アウターライズ地震 発生の懸念、小さな揺れで大津波も
毎日新聞 4月17日(日)20時16分配信
拡大写真 |
アウターライズ地震発生のメカニズム |
【立体的に図解】日本周辺のプレートの状況と地震の仕組み
アウターライズ地震は、陸のプレートの下に海側のプレートが沈み込む境界面で起きる東日本大震災のような地震の発生後、境界面より外側の地域で発生する地震を指す。プレート境界面の破壊後、海側のプレートの浅い部分に引き延ばそうとする力が働くため、プレート内部で正断層型の地震が発生する。
気象庁地震予知情報課によると、明治三陸地震(1896年、M8.2)の37年後に発生した昭和三陸地震(1933年、M8.1)や、06年11月の千島列島沖地震(M7.9)の約2カ月後に発生した地震(M8.2)がこのタイプ。04年のスマトラ沖大地震などでも、規模は小さいが同じメカニズムの地震が発生したという。
同課によると、東日本大震災発生から約40分後の午後3時25分に発生したM7.5の余震や3月22日に発生したM6.7の余震は、アウターライズ地震の一種と考えられる。アウターライズ地震は陸から離れた場所で起きるため、陸での揺れは小さくなりがちだが、津波を起こしやすいという特徴がある。昭和三陸地震は最大震度5だったが、沿岸には大津波が押し寄せた。
同課は「M8級の大規模なアウターライズ地震の場合、震度4や5弱でも6〜10メートル以上の津波が起きる場合があり、大津波警報を発表する可能性がある。揺れが小さいからといって油断せず、警報が発表されたらすぐに避難してほしい」と話している。
【関連記事】
【カラー図解】大震災の発生メカニズム
【大きすぎる犠牲】東日本大震災の死者、行方不明者、避難者数
【カラー図解】東日本大震災で確認された、被災各地の津波の高さ
【釜石市の男性が記録】津波、街が消えた
【釜石市の男性が撮影】津波、街が消えた
最終更新:4月17日(日)21時19分
ソーシャルブックマークへ投稿 24件
この話題に関するブログ 12件
関連トピックス
主なニュースサイトで 太平洋プレート の記事を読む
この記事を読んでいる人はこんな記事も読んでいます
- 仙台の海岸にARIGATO、読んだ米軍感激写真(読売新聞) 4月16日(土)17時45分
- 登校の小学生、死者6人に=「覚えていない」と容疑者―クレーン事故・栃木県警(時事通信) 4月18日(月)15時9分
- 「被災地に物件ないのは悲しすぎる」「桃鉄」2012年Wii版が製作中止(J-CASTニュース) 4月17日(日)12時12分
- 東日本大震災 「暗さ」「陰影」歓迎するムードへ 東京の夜は明るすぎた写真(産経新聞) 4月18日(月)7時56分
- 宮城県内の遺体、96%が溺死…高齢者が半数超(読売新聞) 4月17日(日)21時10分