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【プロ野球】

沢村デビュー戦勝利スルリ 好投したのにリリーフぶち壊し

2011年4月16日 紙面から

◆広島4−4巨人

 同点の走者が本塁に戻ってくる。巨人の沢村はベンチから無表情のまま、沸き返るマツダスタジアムのスタンドに目を向けた。1点リードの8回、ロメロが1点を失う。この瞬間、初登板での初勝利は消えた。

 白星こそ逃したものの、上々のデビュー戦だった。「緊張はなかった」と話した通り、硬さは見られない。マウンド上では笑みさえもれた。1回にはプロ初ボークを取られ、3回にはラミレスが飛球をグラブに当てて落球(記録は二塁打)。そんな予期せぬ事態に見舞われても動じない。7回、ライアルの失策をきっかけに2失点して降板するも自責は0。6イニング2/3で82球。三振は1つだけ。テンポよく最速150キロの剛球を投げ、中継ぎに後を託した。

 あこがれ続けたプロの世界。沢村は巨人OBでもある中大の高橋善正監督(66)との出会いが大きかったと振り返る。プロ通算60勝の恩師は説いた。「プロは行くのが目的ではない。活躍しないと駄目だ。投手は速い球を投げるのが目的ではない。勝てる投手になれ」。直球の速さばかりを追い求めてきた沢村は意識改革され、「勝てる投手」を目指して変化球と制球力を磨き始めた。

 チームは9回、同点に追いつかれ、試合は「3時間30分を超えて次のイニングに入らない」という今季限定ルールが適応されて引き分けに。巨人の大卒新人として1960年の青木宥明以来51年ぶりという初登板、初先発での初勝利はならず、沢村は「勝てなかったのは先発である僕の力不足。大事なのは結果だから」と自分を責めた。次回は21日の阪神戦(甲子園)に先発する見込み。「勝てる投手」になるための挑戦は続く。 

  (永山陽平)

 

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