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保安院、福島1~3号機で「溶融」認める
経産省の原子力安全・保安院は18日、福島第一原子力発電所の1号機から3号機の原子炉で燃料棒の溶融が起きたとの見解をまとめ、原子力安全委員会に報告した。
保安院は、燃料の損傷を「炉心損傷」「燃料の溶融」「メルトダウン(全炉心溶融)」の3段階で定義している。今回、燃料が溶融しないと生じない放射性物質が検出されたことから、燃料棒の一部が溶けて形が崩れる「溶融」が起きたと推定した。
保安院はこれまで、燃料が「損傷」した可能性は認めていたが、「溶融」については認めていなかった。
一方、「東京電力」は18日、2号機の使用済み燃料プールの水を受けるスキマーサージタンクの水から高い濃度の放射性物質が検出されたと発表した。放射性セシウム134が一立方センチメートルあたり16万ベクレル検出されたという。東京電力は、使用済み燃料からではなく、原子炉から直接漏れた可能性が高いとみている。
また、新たに、高い濃度の放射性物質を含む汚染水が見つかった。保安院によると、4号機の原子炉建屋の地下で深さ5メートルの汚染水が見つかったという。水の表面からは、高い所で一時間あたり100ミリシーベルトの放射線量が検出された。
相次ぐ想定外の事態に、収束までにはまだ多くの困難が予想される。
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