Answer
- Q.風力発電や太陽光発電など自然エネルギーの開発を積極的に行って、原子力発電をなくすことはできませんか?
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風力や太陽光等の自然エネルギーも貴重なエネルギー資源であり、研究開発を進め、発電への利用の拡大を図っていくことが大切です。当社では、風力や太陽光等の自然エネルギーによる発電の普及と開発に努めています。
しかし、これらの自然エネルギーは、大量のエネルギーを集約的に生産することができない上、自然条件に左右される場合もあるため、小規模で局所的な発電には適していますが、産業用動力への利用および広域的な配電を目的とした大規模で安定した発電に取って代わることはできません。 例えば、太陽光では天候に左右されるうえ、原子力発電所1基(100万kW級)と同等の電力を発電するためには、東京にある山手線内側の面積と同じ程度(67平方キロメートル)の広い土地に太陽光パネルをとりつけなければなりません。
また、風力では風が吹いていなければ発電できないうえ、原子力発電所1基(100万kW級)と同等の電力を発電するためには、山手線内側の面積の3.5倍程度(248平方キロメートル)の面積に、4,000基の設備が必要になります。
電力の需要は今後も着実に伸びていくものと想定され、こうした自然エネルギーも積極的に開発利用していきますが、原子力発電をはじめとする火力、水力などの大規模な電源の開発、維持は今後も続けていく必要があります。