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2011年4月18日(月) 19:30 |
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光合成の仕組みを解明
植物が光合成をするために必要なたんぱく質を、岡山大学などの研究チームが突き止め、イギリスの雑誌、ネイチャーの電子版にも掲載されました。 これを使えば、発電などもできる可能性があり、クリーンエネルギーとしても注目されそうです。
緑の水に見えるのは、水の中に藻があるからです。 蛍光灯の光をうけて、藻が光合成をしています。 光合成は、光と水を使って酸素と水素イオン、電子を作る反応と、二酸化炭素を取り込んで養分を作る二段階に分かれます。 今回、解明されたのは、最初の段階の光合成の反応です。 光合成には、植物の中の「酵素」と呼ばれるたんぱく質が関わっていることがわかっていました。 この「酵素」を人工的に作れば、植物ではなくても、光合成ができます。 岡山大学の沈教授らの研究チームは、藻の組織の結晶を作り、光合成に必要な酵素の分析を行いました。 これまで、酵素の分析ができなかったのは、分析しやすい結晶が作れなかったからです。 今回の分析で、光合成をする酵素の構造が初めてわかりました。 それは、マンガンとカルシウムなどからできた、たんぱく質でした。 同じ構造のものを作ることができれば、人工的な光合成が可能で、太陽の光で水を分解でき、酸素と水素イオン、電子ができます。 電子は電流を作り、発電などへの応用も期待できます。 さらに水素イオンから水素燃料を作ることも可能で、人工的な光合成がクリーンエネルギーにつながると注目を集めています。
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