4.装備品は能力に適した使い方を(74式戦車と無人機の例)
装備品は、能力(性能)に合わない使い方(運用)をしようとすると、現場は混乱し、遊兵(ゆうへい)ができてしまいます。
提案なのですが、74式戦車は、原発敷地内のがれき除去では無く、投光器(サーチライト)として使用した方が効果的だと思います。
74式戦車は、砲塔横に脱着可能なアクティブ(自ら発する)式赤外線/白色光投光器が付いています。
この投光器は、戦車主砲の横に装着するもので、夜間戦闘を可能にするための装置なのですが、白色光線を出すことも可能で、その性能は3000メートル先でも新聞がはっきり読める明るさです。
このアクティブ式赤外線/白色投光器装着の74式戦車は、1991年2月の長崎県雲仙普賢岳再噴火および溶岩ドーム形成の際は待機のみでしたが、2011年1月の鹿児島県新燃岳(しんもえだけ)噴火の際には、火山活動調査のため、投光器で噴火口を照射しています。
喧伝されたブルドーザーには向かない74式戦車
同じく鹿児島県桜島についても、投光器で噴火口を照射しています。
2011年3月21日(月)早朝、74式戦車2両がJヴィレッジに到着しましたが、そのまま待機し続けており、使われておりません。
ニュースでは、「原発所内がれき除去のため、74式戦車を投入。74式戦車は、放射線や放射性物質への防護能力が高く、ブルドーザーとして使える」と盛んに解説されていました。
74式戦車の放射線および放射性物質への防護能力とは、以下の3点のことであって、対核兵器戦闘ができるということではありません。
1に、装甲が厚い。2に、水上走行のために完全気密の作りになっている。3に、車内への空気取り入れ口に活性炭フィルターを装着している。
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