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キューバ共産党「平等主義」廃止へ 14年ぶり党大会

2011年4月17日20時50分

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写真:16日、ハバナの革命広場で行われた軍事パレード=平山亜理撮影拡大16日、ハバナの革命広場で行われた軍事パレード=平山亜理撮影

 キューバ共産党の第6回党大会が16日、4日間の日程で始まった。国民生活を圧迫する経済危機を乗り越え、キューバ革命から半世紀続く社会主義を守り続ける策として、「平等主義」の廃止や市場経済の部分的導入を盛り込んだ経済社会計画を採択する予定だ。

 党大会の開催は1997年以来、約14年ぶり。65年の結党時から党トップの座にあるフィデル・カストロ第1書記(84)は病気療養中で大会を欠席した。今大会で正式に辞任する可能性があり、新たな党指導部人事で若手がどれだけ登用されるかが焦点になる。

 弟のラウル・カストロ第2書記(79、国家評議会議長)は開幕報告で、党と政府の要職を最長10年の任期制にする制度を導入する方針を表明し、世代交代を進める考えを明確にした。

 ラウル氏は昨年11月、今後5年間の国家運営の基本方針を定める経済社会計画の草案を発表。国家財政が極度に悪化している実情をふまえ、国民全体に富を等しく配分する「平等主義」からの脱却を明文化し、食糧配給制度の廃止や、働きに応じて賃金を増減させる成果主義を盛り込んだ。

 無駄が多い国営部門でのリストラを進め、自営業者など民間部門の雇用を増やす方針もうたっている。

 16日は、米国が後押しした1961年の革命政権転覆作戦(ピッグス湾事件)を受け、フィデル氏が社会主義宣言を出してからちょうど50年にあたる。党大会開幕に先立ち、首都ハバナの革命広場では同日朝に軍事パレードが行われ、党の発表によると50万人以上が参加した。(ハバナ=堀内隆)

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