合成麻薬MDMAを一緒にのんだ女性が死亡したとして、保護責任者遺棄などの罪に問われ、一審で懲役2年6月の実刑判決を受けた元俳優・押尾学被告(32)の控訴審判決が18日、東京高裁で開かれ、一審判決を支持、被告側の控訴を棄却した。先月22日の控訴審初公判に続いて、押尾被告本人は出廷しなかった。弁護人は即日上告した。
被告側は保護責任者遺棄罪について無罪を主張していたが、出田孝一裁判長は「証拠隠滅を図り、芸能人の地位と家庭を失いたくないために自己保身して、卑劣というしかない」と批判し、責任を認定。被告が遺族に謝罪手紙と損害賠償金100万円を送るも、拒否されたことも明かした。検察側は控訴せず、致死罪の成立は争われなかった。
判決によると、押尾被告は09年8月、東京・六本木のマンションで一緒にMDMAを使用した飲食店員の女性=当時(30)=の容体が急変したが救急車を呼ばずに放置した。
(2011年4月19日)
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