RagexeREクライアント準備
ここではREクライアントを使用してAurigaサーバーへと接続する方法をご紹介します。
実行ファイルの種類
どの実行ファイルを使うのか?
リニューアル後の新インターフェイス
韓国仕様なので、ある程度の慣れが必要
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Aurigaで主に使用される実行ファイルは大きく分けて「RagexeRE」と「Sakexe」の2種類です。
エボリューションプロジェクトによるリニューアル後、新たに登場した実行ファイルがRagexeREです。この大幅なリニューアルによってゲーム内のインターフェイスが大きく変化しました。
※日本は独自仕様でリニューアルを行ったため、大きなインターフェイス修正はありませんでした。
(テストサーバーにおいてインターフェイス変更が非常に不評だったため)
≪参考サイト≫
インターフェイス関連の変更(サクライR)
http://future.sgv417.jp/index.php?renewal_test%28Interface%29
ラグナロクオンラインの日本におけるリニューアルプランについて
http://www.ragnarokonline.jp/news/event/evoproj/info_003.html
(別タブ or 別ウインドウで開きます)
上記2種類に加え、有志によって製作された「Xray」という実行ファイルがあります。
これは様々なオリジナル要素の追加が可能となるように、RagexeREやSakexeに対して調整が加えられた実行ファイルです。
実行ファイルの比較
実行ファイル | オリジナル要素の拡張性 | 必要なファイル | 将来性 |
---|---|---|---|
RagexeRE | ★★★★★ Xrayとほぼ同様の拡張性 |
lua files | ◎ |
Sakexe | ★★☆☆☆ 拡張性は低く、できることが少ない |
npkcrypt.dll npkpdb.dll |
× |
Xray (Xray-RagexeRE) (Xray-Sakexe) |
★★★★★ 「RagexeRE」「Sakexe」両対応。 オリジナル要素を追加しやすい |
同梱されている txtファイル群 |
△ |
当サイトで取り扱うクライアントは
当サイトでは、「RagexeRE」を用いたクライアント構築を紹介しています。その理由は以下の3点です。
理由その1 Sakexeはすでに更新終了
Sakexeのインターフェイス
慣れてて使いやすいのですが……
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Sakexeはすでに更新が終了し、RagexeREに移行しています。
そのままSakexeの使用を続けると本サーバーやAurigaのアップデートに際し、今後不具合が生じる可能性があります。
加えてXray仕様ではない通常のSakexeでは、オリジナル要素の追加が難しい点もデメリットです。
理由その2 Xrayクライアントの更新停滞
2010年10月現在でのXrayの最新バージョンは、Sakexe対応版が「2009年2月25日用」、RagexeRE対応版が「2009年10月13日用」となっており、1年以上も更新がありません。
このままではSakexeと同様、今後のアップデートに対応しきれなくなる可能性があります。
理由その3 RagexeREは拡張性がある
RagexeREクライアントは、「lub(lua)ファイル」を編集することによってオリジナル要素の追加が可能です。
RagexeREを使用するのであれば、Xray仕様である必要は無いと言えましょう。
1、実行ファイルとdiffファイルのダウンロード
使用するRagexeREとdiffファイルのダウンロード
RagexeREとdiffファイルは、海外の有志がSVN(バージョン管理システムの一つ)を用意して各バージョンを保守しています。
diffファイルとは、RagexeREのデータ(バイナリ)を書き換えるために必要な指示書のようなものです。バイナリを書き換えることで多重起動を可能にしたり髪型やカラーを追加したりと、様々な変更が可能となります。
以下のサイトにアクセスし、「Diff_Project/ → kRO/ → RagexeRE/」と移動します。
実行ファイルの一覧が表示されますので、まずはどの日付の実行ファイルを使用するか選びましょう。
CliantSide Subversion
http://svn6.assembla.com/svn/ClientSide/
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当サイトは「2010-07-28aRagexeRE」をオススメします。
2010年10月現在、この日付以降の実行ファイルはいくつかエラー・不具合が発生するからです。
ダウンロードした実行ファイルはdiffファイルと同じ場所に解凍しておきましょう。
2、diffパッチソフトのダウンロードとパッチ適用
diffパッチャーのダウンロード
先ほどと同様に以下のSVNサイトへアクセスします。今度は「Tools/」へ移動しましょう。
そこで「K3dtDiffpatcher_beta.exe」をダウンロード。これを使用してdiffファイルの内容を実行ファイルへと反映させます。
ガイコツのマークが怪しさ満点ですね。
CliantSide Subversion
http://svn6.assembla.com/svn/ClientSide/
