山崎元氏のアセットアロケーション方法論と、勝手に補足情報(サポートツールの紹介)
よく「正解はない」と言われることが多いアセットアロケーションですが、楽天証券のレポートで、山崎元氏がアセットアロケーション方法論を書いています。
楽天証券 レポート&コメント 山崎元「ホンネの投資教室」
第146回 投資主体別、アセットアロケーションの方法論(上)(2011年4月1日)
第147回 投資主体別、アセットアロケーションの方法論(下)(2011年4月15日)
両レポートともに読み応えがあるのでぜひ読んでほしい(というか山崎さんは出し惜しみしなさ過ぎ!)のですが、特に方法論(下)が具体的で面白いです。
個人投資家向けのアセットアロケーション方法について4つ提示されています。
(1) 運用好きの個人:M-V法
(2) 運用が仕事でも趣味でもない一般個人:二段階法
(3) 人的資本に余裕のある個人:「リスク資産セット」への自由配分
(4) リスクに対して極度に保守的な個人:「捨てたつもりで」法
(1)のM-V法は、平均分散アプローチ(「Mean-Variance法」→「M-V法」)のことで、多くのインデックス投資家がやっている、各アセットクラスの期待リターン・リスク・相関係数を使ってお好みのアセットアロケーションを計算する方法です。
私もこの方法でアセットアロケーションを計算していますが、M-V法という名前があったとは知りませんでした(笑)
レポートでは、「PCとマイクロソフト・エクセルのような表計算ソフトがあれば十分」と書かれていますが、まずデータを入手して、一から自分でエクセルで計算式を作るのは大変です。
そこでおすすめなのが、アセットアロケーション計算ツールです。
ネット上で公開されていて、無料で使えるサポートツールがいくつかあります。
ただし、M-V法は計算の元となる期待リターンなどの値によって計算結果が大きく変わるので、何のデータを使っているのか(GPIFのデータとか独自のデータなど)をご確認いただき、「ご使用は自己責任で」という前提でサポートツールをご紹介します。
楽天証券 レポート&コメント 山崎元「ホンネの投資教室」
第146回 投資主体別、アセットアロケーションの方法論(上)(2011年4月1日)
第147回 投資主体別、アセットアロケーションの方法論(下)(2011年4月15日)
両レポートともに読み応えがあるのでぜひ読んでほしい(というか山崎さんは出し惜しみしなさ過ぎ!)のですが、特に方法論(下)が具体的で面白いです。
個人投資家向けのアセットアロケーション方法について4つ提示されています。
(1) 運用好きの個人:M-V法
(2) 運用が仕事でも趣味でもない一般個人:二段階法
(3) 人的資本に余裕のある個人:「リスク資産セット」への自由配分
(4) リスクに対して極度に保守的な個人:「捨てたつもりで」法
(1)のM-V法は、平均分散アプローチ(「Mean-Variance法」→「M-V法」)のことで、多くのインデックス投資家がやっている、各アセットクラスの期待リターン・リスク・相関係数を使ってお好みのアセットアロケーションを計算する方法です。
私もこの方法でアセットアロケーションを計算していますが、M-V法という名前があったとは知りませんでした(笑)
レポートでは、「PCとマイクロソフト・エクセルのような表計算ソフトがあれば十分」と書かれていますが、まずデータを入手して、一から自分でエクセルで計算式を作るのは大変です。
そこでおすすめなのが、アセットアロケーション計算ツールです。
ネット上で公開されていて、無料で使えるサポートツールがいくつかあります。
ただし、M-V法は計算の元となる期待リターンなどの値によって計算結果が大きく変わるので、何のデータを使っているのか(GPIFのデータとか独自のデータなど)をご確認いただき、「ご使用は自己責任で」という前提でサポートツールをご紹介します。
■ファンドの海さん
アセットアロケーション分析
http://guide.fund-no-umi.com/tools/aa.html
WEBサイト上ですべての計算が完結できます。
ポートフォリオの期待リターン・リスクが計算できるだけでなく、30年後の投資結果の予想までしてくれます(当然レンジをもっての予想になります)。
このツールのすごいところは、期待リターンとリスクの値を変更できるところです。
一見いじれなさそうに見えますが、値の部分をクリックして消去・変更することができます。
自分好みのデータで計算したいかたには、決定版です。
イーノ・ジュンイチさんすごい!
■タロットのポートフォリオ理論[ココログ分室]さん
効率的フロンティア計算シート Ver.1.1.1
http://tarot-mpt.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/_ver110_a933.html
ダウンロード型のツールです。
2007年、このツールが公開されたことによって、世のインデックス投資家たちが個人でアセットアロケーションを組めるようになり始めたと言っても過言ではありません。当時はそのくらいの衝撃でした。その後も様々な改良が加えられています。
今でもこれを使ってお客さんのアセットアロケーションを計算しているFPさんとかいるんじゃないでしょうか。
タロットさんに感謝!
