2011年4月17日5時12分
だが、そんな「代表」たちも人集めに苦労している。若林区の荒浜新町町内会長、大橋公雄さん(67)は「約20世帯に声をかけ、3日間で集まったのは自分を含めて5世帯」という。
今回、市が募集した仮設住宅などは4地域。大橋さんが希望する市営住宅は、避難所の体育館から15キロほど離れる。避難所で段ボールで仕切られた世帯を1軒ずつ訪ね歩くが、「地元から離れたくない」「通勤に支障がある」と断られる。
大橋さんは結局、申し込みはあきらめた。「ほかの避難所を回って人を探すにも時間が足りない。コミュニティーの維持というが、これでは本来の狙い通りにならないのでは」
仕方なく自力で動き始めた人もいる。若林区の荒浜地区で被災した40代の女性は、もともと地区で生まれ育ったわけではなく、町内との関わりもほとんどなかった。不動産会社を回って物件を探す。もっぱらの関心は民間の賃貸住宅に入居する際に公的な助成を受けられるかどうかだ。「近所付き合いは人それぞれ。単独でも仮設に入れるようにしてほしい」と訴える。
市はコミュニティー申し込みは維持する方針だが、今回の申し込みの結果で、次回から10世帯の枠を見直すことも検討中だ。「ベストの案を考える間にも時間がたっていく。走りながら試行錯誤していくしかない」。担当者も悩んでいる。(篠健一郎、大高敦)