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ダウンロード後、さっそく実行してみましょう。
初回起動時は「read last used patches」のチェックが外れてることを確認しましょう。
2回目以降の起動時にチェックを付ければ、前回のパッチ内容が再現されるので便利です。
diffファイルを「DIFF file:」欄に、実行ファイルを「EXE file:」欄に、それぞれドラッグ&ドロップしましょう。その後Continueを押します。
diffファイルと実行ファイルが同名の場合はdiffファイルをドロップした時点で実行ファイルも自動的にマウントされます。
K3dtDiffpatcher_beta.exeの起動
以下は初起動時の画面です。
左画面が未適用のパッチ一覧、右画面が適用予定のパッチ一覧となります。真ん中の「≫」や「≪」で、必要なパッチを左右へ移動させましょう。
最初から選択されている項目は「(Recommended)」と表示されています。起動に必要なパッチが含まれますので今回は全部適用しておきます。
Recommendedパッチ以外にも必要になりますので、順番に見ていきましょう。
適用するパッチ
- [UI] Remove Gravity's Ads
- ログイン画面やその他で表示されるGravity社の広告を外すパッチ
- ファイル不足によるエラーをある程度回避できるパッチ
- [Data](7) Enable Multiple GRFs
- data.grfだけでなく複数のgrfファイルを読み込めるようにするパッチ
上2つはエラー回避のために必要なパッチで、一番下は今後の拡張性を見越したパッチです。
必要によっては適用するパッチ
- [Add] Enable DNS Support
- DNS設定でサーバー接続が可能になるパッチ
- [Add] Enable PROXY Support
- IPアドレス指定でサーバー接続が可能になるパッチ
外部公開を考えている場合やLAN接続の他PCからもログインしたい場合は、上記2つのパッチを適用します。現段階では当てなくて良いでしょう。
外した方がよいパッチ
- 水平的な視点移動を調整するパッチ。
初期状態では上記の視点調整パッチがONになっています。適用したままだと、真上アングルから目一杯ズームした際のグラフィックが非常に歪みます。
ヤバイですよね。
視点にコダワリが無ければパッチを外して、本サーバーと同じ状態の視点することをオススメします。
(プレイ環境よっては再現性が無いかもしれません)
視点角度を変えたければ、ShiftとAltを押しながらマウスのホイールを上下(マウスを前後に動作)させてください。パッチを当てずとも角度のついた視点変更ができます。
お好みで設定するパッチ
- 通常の1.5倍までズームができるパッチ
上記ズームアウトパッチは当てても良いでしょう。視界が開けます。
その他のパッチはオリジナル要素を実装する際にいくつか使用します。今回は起動のために最低限必要なパッチのみをご紹介しました。
パッチの詳細は「構築・実装 > おまけ:diffファイルの項目詳細」をご覧ください。
GM権限によってすべてのスキルを覚えた場合、本来は表示されない未実装スキルも表示されてしまいます。
そうすると必要なデータが存在しないためにエラーが発生し続けてフリーズてしまいます。
回避するためにも「[UI] Ignore Missing File Errors」の項目は適用しておきましょう。
このパッチは、クライアントが落ちるようなエラーは回避できません。上記のエラーは警告ポップアップが無限に発生する類のものなので回避できているだけです。ご注意ください。
実は万能じゃない『[Data] Read Data Folder First (Recommended)』
標準でONになっているこのパッチは、クライアントフォルダ内の「dataフォルダ」にあるファイルを最優先に読み込ませる設定です。
追加データをdataフォルダに入れるだけでOK……かとおもいきや、データフォルダに入れたのでは読み込めないファイルも存在します。
詳しくは「構築・実装 > grfファイルの作成と活用 」をご覧いただき、用意した追加データはできるだけgrfファイルに圧縮して読み込ませましょう。
diffパッチ実行
必要な項目の取捨選択が終わったら、右下の「patch!」を押します。同じフォルダにパッチが適用された実行ファイルが作成されますので、使用するクライアントフォルダに入れてください。
diffパッチの種類は様々ですので、ここでは最低限のものだけ紹介します。
詳しくは「構築・実装 > おまけ:diffファイルの項目詳細」をご覧ください。
3、RagexeRE実行に必要なファイルの用意
RagexeRE起動のために必要なファイルは空っぽのdataフォルダとlua filesになります。
空っぽのdataフォルダ
まずはゲームデータのあるクライアントフォルダに、中身が空っぽの「dataフォルダ」を作成します。
チャットウインドウの設定やオプションコマンドの設定などは自動的にdataフォルダ内へと保存されます。
また、データフォルダを最優先に読み込むdiffパッチを当てている場合、接続に必要なデータをdataフォルダに入れるだけで機能させる事が出来ます。
dataフォルダ内のファイルは、grfファイルに圧縮して読み込ませる方法がオススメになってきます。
詳しくは「構築・実装 > grfファイルの作成と活用 」をご覧ください。
