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CHAPTER 03. REVIEW by YOSHIO OBARA
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アニメ映画「9(ナイン)〜9番目の奇妙な人形」も、周到なサウンドデザインが光る作品だ。Ch.2、乾いた風の音、何かのこだま、廃墟となった市街地の荒廃したムードがサラウンドで生々しく蘇る。何者かが近付いてくる緊迫感のあるシーン。そのテンションは、スパナでの一撃によってガラッと雰囲気が変る。こうした瞬発力が要求される音では、スピーカーのトランジェント性能、すなわちインパルスレスポンスが重要だ。TDスピーカーがもっとも得意とする効果音のひとつといえよう。鋭く立ち上がり、余計な尾を引かない。No.2の頭の蝋燭の微かな音も然り。消え入るような音でも精巧に浮かび上がらせてくれる。
08年のスイス/モントリオールジャズフェスティバルでの実況六音版「リターン・トゥ・フォーエバー・ライヴ」では、いよいよサブウーファーTD725swが大活躍。ベースのスタンリー・クラークが奏でるアルコ奏法(弓によるボウイング)は、ふくよかに滑らかでありながら、どっしりとした重厚さがある。一方、アル・ディ・メオラのスパニッシュギターは、タッチの精妙さと共に、曲毎にスチール弦とガット弦の違いを克明に描き出すなど、細部に曖昧さがまったくない。
4人のアンサンブルが絶妙に混じりあい、まるで時空を超えてコンサート会場に居合せているかのような豊かなプレゼンス感と生々しい音の波動を覚えたとき、私はスピーカーの存在を忘れ、音場空間に没入している感じがした。これこそが、イクリプスが意図して立体的な空間表現力なのである。
試聴時は小原さんを中心に、5台のTD712zMK2とサブウーファーTD725swをすべて等距離(2.3m)に配置した。フロントハイスピーカーまでの距離は3.2mで、高さは約1.7m
プロジェクター
エプソンEH-TW4500
オープン価格
(実勢価格37万円前後)
映像投写にはHiVi視聴室のリファレンス、EH-TW4500を使用。シアターブラック1を選んで落ち着いたトーンを目指した
問合せ先:エプソン液晶プロジェクターインフォメーションセンター 050-3155-7010
BD/HDDレコーダー
パナソニックDMR-BZT900
オープン価格
(実勢価格32万円前後)
BD再生機は定評のあるDMR-BZT900を、シアターモードで使っている。HDMIは映像・音声のセパレート出力にセットした
問合せ先:パナソニックお客様ご相談センター フリーダイヤル 0120-878-365
AVセンター
オンキヨー
PR-SC5508+PA-MC55000
¥472,500(セット)
密度感あるサラウンド音場を再現すべく、オンキヨーの最上級セパレートAVセンターをチョイスした。DMR-BZT900のHDMI音声出力をPR-SC5508に入力し、5.1ch再生時は「Direct」モード、7.1ch再生時は「PL IIz Height」を選んでいる。なお、5chのレベルは0dbの状態で見事に揃っており、フロントハイとサブウーファーのみ微調整している
問合せ先:オンキヨーコールセンター 050-3161-9555
フロントハイスピーカー
イクリプスTD510
¥184,800(ペア)
サブウーファー
イクリプスTD725sw
¥441,000
120インチ大画面に、フロントハイを加えた7.1ch再生を組み合せることでTDスピーカーの魅力がどこまで発揮されるかを確認すべく、TD510をワンペア追加している。 サブウーファーも同シリーズからチョイス
問合せ先:富士通テン(株) ECLIPSE TD インフォメーション フリーダイヤル 0120-02-7755