(cache) 福島県上空の放射線を観測 福島大、5月4日まで - 47NEWS(よんななニュース)
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  • 福島県上空の放射線を観測 福島大、5月4日まで


     小型無人ヘリが撮影した福島第1原発1号機の原子炉建屋=10日(東京電力提供)

     福島大は15日、福島第1原発事故による放射性物質の大気中での拡散状況を調べるため、観測機器を搭載した気球(ラジオゾンデ)で福島県上空の放射線観測を始めた。5月4日までの予定。

     これまで県内では、土壌や地上付近の放射線量は調査されてきたが、上空の本格的な調査は初めてとなる。

     気球に放射線測定機器を取り付け、約10メートルごとのデータを無線で受信。上空約30キロまでの大気中の放射線量を測定する。1日1回の使い捨てで、1時間半程度で観測は終了する。

     福島大の渡辺明教授(地球物理学)によると、大気の高層部分を長期的に観測することで、原発事故以降、放射線が上空のどのあたりまで到達しているかを把握できる。また大気の流れから、地球レベルでの分布状況を予測し、各国の放射線降下量と比較する基礎データとなるよう、今後インターネットで公開する。

     機器を無償提供した観測機器メーカーによると、放射線を測定できるラジオゾンデは世界でも珍しいという。

      【共同通信】