lua files
RagexeREでは、ゲーム内の設定や表記について「lubファイル」を使用します。これはインタプリタ言語で書かれた「luaファイル」をコンパイルしたものです。
luaはインタプリタ言語なので、luaファイルの拡張子をそのまま「.lub」にするだけでも機能します。
≪参考サイト≫
http://www.lua.jp/
http://staff.aist.go.jp/yutaka.ueno/lua/docsjp.html
(別タブ or 別ウインドウで開きます)
REクライアントではluaファイルを使用して表示や設定を管理しています。
そのため正しく導入しないと文字のズレや表示の空白化、スキルの非表示といったエラーが発生します。
なお、ホムンクルスのAIもLUA言語で作成されています。
lua filesのダウンロード
以下のページにアクセスし、「Lua_Project/ → lubs/」と移動します。
先ほど用意した実行ファイルと同日のデータをダウンロードしてください。
同日のファイルがない場合は直近のものを選びます。今回「2010-07-28」の実行ファイルを使用していますので、「2010-07-14 Lub Files [Translated].rar」をダウンロードします。
CliantSide Subversion
http://svn6.assembla.com/svn/ClientSide/
(別タブ or 別ウインドウで開きます)
新規に「lua files」という名前のフォルダを作成し、解凍したファイルをすべて入れてください。それをそのまま先ほど作成した空っぽのdataフォルダへと移します。
現在クライアントのdataフォルダ内は右図の状態となっているはずです。ご確認ください。
現段階ではインターフェイスが英語表記です
最低限の設定はここまででOKです。
しかしこのままではインターフェイス周りが一部英語表記になっています。
日本語化の手順については「構築・実装 > luaファイルの日本語化と拡張性の追加 」をご覧ください。
とりあえず無事ログインできるようになるまでは、英語のままでOKです。
4、接続情報の設定
クライアントを起動すると、「clientinfo.xml」の記述に従ってガンホーのloginサーバーへと接続を開始します。
そのため、接続先をAurigaのloginサーバーへ向かうように書き換える必要があります。
clientinfo.xmlはdata.grfの中に入っていますので、取り出して編集するか、新たに作成しましょう。ここでは新たに作成する方法をご紹介します。
clientinfo.xmlの設定
まずは新規テキストファイルを作成し、以下の文章を貼り付けてください。その後「clientinfo.xml」とリネームし、dataフォルダへと入れます。
<?xml version="1.0" encoding="euc-kr" ?>
<clientinfo>
<servicetype>japan</servicetype>
<servertype>primary</servertype>
<connection>
<display>Auriga server</display>
<balloon>Auriga server</balloon>
<address>127.0.0.1</address>
<port>6900</port>
<version>10</version>
<langtype>2</langtype>
<aid>
<admin>2000000</admin>
</aid>
</connection>
</clientinfo>
上記の赤文字の部分はお好みに変更してください。各タグ項目の内容は次の通りです。
<display>Auriga server</display>
ワールド選択画面で表示される名前です。お好みに変更しましょう。diffパッチを当てればスキップできます。
<balloon>Auriga server</balloon>
サーバー選択画面と、ワールド選択でのマウスオーバー時に表示される名前です。お好みに変更しましょう。
<address>127.0.0.1</address>
接続先のIPアドレスです。通常はこのままにしてください。
外部から接続する場合や、別PCからアクセスする場合は書き換えが必要です。
<port>6900</port>
接続するloginサーバーのIPアドレスです。Aurigaの初期設定では6900となっています。
<version>10</version>
クライアントのバージョンです。うまく起動しない場合、0にすると改善する場合があります。
<langtype>2</langtype>
使用言語の選択です。2が日本語となります。
0: 韓国 / 1: 英語(国際) / 2: 日本 / 3: 中国 / 4: 台湾
<admin>2000000</admin>
GMアカウントを指定します。指定IDのアカウントが保有するキャラ全ての見た目がGMになります。
GM権限とは関係なく、あくまでキャラの見た目だけがGMになるという意味です。
5、パケット情報の設定
この項目が最重要です。ほとんどの不具合がパケット情報の設定ミスにより発生します。
実行ファイルが定義しているパケット情報をAurigaへ設定する必要があります。
設定が必要なサーバーファイルはvc_make.batとpacket_db.txtの2つです。
vc_make.batの設定
vc_make.batはサーバー構築の際にコンパイラの設定を行ったファイルです。
