カダフィ政権と反政府勢力との戦闘が長期化するリビアで、政権側が国際的に批判されているクラスター爆弾を使用していると、アメリカの人権団体が発表しました。
ニューヨークに本部を置く国際的な人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が15日、明らかにしたもので、西部の都市ミスラータの上空で14日、クラスター爆弾が爆発するのが少なくとも3度目撃されたとしています。クラスター爆弾は、戦闘機から投下し、多数の小さな爆弾が広範囲に飛び散るもので、団体側は、投下された爆弾の一部を入手して調べたところ、21個の小型爆弾からなるスペイン製と確認されたとして、写真をホームページに公開しました。人権団体側は、カダフィ政権はクラスター爆弾を使っており、直ちに使用をやめるよう求めていますが、カダフィ政権側は使っていないとしています。クラスター爆弾を巡っては、戦闘のあとにも多くが不発弾として残り、住民を危険にさらすとして、爆弾の生産や使用を全面的に禁止する国際的な条約が去年8月に発効しましたが、リビアは加盟していません。