■わたしのインデックス myINDEXさん
資産配分ツール
http://myindex.jp/user/myaa.php
WEBサイト上で計算が完結します(ただし無料の会員登録が必要)。
見ていただけると分かりますが、「えっ商用サービスじゃないの!?」と思うほどの美しいビジュアルと充実の機能を実装しています。
11のアセットクラスで計算できます。また、過去20年間の過去分析までできます。他にも、かゆいところに手が届く盛りだくさんの機能があります。
myINDEXさんに感謝!
山崎氏のレポートに戻りますが、(2)の二段階法は、山崎氏と私で書いた本「ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド」でも紹介している(新興国株式クラスも入れてもう少し詳しく)簡便法です。これなら特にサポートツールは不要でしょう。
また、(3)の「リスク資産セット」への自由配分、(4)「捨てたつもりで」法については、(2)二段階法のアレンジ(リスク資産への投資比率を調整するだけ)なので、これらもサポートツールは不要でしょう。
太っ腹な本の著者やIT技術者たちのおかげで、私たちはアセットアロケーションを自分で計算することも、簡便法で計算することもできるようになりました。
ただし、どんな方法で計算したとしても、最終的にそれを決定するのは自分です。
言わずもがなですが、投資は自己責任でお願いいたします。
アセットアロケーション分析
http://guide.fund-no-umi.com/tools/aa.html
WEBサイト上ですべての計算が完結できます。
ポートフォリオの期待リターン・リスクが計算できるだけでなく、30年後の投資結果の予想までしてくれます(当然レンジをもっての予想になります)。
このツールのすごいところは、期待リターンとリスクの値を変更できるところです。
一見いじれなさそうに見えますが、値の部分をクリックして消去・変更することができます。
自分好みのデータで計算したいかたには、決定版です。
イーノ・ジュンイチさんすごい!
■タロットのポートフォリオ理論[ココログ分室]さん
効率的フロンティア計算シート Ver.1.1.1
http://tarot-mpt.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/_ver110_a933.html
ダウンロード型のツールです。
2007年、このツールが公開されたことによって、世のインデックス投資家たちが個人でアセットアロケーションを組めるようになり始めたと言っても過言ではありません。当時はそのくらいの衝撃でした。その後も様々な改良が加えられています。
今でもこれを使ってお客さんのアセットアロケーションを計算しているFPさんとかいるんじゃないでしょうか。
タロットさんに感謝!
■わたしのインデックス myINDEXさん
資産配分ツール
http://myindex.jp/user/myaa.php
WEBサイト上で計算が完結します(ただし無料の会員登録が必要)。
見ていただけると分かりますが、「えっ商用サービスじゃないの!?」と思うほどの美しいビジュアルと充実の機能を実装しています。
11のアセットクラスで計算できます。また、過去20年間の過去分析までできます。他にも、かゆいところに手が届く盛りだくさんの機能があります。
myINDEXさんに感謝!
山崎氏のレポートに戻りますが、(2)の二段階法は、山崎氏と私で書いた本「ほったらかし投資術 インデックス運用実践ガイド」でも紹介している(新興国株式クラスも入れてもう少し詳しく)簡便法です。これなら特にサポートツールは不要でしょう。
また、(3)の「リスク資産セット」への自由配分、(4)「捨てたつもりで」法については、(2)二段階法のアレンジ(リスク資産への投資比率を調整するだけ)なので、これらもサポートツールは不要でしょう。
太っ腹な本の著者やIT技術者たちのおかげで、私たちはアセットアロケーションを自分で計算することも、簡便法で計算することもできるようになりました。
ただし、どんな方法で計算したとしても、最終的にそれを決定するのは自分です。
言わずもがなですが、投資は自己責任でお願いいたします。
- 関連記事
- 山崎元氏のアセットアロケーション方法論と、勝手に補足情報(サポートツールの紹介) (04/19)
- ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSgA)のかたと意見交換 (04/16)
- 10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」 (04/12)
- インデックスファンドからは東電株を外さなくてよい (04/07)
- [2011/04/19 21:11]
- 資産運用の考え方 |
- トラックバック(0) |
- コメント(1) |
- この記事のURL |
- TOP ▲ |
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://randomwalker.blog19.fc2.com/tb.php/1706-ff0bb79a
<お願い>
宣伝、誹謗・中傷、記事内容と関係ないトラックバックはご遠慮いただいております。
管理人に承認されるまでトラックバックは表示されませんのでしばらくお待ちください。
ご協力お願いいたします。
- | HOME |
アピールがなくても気付いたら選んでいた、そんな感じかもしれませんね。水瀬 ケンイチI-OWAマンスリー・セミナーに参加>PETさん
遠方から来るのもすごいですが、しかも毎月ってすごいですよね。水瀬 ケンイチ山崎元氏のアセットアロケーション方法論と、勝手に補足情報(サポートツールの紹介)>(2) 運用が仕事でも趣味でもない一般個人:二段階法
私は長期投資は、楽な(2)です。
単に手抜きなんでしょうが(笑saru999ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSgA)のかたと意見交換確かにステート・ストリートは個人投資家(特に日本?)との接点は少ないですね。
