、再延期の可能性もあるという話が翌28日の段階で出ているのが民主党クオリティ。29日になって、県政とは関係ない、水戸市長選と市議選を災害によって投票施設が使えないという理由で延期するのも民主党クオリティ。そのくせ、茨城県のほかの2市については実施は可能であると判断するのも民主党クオリティ。結局、被災直後から選挙の延期を訴えていた茨城県の鹿嶋市行方市では、市民も自治体職員も、選挙戦に立候補を予定している候補者すら選挙戦について反対している中で実施されることになる。

地域の復興にかける皆さんのご尽力を思うと、本当に心が痛んで止まない。

[編集] 爆弾が落っこちる時

このように、自らの立候補によって地域が疲弊する状況の中では、被災地域において立候補がためらわれるのもいたし方の無い話である。4月1日、最終的に栄村を有する飯山市・下水内郡における長野県議会議員選挙は、立候補者が1名に留まった結果、無投票での当選が確定する。「震度6の地震を3回も食らったのに国政から無視されて、おまけに無理やりに選挙までやらされる栄村」という爆弾が出来上がることはなかった。

今回、大規模災害に被災し復興に全力を傾けざるをえない状況の中、立候補を見送った皆さんへ感謝の言葉を申し上げたい。

ちなみに、栄村以上に有名どころである千葉県浦安市では、大規模な液状化現象のため、多くの市民が投票所となる体育館に避難。そのため、市長が早くから選挙延期を申し出ていたが、総務大臣はこの要請をガン無視。その結果、関東地方全体に、「避難所の住民を無理やりに追い出して選挙戦を行えという民主党とそれに抵抗する浦安市」という、どう見ても致命傷、むしろ致命傷で住めば御の字レベルの爆弾が出来上がっている。何が御の字かは分からないけれど、どう考えてもそれ以上のダメージは確実である。

いらない者が多すぎる

[編集] 前半戦終了

選挙戦の結果は特に気にしない。こうならないと思わないほうがおかしい。

何よりも、選挙戦での当選者インタビューがケッサクで、NHKにおいて東京都知事に4選を果たした石原慎太郎が、民主党政府を生中継でボッコボコに非難するという、選挙放送ならではの楽しい映像が日本中にぶちまけられる。その際に、いかに政府が動かないかという話になり、役人を現場にやらないのが悪い、官僚を現場にやって政務次官会議をやればいい、そうしないから今、各省庁が政府からソッポを向いてるなどといいたい放題。

結局のところ、震災復興の停滞感の大本はそこにある。

もちろん、この件を反省し、4月末の統一地方選挙の後半戦に向けて、政府が一気に仕組みを変えることもありえなくは無い。仕組みを変えずに選挙戦に突入し、惨敗、それでもなお仕組みを変えることなく震災復興を停滞させる可能性のほうが、単勝元返し、1.0倍レベルで高いわけだけれども。

停滞感とため息は比例する。これはどうしようもない事実である。

[編集] 復興

文章が長すぎて、読みきれない人も増えたため、復興に関する項目は全て「栄村大震災からの復興」ページへ移項しました・・・まだ長い気はしなくもないけれど。

注:アンサイクロペディアは、嘘と出鱈目にまみれています。
ここに書かれた内容も嘘や出鱈目である可能性が高いです。
…と、言いたい所ですが、アンサイクロペディアにあるまじき事態なのだが……以上の記述は全て事実なのである。
おまいら! 東北地方以外にもちゃんと目を向けなきゃダメだぞ!!

[編集] 余談

便所の落書き集積所の派生サイトである、日本の田舎の寄り合いの最高会議でもあるまちBBS北陸甲信越板では、地震発生直後からトップページにおいて、事もあろうか近代日本最大級の危機である東日本大震災をガン無視で、いち早く栄村大震災(長野北部・新潟南部地震)を取り扱い、中越大地震や能登大地震と同格の扱いでの支援姿勢で構えているが、なにせあの栄村のことでもあり、もともとこの地域はのどかな気質でもあるので、いまだ事の重大さを多数には気にされていない。

なにぶん栄村のことなので、このページの話題が村に伝わるのはいんたぁねっつを介したとしても、早くとも、雪融け後から半年ほど後になると思われる。その後村民にいんたあねっつを理解してもらうのにさらに一年。

……とか思っていたら、いつの間にかこの記事の存在が栄村にバレてた。うん、まあ、なんちゅうかね。うん。

許してください

[編集] ところで鉄道は

ところで、栄村はとくに陸の孤島というわけでもなく、JR東日本飯山線が最大の公共交通機関として機能していた。村内の代表駅は、長野県の県境駅としても知られている森宮野原駅であり、県庁所在地の長野市から栄村を目指す場合は同駅に降り立つ事になる。今回の大震災を受けて飯山線は中越地震の頃と同様に一部不通となっている。

さて、JR東日本は、ホームページにおいて鉄道の現状と、今後の復旧予定を公開していて、その内容はほぼ毎日更新されている。たとえば、大きな被害を受けた東北新幹線、東北本線に関する状況であれば、4月下旬までの復旧を目指すといったように、東北地方の各路線は復旧予定が明記されている。

さて、一方で栄村での復旧状況はというと、土砂崩れのため宙吊りになった線路に、被災直後から常時100人体制で盛り土を整備。なんと4月15日の段階で、あの東北地方の大動脈たる東北本線と同じく、4月末までに復旧が完了予定というニュースが出されるなど、一日の乗客数がふんふんふ~ん♪とされる飯山線とは思えないスピードで復旧が行われている。これは、別に飯山線を管轄するJR東日本信濃川水系における致命的な失態があったせいではなく、2011年度の豪雪の際に、線路復旧作業中に作業員の確認ミスにより死亡事故を起こしたせいでもない。あくまで、日本を代表する優良企業たるJR東日本の有能さが体現されたものである。

ちなみに、JR東日本が新潟県十日町市にある宮中ダムで流量のデータを改ざんしたことが発覚し、国交省から取水権を取り上げられたのが、2009年3月11日

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク