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【大リーグ】松井 ”虎の罠”にはまった 内野の松井シフトに満塁で併殺打2011年4月17日 紙面から
【オークランド=穐村賢】ゴジラが虎の包囲網に屈した−。アスレチックスの松井秀喜外野手(36)は15日(日本時間16日)、タイガース戦に「5番・指名打者」で先発出場。1回1死満塁の絶好機に名将・リーランド監督率いるタ軍の用意周到な守備陣形に阻まれ、遊ゴロ併殺打に終わった。4回の第2打席も中堅に抜ける鋭い打球が遊直となるなど4打数無安打。チームも延長の末に逆転負けを喫し、まさに踏んだりけったりの一日となった。 アンビリーバブルな光景だった。1回1死満塁で迎えた絶好の先制機。松井が1ボールからの2球目、相手先発ポーセロの真ん中低め90マイル(約144キロ)のツーシームを二塁ベース左へ痛烈に弾き返した。 誰もが先制タイムリーだと思った瞬間、そこにはなんと遊撃手サンティアゴが…。打球を難なくさばかれ、まさかの遊ゴロ併殺打だ。「仕方ない。シンカー系のボールだと思います」。松井はそう不運を振り返ったが、これにはタ軍の用意周到な“松井シフト”が隠されていた。 併殺を完成した遊撃手サンティアゴは「ヒデキは早いカウントで引っ張ってくることはわかっていた。ポーセロはいいシンカーを投げるので、二塁ベースに寄ったんだ。あれは大きなプレーだったね」としてやったりの表情。また「彼は右投手の場合は引っ張る傾向があることはスカウトから報告があったから」と、松井の打球方向を研究し尽くしていることも明かした。 1度だけなら偶然で片付けられるところだが4回の第2打席も、松井の強烈な打球は二塁ベース左に飛ぶ遊直。松井の2本のヒット性の打球を難なく凡打にし、タ軍の守備陣形が完璧に的中した格好だ。 この日の松井はとにかくツイてない。1点リードの6回2死三塁で迎えた第3打席。外角低めのきわどい球をストライクと判定され結局、空振り三振で好機をつぶした。「審判がストライクといえば、ストライク」。松井はぶ然とした表情で吐き捨てた。チームも延長の末、救援陣が踏ん張り切れずに逆転負け。安定感のある投手陣を援護するためにも、松井を筆頭に序盤から打線の爆発が待たれるところだ。 PR情報
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