パッシブで世界最大のETFを要旨、ゴールドの世界でも独り勝ちのETFを持っているにもかかわ吊られた男ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSgA)のかたと意見交換>名なしさん
日の目を見るかは分かりませんが、ETF市場の拡大についてはこれからもちょくちょく話題に出てくるでしょうから、その中で書くかもしれません。水瀬 ケンイチI-OWAマンスリー・セミナーに参加面白そうですね日本人の考え方との結びつけは面白いですね。
岡本さん、一度東京でお会いしたキリなのですが、6月に札幌でセミナーに来られるようで、楽しみにしています。
にしても、PETステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSgA)のかたと意見交換>また、米国のETF市場の拡大要因について、運用会社側と個人投資家側で見え方が全然違うということがあったりして、非常に興味深かったです。
確かに興味深いです名なしさん相互リンクブロガーrennyさんの対談企画に出演しました>saru999さん
やってる方も面白かったです。
収録が終わった後も大いに盛り上がりました。
>虫とり小僧さん
アンケート結果でそういう意見を複数いただきま水瀬 ケンイチタイ株・マレーシア株ETFが東証に上場>brdoutcageさん
安定した運用がなされるといいですね。水瀬 ケンイチ10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」>想定外被害者さん
どんなに優良株に見えても、個別株単体では非システマティックリスクが残ります。
この非システマティックリスクを極限まで減らしてシステマティッ水瀬 ケンイチ相互リンクブロガーrennyさんの対談企画に出演しましたいつも参考にしてます。毎日のブログチェックさせて頂いてます。
対談はお二人の雰囲気も伝わりとても良かったです。
お二人が苦労をしながらブログをするなかで、
私はインデックス投資を初め大田区のランダムウォーク10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」ついでにいうと東電株は国債よりむしろ安全(トヨタ株も)と言われていたことも
あったようで・・・・年初のマネー誌でも東電の社債と株の配当
利回りを比較してなぜ過度に保守的なのか宮相互リンクブロガーrennyさんの対談企画に出演しました聴きました〜「大切なことは何度でも書いてくれ!」まさにそう思います。
水戸黄門や暴れん坊将軍のように毎回同じ結論ってのも、日本人は好きなのかもしれませんね。(西部劇とかシリ虫とり小僧相互リンクブロガーrennyさんの対談企画に出演しました対談おもしろかったです!
また機会がありましたら、聞かせてくださいね。
期待してます!saru999タイ株・マレーシア株ETFが東証に上場新規設定されたときが、山だとどこかで読みました。1309のようにならないこと願っています。brdoutcage本日から東証上場ETFのiNAV配信が始まっていますよ>宮さん
海外ETF(米国ETF)のiNAVは、米国ヤフーファイナンスでティッカーにつづけて“.iv”と入力すれば見られますよ。
http://randomwalker.blog19.fc2.com/blog-ent水瀬 ケンイチ選挙に行こう>saru999さん
よい方向にいきそうですか?
>タカちゃんさん
災害対策はみな同じようなことを言っていましたが、原発に対するスタンスはけっこう違っていまし水瀬 ケンイチインデックスファンドからは東電株を外さなくてよい>かえでさん
同じことを思い出されましたか。
あの時ももめにもめましたねぇ。今回はどうなることやら。
>なわたろうさん
これからブログを拝見しに伺います水瀬 ケンイチ10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」東電株・・こんばんは。
東電株・・資産として持っていた人、多いでしょうね・・
特に団塊の世代なんかは・・
超優良企業でしたから・・金持ち父さんに成り上がる男10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」東京都は東京都は東電株をどうするのか気になります。jj10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」やはり分散ですかやはり分散ですか。リスク資産と現金(預貯金)のバランスも見直し必要ですかね。キャンディ10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」そんな話が東電株を買い増す投資法というのがあったのですね...初めて聞きました。
一極集中はやはり危ないのだ(どんなに「安全」と思われていても)と今回の地震で切に思いましたPET10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」地震リスク、火山現象リスク、天候リスクは想定しておく必要ありこれはトヨタ自動車株でも同じような事を言う人がいましたが、流石のトヨタも今回の大震災で生産に大きな打撃があったようです。
ただ、東海沖地震(厳密には東海・南海・タカちゃん10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」とても読み応えのあるエントリでした!たとえば通貨という土俵で抜群の安定感を誇っている「円」なんかについても、あらゆる可能性を含んでおきたいですね。
投資に限らず「絶対は絶対にない」ことを前提として虫とり小僧10年前に聞いた「お金持ちの必勝法」現状報告私の事そのものなので、初めてコメントさせていただきます。
東電は絶対つぶれないだろうとポートフォリオの15%を東電株として保有していましたが、資産株とは言えなくなそれを実行してた私