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[経済・IT]ニュース トピック:住宅・不動産
【東日本大震災】仮設住宅用「合板不足」に業界反発 政府の「批判かわし」の声も
2011.4.17 06:34
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ここでいう合板は薄いベニヤ板ではなく、厚さ1センチ以上、幅90センチ、長さ180センチにもなる床や壁に用いられる「構造合板」を指す。以前は輸入が多かったが、最近は技術革新により国産合板のシェアが45%程度まで拡大、業界はシェア50%超えを目指していた。こうした背景もあって、震災を機に輸入が増えることに業界の抵抗感は根強い。
合板メーカーの業界団体、日本合板工業組合連合会も「加盟6社が津波で被災したのは事実だが、他の工場の増産ですでに穴埋めはできている」という。
2008年秋のリーマン・ショックを機に住宅建設需要が落ち込んだため、合板メーカーは生産調整に入っていたが、震災後はフル稼働に転じている。「仮設住宅はもともと合板の使用量が一般住宅の半分以下で、6万戸の注文があっても大したインパクトにはならない」(同連合会)という。
一方で、一部の工務店では実際に合板の入手が困難という声もあった。これについて、合板商社の団体、日本合板商業組合は「仮需要がかさんでいるだけ」と指摘する。資材不足の情報が先行し、不安に駆られた工務店などが複数の問屋に同じ注文を重複して出し、需要が急増したようにみえたという。実際、国交省の事務方からも「大臣(大畠国交相)がいうような資材不足の情報は確認できていない」との声も漏れてくる。
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