コンパイルしたままの状態であれば、vc_clean.batを実行してクリアしておきましょう。
vc_make.batを右クリックから開き、パケット定義の一覧が記述されている場所を確認してください。
どの日付のクライアントが何番のパケットバージョンなのかが示されています。
今回は「2010-07-28aRagexeRE」を使用していますので、パケットバージョンは30です。
パケット定義の下部に、どのパケットバージョンを使用するのかを設定する行があります。
画像の下部にある一行がそれにあたります。
set __PACKETDEF__=/D "PACKETVER=30" /D "NEW_006b" /D "NEW_006b_RE"
上記の通り、PACKETVERを「30」に変更しましょう。
仮に「2010-06-16aRagexeRE」を使用するなら、パケット定義は2010-04-14aRagexeREの「27」が当てはまります。(パケットバージョンは直近の日付のものとなります)
packet_db.txtの設定
実行ファイルは日付ごとに送受信するパケット定義が異なるため、使用する定義情報をサーバー側に設定する必要があります。
dbフォルダ内にある「packet_db.txt」を開いてください。
今回は「2010-07-28aRagexeRE」を使用しますので、直近の日付となる2010-07-14の部分を使用します。
なお、最新の日付だけは最初から有効な状態になっています。使用しない場合は、各行の行頭に「//」を付けてコメントアウトしましょう。
※ Auriga0787の現時点では、上記07-14が最新なので新たに設定する必要はありません。
繰り返しますが「最新の日付は最初から有効な状態」ですので注意しましょう。
ログインエラーやキャラクター作成エラーの大部分が、2箇所以上のパケット定義を同時に有効化している事で発生します。
対応する日付のパケット定義を有効化する時は、最新日付の定義部分のコメントアウトを忘れないようにしましょう。また、各日付のタイトル行のコメントアウトまで外してしまう事があります。ご注意ください。
6、クライアントの起動確認
サーバーは起動させず、まずはクライアントだけを起動させてみましょう。
何もエラーが出ずにID・パスワード入力画面まで表示されればひとまずOKです。
※ クライアントフォルダにdata.ini(=grfファイルの読み込み順を指示するファイル)が無い場合はこの時点で作成されます。
7、よくある質問と答え
Q
起動時にエラーを示すポップウインドウが大量に出現します。
エンターを押していけばログイン画面には到達します……。
A
dataフォルダ内のluaファイルが主な原因です。
または他に必要なデータが無い場合に発生します。
REクライアントが起動時に、luaファイルをうまく読み込めない場合に発生します。
このエラーはよく見かけます。無視して起動できちゃうだけに不気味ですね。
上の画像をご覧ください。ウインドウの上部にエラーが発生したファイル名の記載があります。この場合はどうやら「chatwndinfo_f.lub」が原因のようですね。
再度SVNにアクセスし、近い日付で別のluaファイルをダウンロードして同名のファイルを上書きしてください。
韓国のクライアントは起動時に広告が入ります。そのデータは当然日本のクライアントには含まれていません。「2、diffパッチソフトのダウンロードとパッチ適用」を見直し、広告を外すパッチを当てましょう。
Q
そもそも起動すらしません。悪の陰謀を感じざるを得ません。
A
これは……手強いですね。
このページで作成・修正したファイル以外に原因があるかもしれません。
data.iniは読み込むgrfファイルの順番を設定するファイルです。初期状態ではこのファイル自体が存在しません。もし存在する場合は以下の内容が記載されているはずです。
[Data]
2=data.grf
上記の表記に修正するか、もしくはファイルを削除してください。複数のgrfファイルを読み込ませるdiffパッチを当てていると必須ファイルとなります。その場合、grfファイルは0番から9番までの10個を読み込ませることができますが、11個目を指定するとクライアントが起動しません。
たとえば、以下のようにすると全く起動しなくなります。
[Data]
0=
1=
2=
3=
4=
5=
6=
7=
8=
9=
10=data.grf
※ 今後オリジナルgrfファイルを用意する際には、この制限に気を付ける必要があります。
正規クライアントを立ち上げる等によってセキュリティが働き出す場合があります。その状態でクライアントを起動させるとエラーが発生します。
(PC再起動でデータクリアされます)
そこで、セキュリティ回避に必要なdllファイル「npkcrypt.dll」と「npkpdb.dll」をダウンロードして、クライアントフォルダに入れておきましょう。
ウイルス(影響でDLL)の駆除方法-dll ファイルダウンロード
http://jp.dll-download-system.com/
(別タブ or 別ウインドウで開きます)
上記サイトの検索タブをクリックし、ページ下部に出る入力ボックスに「npkcrypt npkpdb」と入力してください。ヒットした2件のdllファイルをダウンロードします。
解凍してできたdllファイル2つをクライアントフォルダに入れてください。
なお、本サーバー用とAuriga用とでクライアントフォルダを分けておいた場合は、
dllが無くても差し支えないと思われます。