2010-04-05 ほとんどの保守派は自民党復活などとっくに諦めている。
ほとんどの保守派は自民党復活などとっくに諦めている。
Opinion |
民主党の議席を減らすのは簡単だ。
今日自民党を離党した園田博之議員はしきりに「民主党の議席を減らす」と叫んでいる。とにかく民主党の議席を減らすためならば、今の自民党ではダメというのは園田議員の言うとおり。ただ平沼・与謝野新党ではダメだ。
ただ参院選で民主党を追い込むのは簡単だ。民主党の弱点は「寄り合い所帯で政策の核がない」という点。その弱点を攻めるには自民党を2分割するのがいい。
つまり都市型保守政党と地方重視保守政党を作り、前者は小泉改革継承(仮に都市自民党とする)、後者は増税+大きな政府で公共事業復活(仮に地方自民党とする)を謳う。そしてお互いに候補者をバッティングさせず、前者は都市部、後者は地方のみで候補者を擁立。みんなの党は都市自民党とくっつくのがいいだろう。そして平沼を中心に保守政治団体を作り、その団体は両党の候補者全員を推薦する。
真正保守と呼ばれる人たちは、経済政策なんてどうでもよくて、歴史観や外交・安全保障にしか興味がない人が多いので、二つの自民党の経済政策が矛盾することはお構いなしだろう。それに与党になる訳ないのだから、経済政策など矛盾したままでも構わない訳だ。
最初は、都市自民党、地方自民党、真正保守党の3分割がいいかと思ったが、今の選挙制度だと、2分割して真正保守主義はおまけのふりかけと考えた方がいい。*1
都市部の選挙区で赤字国債暴発やばらまき福祉を批判され、地方の選挙で公共事業削減による地方経済の疲弊を批判されたら、民主党の候補者はひとたまりもなく惨敗するだろう。
不完全な形で自民党から分離した「みんなの党」は新自由主義的な保守政党。与謝野・平沼新党は財政再建と地方重視と保守主義を合わせたような性格になりそうだ。これだけ見ると2分割案に似てなくもないが、自民党本体が残ったままで、候補者調整をしなければ共倒れになるだけだ。これでは民主党の議席はあまり減らすことができないだろう。
自民党復活&民主党潰しのために頑張っている人はほとんどいない。
ただ自民党政権の復活を信じている人は意外と少ない。前記の自民党分割案も、自民党政治復活の足がかりとして期待するのはあさはかである。「みんなの党」も「平沼・与謝野新党」も第3極を謳っている。つまりキャスティングボート狙いである。実際には民主党の議席を減らして、連立相手が必要な状況に追い込んで、自らの勢力を高く売るのが狙いだと見ていい*2。その補完勢力争いを「みんなの党」と「平沼・与謝野新党」ですることになる。
財界やマスコミも経済評論家も、民主党政権の連立相手を変えさせて、政権の性格を変えさせるのが、自分たちの理想の政治をやらせる近道だと考えている。小泉路線の復活を願う勢力は、政権から国民新党と社民党を追い出して、みんなの党を政権参画させて、小泉改革を継承する政権の樹立を狙っている。
読売新聞や地方の保守勢力は、新自由主義的な政権樹立を阻止するため、政権から社民党だけ追い出して、「平沼・与謝野新党」を連立に参画させて、財政再建&地方重視の政権樹立を狙っている。
つまり安倍政権〜麻生政権時代の自民党内の路線対立を離党後も場外乱闘という形で継続して、民主党を乗っ取ってやろうという魂胆なのだ。
いずれにせよコアな部分は今の民主党である。小沢一郎という司令塔がいなければバラバラになり、中にはホンネは新自由主義者、財政再建至上主義者という議員もゴロゴロいるので連帯は容易だ。しかも民主党は議員数は多いが当選回数の少ない議員が圧倒的である。少数政党でも自民党出身ベテラン議員が強い影響力を発揮できるはずだと考えているのだ。
正直、打倒民主党をまともに考えている人はいない。いても一部のネット右翼だけだ。現実的な保守主義者はとっくに発想を転換している。勝算があるかは別問題だが、少なくとも自民党を再生させるよりは現実的だと考えている。
- 748 http://www.hatena.ne.jp/
- 343 http://news.livedoor.com/article/detail/4701992/
- 319 http://b.hatena.ne.jp/hotentry/economics
- 232 http://seiji.yahoo.co.jp/close_up/021/detail.html
- 219 http://pipes.yahoo.com/pipes/pipe.info?_id=faa858a20082ef6d25ad27557e37e011
- 204 http://b.hatena.ne.jp/
- 168 http://b.hatena.ne.jp/entry/d.hatena.ne.jp/kechack/20100405/p1
- 160 http://b.hatena.ne.jp/hotentry?mode=general
- 120 http://d.hatena.ne.jp/
- 115 http://www.sleipnirstart.com/
コメントに頷くばかりです。
政治については本当のど素人なんですが、なぜ日本の
「政治評論家」の類やマスコミは「政治」=「永田町談義」
になってしまうんでしょう? ぼくみたいな庶民が知りたい
のはその政治家、その政党、その政策によって将来のぼくた
ちの生活はどんな風に描けるのか?に尽きると思います。
ぼくなんかが求めているのは安心して結婚して子供を育て
ていける社会、それだけな気もします。空想の中ではともか
