2011年4月18日0時1分
朝日新聞社が16、17日に実施した全国定例世論調査(電話)で原子力発電の今後について聞いたところ、「減らす方がよい」と「やめるべきだ」が計41%だった。東日本大震災の復興財源にあてるための増税については「賛成」59%が「反対」31%を上回った。
世論調査―質問と回答〈4月16、17日実施〉「原子力発電は今後どうしたらよいか」という質問で四つの選択肢から選んでもらうと、「増やす方がよい」5%、「現状程度にとどめる」51%、「減らす方がよい」30%、「やめるべきだ」11%。日本は電力の3割を原子力発電でまかなっていると紹介したうえで同様の質問をした2007年の調査では、「増やす」13%、「現状程度」53%、「減らす」21%、「やめる」7%で、「減らす」と「やめる」の合計が28%にとどまっていた。
原子力発電の利用の賛否は「賛成」50%、「反対」32%。「反対」の層でも、原子力発電の今後について20%が「現状程度にとどめる」と答えた。男女別では、男性で「賛成」62%、「反対」27%だったのに対し、女性では38%対37%でほぼ並んだ。
福島第一原発の事故に対しては、「大いに」56%、「ある程度」33%の合わせて89%が「不安を感じている」と答えた。
他の原発で大きな事故が起きる不安については、「大いに感じる」が50%、「ある程度感じる」が38%。「大いに感じる」と答えた人のなかでは、原子力発電を今後、「減らす」「やめる」と答えた人の合計が55%と高い。
復興財源のための増税に賛成する意見は、民主支持層で66%と高かったが、無党派層で59%、自民支持層でも53%に上った。復興の主な財源として増税と国債のどちらがよいか尋ねると、「増税」48%、「国債」25%だった。