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生活と原発 07 汚染された瓦礫の処理

武田邦彦 (中部大学)

武田邦彦

震災で汚れた福島の瓦礫を、川崎市が処理するという話が出ています。

震災で苦しむ福島を少しでも助けようという川崎の人の心はとても良いと思います。

ただ、福島の瓦れきは放射性物質で汚染されている可能性が高く、それが川崎まで来るということに川崎とその周辺の人が不安を感じるのも当然のことと思います。

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わたくしは福島の瓦れきを川崎で処理するのに賛成できません。

たとえ、川崎が瓦礫の受け入れに当たって瓦れきの放射性物質を測定し、それが基準内であっても、わたくしは川崎に持ち込むのは問題と思います.

通常では「規制値以下」の放射性物質を含む野菜を食べても良いのですが、現在のように身の回りに放射性物質が多くあるときには、「可能な限り放射性物質に接しない」方が良いからです。

つまり現在は、空間、内部、食品、水などからの被曝の「足し算」をせざるを得ない時期です。

川崎や横浜の放射性物質の量はなんとか安心できる範囲ですが、それにさらに放射性物質が加わるから問題なのです.

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福島の瓦礫や土壌は放射性物質で汚れました。それは「福島原発という限られた場所に閉じ込められていたものが、福島県を含めて広く散らばった」ということを意味しています.

これからは、「散らばった放射性物質をできるだけ、福島原発の近くに集める」ことをしなければなりません.従って、福島のゴミなどは早く原発の近くに放射線物質を回収できるフィルターのついた焼却炉を作って、そこでドンドン放射性物質を回収する必要があります。

そうしないと放射性物質が徐々に日本全体に拡がります.その第一歩を川崎がすることになり、同情は良いことですが、決して放射性物質を「拡がらせる」ことになってはいけません。

それは今、福島の人が苦しんでいることと同じ事なのです.

川崎に運ぶ予定の瓦礫などから「拡散させない」という行動を開始するべきで、これは東電に期待しても、到底できませんから、自治体もダメで、政府が指導力を発揮しなければならないと思います.

(平成23年4月12日 午後1時 執筆)

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