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【政治】

汚染水説明会、韓ロ大使館は欠席 放出前、事前通告聞き逃す

2011年4月18日 08時29分

 在日ロシア大使館=東京都港区

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 日本政府が今月4日、福島第1原発からの低濃度汚染水放出の数時間前に開いた在京大使館向け説明会に韓国とロシアが欠席、放出の事前通告を聞き逃していたことが分かった。複数の外交筋が明らかにした。

 放出後、韓国とロシアは、個別の事前通報がなかったと不満を示していた。説明会欠席を「棚上げ」した形の姿勢に日本政府内からは「批判は一方的過ぎる」との声も上がる。しかし、欠席した大使館に通告が伝わったのは放出後だったこともあり、明確な反論もできなかった。

 説明会は、汚染水放出3時間前の午後4時に開催。経済産業省原子力安全・保安院の担当者が「放射線量の低い水を海に排出し、福島第1原発2号機のたまり水をタンクに確保する作業を近く始める」と説明した。

 日本の外務省によると、説明会には米国、カナダなどが出席したが、51カ国と1国際機関にとどまったため、在京の149カ国の全大使館と欧州連合(EU)、35国際機関にファクスやメールを一斉送信した。ただ、その時間は放水開始から2分後の午後7時5分で、内容も「放水は本日中に開始される」と未来形だった。

 韓国はこの日、外務省側に「午後7時過ぎにファクスで送られてきた通知で放出を知った」と不満を伝え、重要情報は個別に事前報告するよう求めた。ロシアも7日、声明で「日本は放出を6日に伝えてきた」と指摘した。

 放出は、東京電力が午後3時50分ごろに発表。枝野幸男官房長官もほぼ同時刻の記者会見で明らかにし、様子はテレビで中継された。

(共同)
 

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