く、ビルゲイツやスティーブ・ジョブスになりたいなんて本
気で考えてるわけじゃないわけで・・・。
育児・教育・医療での安心・均等、再チャレンジ、再々
チャレンジできるセーフティネット、世界と向き合える規
制緩和、そんなところに着地点としての合意があるように
思えるのに、「永田町」とか「霞が関」とか「利権」とか
の話ばかりで意味がわかりません。
今の民主党を割ることは不可能でしょう。自民の支持者がなぜダメか。自分の利益や主張に拘泥するからです。まして、ネトウヨをコアな支持者にするなどお話しになりません。
ネトウヨは気持ち悪がられていますよ、一般人からは。
そうなるのは二つ理由があると思います。
一つはやはりマスメディアや政治家のミスリードでしょう。彼らの世界は政治に
ための政治になっていて、既に国民のための政治になっていないんです。
そして、一部の政治に関心のある有権者がそのミスリードに乗ってしまう。政治
に関心のある有権者は、自分たちが政治に関心があることに優越感を持っていて、
「国民生活のために政治を」というような考えを見下しています。もう少し歴史的
に見ると、そういう考えはサヨクの考えだという偏見があったと思います。
彼らが関心のある政治の世界なんて、しょせん実話系週刊誌に書かれたヤクザの
権力闘争と変わらない訳で、偉ぶるのは滑稽なのですが。そういう私も政治マニア
の傾向が強くて、政治のための政治に関心を抱いてしまうのですが…。
もう一つは、「ずるい人への妬み」というのがあると思います。「既得権益の打
破」という言葉はここ20年間さんざん叫ばれてきました。みな、ずるいしている人
が得しているお金を奪えば、なんとなく自分が幸せになるという錯覚に陥るのです
。実際にはずるい人たちが得して得ていた利益が紐付きで国民の全体の利益になっ
たという話は明確になったことはないんですが…。
「既得権益の打破」というキーワードは、単なる政治のための政治がいかにも国
民生活に利益があるように錯覚させるために蝶番になっていました。
実際に欧米でも政権交代すると、次の政権交代まで8年〜16年くらい続くのが普
通です。意外と王朝化してるんですよね。
日本の場合、政権交代の文化がないので、負け方を知らなかったのでしょうね。
自民党は解散を先延ばししないで、負けが小さく済むうちに負けておけば、まだ体
力が温存できたのですがね。
西欧でも二大政党の交替というのがたまに起きます。イギリスではかつて二大
政党の一翼を担っていた自由党が没落して、労働党にその座を奪われ、カナダでは
進歩保守党が没落して、カナダ同盟にその座を譲りました。あまり負けずぎると、
第2政党の交替という事態が起きます。日本の場合、政権交代のカルチャーができ
る前から、自民党はもはや政権準備政党にならないのではという議論が起きてしま
ったのでしょうね。
第2党は、かつての民主党がそうであったように、多少問題があっても政権与党
の支持率が低ければある程度票が集まります。本当は難しく考えない方がいいので
すがね。
もちろん。理屈上では民主党を崩すのは簡単だけど、それができる人がいないと
いうのが私の考えです。
ネトウヨ的な主張は票にならないことは前から自明です。
最近ネトウヨは子ども手当の外国人への支給問題と朝鮮学校の無償化に関心を持
っているようですが、一般有権者のほとんどにはどうでもいい話です。
あんなアホな練習の相手をする政党があったら即敗北でしょう。ですから真正保
守政党を分離するのは得策でないと考えたのです。
どうしてどいつもこいつも、保守を気取りたがるのでしょうかね、あほの国民生活なんかどうでもいい政治家ばっかりですな。
またそれを囃すメディアと軽薄評論家。困ったものです。
私は所詮政策より政局に興味がある下賤な政治マニアの端くれですので、期待
に添えない点はご容赦願います。
将来のためにどのような政策がいいのかというのは結論から言って解らないと
思います。イデオロギーの時代の終焉とは、つまり最初から自明な正解など存在し
ないという現実を受け入れることを意味します。
55年体制の政党システムは、成功のためのマニュアル争いだったので、わかりや
すかったですね。西側の先進国でも自由主義VS社民主義の二大政党による正解マニ
ュアル争いをやってきた歴史がありますが、未だに民主党と自民党にそのパターン
を当てはめようとする識者が多いのですが、私はかなり無理があると思ってます。
今は自由主義も社民主義もそのままでは使い物になりません。早く新しい考え方
を見つけ出した政策集団がバトンを握るという混迷期に入ると思います。そのバト
ンを掴んだ勢力は20年くらい政権を担う可能性がありますが、それまでは混沌とす
るのでしょう。もちろん混迷期が半永久的に続く可能性もあります。
二大政党制や小選挙区制度がいいのかも正直わかりません。多党制の方がいろい
ろな考えを網羅し、政策が絞り込まれてわかりやすいメリットがありますが、選挙
以外の政局で連立工作が行われるので、国民不在の野合政権ができるリスクがあり
ます。二大政党制はどの党もいろいろな議員が混在し政策が曖昧になる傾向があり
ますが、選挙前にだいたいどの組み合わせで政権ができるか予想できる部分では国
民の納得感はあります。一長一短ですね。
保守主義者は保守を標榜することが正義だと思ってますから、一種の自己満足だ
と思います。
まあ、実際何を「保守」する保守主義なのかよくわからないですし、それぞれの保
守の中身のバラバラなんですが、なんか自己満足の共振みたいなもので繋がってし
まうんですよね。